ドイツの生活 Mein Leben in Deutschland

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Der Spiegel 'Der Atomstaat' 原子力帝国 Teil 1 より

大事故にも関わらず野心的な拡張計画

原子力の危険な技術が、地震に悩まされる日本より不適切である国は地球上にはほとんど存在しません。伝説
によると、日本列島は大洋の大きな魚の背中に乗っかっていると言います。そしてこの魚は痙攣したりピチピチ
と跳ねたりします。世界で3番目に大きな原子炉群を運転するのには良くない条件です。日本より多く原子炉を
持っているのはアメリカとフランスだけです。

それにもかかわらず日本は原発事故が起こるまで、野心的な更なる拡張計画を考えていました。2030年まで
に日本の発電量の半分を原子力で賄おうとしていて、そのために二桁の数字の新しい原子炉を建設する計画
でした。

なんといっても石油ショックが、躍進する工業国日本を驚かせました。政府はかつて巨大な原子力産業を構築
することが国としての課題であると説明していました。それ以来、日本の政治家は日本の発展と裕福さは原子力
エネルギーとは切り離せないもの、として組み合わせてきました。

エネルギー原材料輸入からの大幅な自立という期待にうっとりしながら、日本の政治はプルトニウムビジネスに
まで手を出しました。消費するより多くの燃料を生産する増殖炉は魅力的すぎました。

世界の多くの原子力国家がこの危険で高い選択肢に別れを告げた頃、(ドイツはカルカーにあった増殖炉の
跡地を今までで最も高くついた遊園地として献呈しました)日本では増殖炉もんじゅの落成式を行い、1993年
には核燃料再処理施設の礎石を本州の北の端に据えました。六ヶ所村の施設は今までに140億ユーロ以上の
費用がかかっていて、世界で最も高価な産業施設の一つとなっています。その施設はまだ通常の操業を一度
も行っていません。

原子力エネルギー崇拝

「私達の国は規則にのっとった正規の洗脳を体験しました」と、保守党の自民党所属の衆議院議員 河野太郎
氏は言います。48歳の河野氏は、日本の政治家名門一家の出身です。約15年前から国会に参加し、彼は
左右されない意見を言うことで悪名が高いです。党内で数少ない一人として、彼は日本の原子力政策に疑い
を持っています。それによって支持が得られ、日本で最も良い選挙結果が出せていると彼は思っています。
「ただそのおかげで、私は反原発路線を取ることができています」と彼は笑って言います。

「東電は津波の規模が想定外だったと言っています。しかし、だったら何を想定していたのか?」と河野氏。それ
は電力会社が支配する委員会の一つが定めました。そこには地震や津波の専門家は含まれていません。「その
委員会が、津波の大きさがどのくらいであるべきかを決めたんです。」と河野氏は厳しく言います。「だから電力
会社に一番の責任がある、それだけのことです。」

河野氏が同盟者を見つけるのは難しいことです。日本において原子力エネルギーに対する批判は、研究者、
ジャーナリスト、政治家としてのキャリアを終えることになるからです。

電力会社の影響は研究者の研究所にまで至ります。多くの研究者、とりわけ東京大学の研究者は東電が好き
です。東電が大学に多額の助成金を出し、シンクタンクや委員会の集団を多くサポートしているからです。今まで
この形での広報活動については実証されています。東京大学の科学者あるいは技術者で東電に対して批判的
な意見を言う人は一人も出ていません。

イメージ保護に多額

「原発批判者は昇進はしない、教授にもなれない、そして当然重要な委員会のメンバーにも任命されない」と
河野氏は言います。

それでもたまにはこの縁者びいき委員会のシステムにちょっとした疑いが生じることもあります。例えば地震
学者 石橋克彦 氏が5年前に審議会から辞任した時、日本の原子力発電所の安全基準は見直されるべき
でした。19人の審議会メンバーのうち11人が日本の電力団体の委員会メンバーでした。そこでの意思決定は
「非科学的」というものだったと石橋氏は言います。「もし私達が原子力発電所の技術的な基準を根本的に改善
しなければ日本は地震の後に核大事故を経験することになります」と彼は当時警告していました。

しかし、日本の国民はそのような警告を深刻に受け止めます。そうすると東電はメディアに原子力マネーを分配
します。イメージ保護のために一年に何百万ユーロというお金がかかっています。その中にその中には、TBS
「ニュース23」、フジ「めざましTV」、テレビ朝日「報道ステーション」などのニュース番組のスポンサー料
も入ります。みんなが原子力と呼ばれるケーキを少しずつ分けてもらっているのです。

東電はジャーナリストに豪華旅行などを用意しいつも好意的です。津波がフクシマダイイチ原発を襲った日
などは東電の会長は日本にはいませんでした。彼は勉強会と称してジャーナリストを招き、中国の高級ホテル
でパーティーを開催していました。

権威に逆らう国民は邪魔なだけ

「原発を支持しようと、誰もが関心を持つような構造を作ってきました。」と河野氏は言います。厳しい検査や批判
的なコメンテーター、権威に逆らう国民はただ邪魔なだけです。

それにもかかわらず警報はなくなりませんでした。ただ責任が取られることはなかったのです。一人の失望した
社員によって大きなスキャンダルが明るみになりました。1989年、日系アメリカ人のケイ・スガオカ氏は、現在
事故が起きている福島第一原発の一号機原子炉の点検をしました。彼は製造会社であるGEで働いていました。

蒸気乾燥機にひびが入っているのを発見してスガオカ氏は驚きました。「かなりのでっかいやつだった」と彼は
今でも思い出します。その後、機材が180度ねじ曲げて取り付けられていることにも気がつきました。彼は上司
に報告しました。そして、彼のワーキングチームは数日の間指示を待ちました。その間も報酬付です。

チームが再び発電所に呼ばれた時、どうやら上司達は更なる処置に合意していたようでした。スガオカ氏のGE
の上司は点検作業のビデオからひびが入っている場所が移っているところを切り取るように指示しました。「私の
チームはその通りにしました」と彼はいいます。「東電の人二人が見ていました。」

もちろんこのことは彼にとって薄気味悪いことでした。彼は家に戻って何が起きたかを書きとめておき、書類を
保管しておきました。1998年にGEは彼を解雇し、彼は復讐を考えました。2000年6月28日に彼は原子力
安全保安院に手紙を書きました。彼は見たことを描写しました。彼は3、4通とそのような手紙を書きました。

スガオカ氏の暴露話は日本にショックを与えました。東電が体系的に安全報告を改ざんしていたことが明らかに
なりました。東電社長と4人の管理職が辞任しなければなりませんでした。政府は一時的に17の原子炉を
止めました。

何人かの東電社員が安全への危惧について、原子力安全保安院に相談したことがあるということが、かつて
明るみになりました。密告者の身元は即座に東電に報告されていました。これはある原子力安全保安院の
スポークスマンが認めていることです。

日本でこのスキャンダルは長続きはしません。しかしながらご当地福島では佐藤氏のスキャンダルの登場です。
前福島知事の佐藤氏は、こげ茶色のジャケットにポケットチーフ、ロマンスグレーの上品な年配の紳士です。彼
は骨董品とゴルフが好きです。そして彼は原子力エネルギー反対者です。

東電を管理する者はいない

原子力安全保安院が原子力村内部からの訴えをいかに無頓着に扱うかを知った後で、彼はその面倒を見る
ことにしました。2002年から2006年までの間、21人の内部者が佐藤氏に個人的に相談してきました。彼の
同僚は情報提供者にいました。彼らは訴えを録音し、書面にしました。そして彼らはそれを原子力安全保安院
に送りました。

そういう助言の後長い間何も起こらないと、彼の同僚は問い合わせをしました。「誰も東電を管理していない」
と佐藤氏は言います。「福島県は原子力安全保安院が実際はやらなくてはならないことを引き受けました。一番
の問題は東電ではなくて、原子力安全保安院にあります。彼らは訴えをとにかく取り扱わなかった。」

利害対立がはっきりとプログラムされているほどに、官公庁と保安院、電力会社は密接に絡み合っています。
権力のある経済産業省は原子力産業を促進する課題を持っています。中進国を日本の原子力技術で喜ばせる
ことも目標でした。しかしながら、安全保安院はこの産業を監視するべきなのに、原子力好きの経済産業省に
従属しています。

管理がまさにだらしないと原子力技術者 飯田哲也 氏は報告しています。かつて彼は日本版「原子力廃棄物
容器カストール」を設計しました。今でも彼は、新人だった頃ショックを受けたことを覚えています。「私は20代
のただの若者でした。でも私がやることは簡単に通ってしてしまいました。」と飯田氏は言います。


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