最近、ドイツの新聞や雑誌記事を翻訳してブログに載せることが多くなりました。訳が稚拙で 読みづらいのに、コメントをくださる皆さん、ありがとうございます。日本のことがドイツでどの ように報道されているか知ることは、私にとって重要です。そしてなによりもじっくりと読むこと は自分のドイツ語力の向上につながります。それを自分の記録としてブログに載せているだけで、 決して「いい気になっている」つもりはありません。もしそう思う方がいたとしたら、読まないで ください(ケチはつけるくせにパクる人がいたらそれはもってのほかです)。もし訳が間違っている 箇所があれば、どうかご指摘ください。 これは6月16日にZDF(第二ドイツテレビ)のHPに掲載された記事です。著者は極東が専門 の記者で、2000年から2006年までZDF東京特派員だったそうです。余談ですがZDFと いえば、その昔「小さなバイキングビッケ」や「みつばちマーヤ」などのアニメを日本に委託して 作らせたテレビ局です。出典: Weiter so - trotz Kernschmelze von Gert Anhalt, ZDF heute 今まで通り − メルトダウンにも関わらず 明らかに日本は原子力の大災害から何も学んでいない フクシマの原発事故は世界を変えました。ドイツでは脱原発に拍車がかかりました。しかし日本人自身は何をして いるのでしょう。彼らは今まで通りです。 「私たちが知っている日本はもう終わりだ」今から三ヶ月前に私は新聞で公表しました。しかしこの主張はどう やら少し軽率だったようです。こういう大事故が一つ起きれば、その国や社会は永久に変わる、私はそう思って いました。今後、日本人は原子力で発電した電力に依存することは止める。そして前代未聞の政府の官僚 主義と大企業の癒着も。海岸沿いの役に立たないコンクリートの壁に何億円もの税金をつぎ込むことも。日本は 肩を寄せ合い、新しい連帯と新しい力を見つける。メディアはとうとう反抗を始める、批判的な市民が出現する。 そう私は思っていました。 日常に戻る しかし津波とメルトダウンから三ヶ月後、日本は次第にほぼ今までと同じ場所に落ち着きつつあります。脱原発 について検討されることはなく、メディアは飼い慣らされたまま。電力会社はぞんないな仕事をし、スキャンダル をもみ消し、政治家は責任を互いになすりつけあっています。日常が戻り、すべて元通りです。ただ、東北地方 の呑み込まれた海岸の町々、そして経済の賃貸対照表への打撃、そして放射能に汚染された原子力発電所の 廃墟つきではありますが。 核の危険はまだ克服されていませんが、条件付でこう言わざるをえません。私たちが知っている日本はまだ 終わりではありません。そしてこう考えます。数回も原発の大事故を経験したばかりなのに、日本人にはドイツ 人よりほんの少し多い恐怖すら襲わないものなのかと。 日本の美徳 しかし日本は、何回ものメルトダウンに直面しても無邪気で、災難は日本人最大の美徳を試すものであると、 そして彼らの大きな理想、つまり恐らくは克服できない困難に直面しても頑張り抜くこと、苦難を辛抱すること、 そして前に進むことを、宣言すると決めています。 「頑張れ、日本!」そこら中で聞いたり読んだりする呼びかけです。負けるな、日本!再建し、節電しよう。 そうすればすぐまた元に戻れる。どうやら運命に従順で文句も言わず、多くの人が新しい現実と折り合い をつけているようです。彼ら独自の忍耐力と、時として不気味な選択的感知能力が、マイクロシーベルトと ベクレルの恐怖を日本人から明らかにフェードアウトさせています。 犠牲者との連帯は弱く もっとも福島の住民、特に原子力発電所の周辺地域の住民にとっては、それは簡単なことではありません。 彼らは、彼らが受けた損害のことを他の人が気の毒に思うと同時に、自分とはあまりにも関係ないことにほっと している、ということを経験しなければなりません。不幸、苦しみ、損害賠償請求権が、調和と均衡が考慮された 自治体を手痛く乱します。いつか、もう彼らの苦情が聞こえなくなれば人は安心するでしょう。観光客は福島の 山や湖、ハイキングコースを避けるでしょう。消費者は農産物を避けるでしょう。そしていつか、彼らはすっかり 忘れられるでしょう。 広島と長崎の被爆者のように、連帯の代わりに逃避反応が起こります。誰も感染したくないからです。55年 経ってもまだその苦しみが認知されるために闘わなくてはならず、むなしく補償金を待っている水俣の多くの 水銀中毒患者のように。残念ながら、官庁の強情さ、信じられないほど傲慢な公害企業、そして市民たちの 関心が続く期間があまりにも短すぎるということも、日本の実態です。 それで全部かい、日本?
人類史上最も大きな環境災害の一つが、実際そんな簡単に耐えられるものでしょうか?「メルトダウンで誰も 死んではいない」をモットーに、日本のように人口密度が高い島国に立ち入り禁止地域が設けられ、その外側 ではすべてが今まで通りに行くのでしょうか?それで本当にすべてなのでしょうか?そのことが私を心配させて いる問いなのです。私はその問いをネット上に載せてみます。もしかしたら誰かその答えを知っているかも しれないので。 |
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さぶさん、そうらしいですね…。でもその株主総会のことを伝えるこちらのニュースは「原子炉に飛びこんで死ね!」みたいな感じでした。詳しく読んでいませんが…。
清水(←呼び捨て)の退職金5億円もびっくりですよね。老後に直結するからとかなんとか、いったいいつまで生きながらえるつもりなんでしょうか。全部寄付して、財産も全部寄付してさっさとハラキリでもしてくれ、って思います。
2011/7/2(土) 午後 2:23
短足おじさん。よろしくお願いします。
2011/7/2(土) 午後 2:25
ゲンゴさん、もちろん仕事や子供の教育等々、拠点を変えるのは簡単なことではありません。単純に政府の言うことを信じている人ばかりではないし、危機感を持って行動している人も増えているでしょう。でも見ないフリしている人もいるのではないかと思います。私の会社なんかも、何も対策を取らず、情報シェアもせず、相変わらず日本製品をなにごともなかったかのように送りつけてきています。そしてバブル時代同様にカラ出張しては観光したりしてます。そんな人達を見ると、この記事に書かれていることがあてはまるな〜としみじみ。
このまま原発再稼働、推進が止まらなかったら日本はどうなるんでしょうね…。
2011/7/2(土) 午後 2:31
シルバさん、被災地の人のことは本当に気の毒だと思うけど、自分じゃなくてよかった、という気持ちがあるということは、残念ながらそこは醜い人間、否めないですよね…。私なんかはさらに遠くにいるので、「外野」とか「だったら帰って来てみろ」とか言われてますよ…(もちろん福島や東北の人にではありませんよ)。そういうことを言うのは原発を叫ぶのがエライか、とか言っちゃうようなヒトですけどね…。
原発再稼働を決める前にその知事さんは福島の状況を実際にその目で見た方がいいですね。ついでに収束作業なんかも手伝ってみればいいんです。遠くの大都市のためにカネをバラまいて過疎地に原発を押し付け、自分たちは200キロ圏外で安全、安全って言っていたって説得力ないです。ホント、だったらさっさと永田町が移転してお手本示せ、ですよね。
2011/7/2(土) 午後 2:41
ref*e* signさん、ドイツは一気に脱原発を決めましたが、実は20年以上反原発運動をしてきた歴史があるそうです(詳しいことは勉強中です)。日本はこれからだと思います。政治への関心を高め、ちゃんとした政治家を選ぶ。そこから始めないといけないのかもしれません。
2011/7/2(土) 午後 2:45
WFWです。こちらドイツにいるとあまり詳細な情報がありませんが、電力会社経営幹部とその株主の節操のなさ、不見識さには目を覆う物があります。これ、結局自分の身をまもるために原発推進を行っているのであり、世の中のためはにの次と言うことでしょうかね。株価をまもりたい、今の地位を守りたいというだけの。ドイツ人はその行動をちゃんと見ています。世界に対して恥ずかしい限りです。
そのようなことは、結局私を含めたドイツで必死に働く日本人への見方の変化として現れてきます。
2011/7/2(土) 午後 3:48 [ - ]
WFWさん、自分の身を守るために他人をそこまで犠牲にできるとしたら、すごい神経ですよね。反・脱原発を訴える国民が増えてきているはずなのに、ねじ込めて無理やり再稼働させようとする。なんか不自然にすら思えます。だから、もしかしたらアメリカには逆らえず、そういう茶番劇を展開しなくてはならないのかな、日本、とも思ったり。私には詳しいことはわかりませんが、アングロサクソンだかが世界を牛耳ってるとかってたまに耳にしますし…。
ドイツ人の日本人の見方に変化がありましたか?私は今のところ、というか最近はすっかりフクシマのニュースも激減しているので、事故直後に比べれば、かわいそうがられることは減りました。
2011/7/2(土) 午後 6:28
内緒さん、他にもヘンなコメントの人がいましたね〜。それでも、いつも丁寧に対応されていてすごいなぁと感心しています。
陰謀論も確かにありますよね。それで妙なタイミングでビンラディンが殺害されたりしたので、そういう可能性ももしや、とか。あとドイツもちょっと前まで大腸菌で大騒ぎでした。あれも脱原発決めたから見せしめ?とかちょっと頭をよぎったりしました。
私もそうでしたが政治にはホント無関心で、日本はそこを変えないといけないですよね。あとはもう今までの大量生産、大量消費の生活スタイルを見直さないといけないと思います。
2011/7/2(土) 午後 10:43
日本はもう、あの大震災は遠く過去の事?それとも忘れたい?と思ってるのかな?と感じ空しくなりました。
被災地はまだまだ悲惨な状況なのに。
私の東京在住の友人の一人の言葉、私が被災地の写真集を見せてもピンと来ないと言いました。
言葉では、何かをしたいけど何をしていいかわからないから、話を聞かせてと言っていたのに・・・
彼女だけが特別ではなく、世間一般が既に彼女のようになっているんだと思う。
これは何?異常なんじゃない?なぜ???と複雑な心境になりました。
頭でしか物を考えられない人は、皆現地に足を運び自分の目で見て感じれば、こんな変な状況は多少は変わるのではないかと思う。
これを機に、日本人変わって欲しいと願ったけど、ほとぼり冷めたら元のままとなりそう。
被災地の事も忘れて・・・・
日本はどこへ行こうとしてるんだろう。
2011/7/3(日) 午後 10:44
電力会社の株主総会を見てると、日本人の学習能力はチンパンジー以下だということがよく判りました。
どこの国でも海外の見方は、ほぼこの記事と同じでしょうね。
あと2回くらいフクシマを体験して、日本人全員が深刻な被曝を受けてどこにも安全な場所が無くならないと、目が覚めない国民性のようです。
そこまで愚かな家畜化された民族なら、さっさと自滅したほうが地球のためという気もします。
2011/7/3(日) 午後 10:49
くみっぺさん、日本に住んで日々の生活を送っていかなくてはならない日本人はいったいどうしたらいいの?放射能の恐怖を考えない日はないけど、だからって何ができるの?日本に住んでいない外野だからギャーギャー言えるんだ、などと私も言われます…。
こういう悲劇を繰り返さないため、署名するなりデモに参加するなり、原発関連の本を読むなり、講演を聞いてみるなり、それこそ被災地に実際に行ってみることだってできると思います。
自分の不勉強、無関心を棚に上げて、原発には反対でも賛成でもない、などと言ってみたり、考えてるフリしたり。とりあえず自分に直接の影響がなかったら見て見ぬふり。こんな時期だからこそ、明るく楽しく生きるのが本当の勇気!とかわけのわからないフレーズまで出てきます。
こんな大惨事があっても日本が何も変わらなかったら…、絶望ですよね。平和ボケ、無関心、和洋折衷の妙な個人主義、意味のわからない薄っぺらな友情もどき…、論理性のない屁理屈を並べてばかりじゃ、あちこち再稼働してしまいます。ホント日本はどこへ行こうとしてるんでしょうね…。
2011/7/3(日) 午後 11:10
電気猫さん、チンパンジー以下なのか、それともアメリカに操られてるのか、いったい何なんでしょうね…。どこかでコメントしたかもしれませんが、あの株主総会に関するこっちのニュースの見出しは「原子炉に飛びこんで死ね!」でしたよ。
フクシマが収束の目途も立っていないのに、再稼働だの、安全は国が責任を持つだの、バカも休み休みに言って欲しいです。でも自滅の道を選ぶならそれはそれで仕方ないですね。こんな状況なのに、停電したら病院が困るとかマイコン制御の家電が壊れるとかそういうレベルでしか考えられない人がいるのだから…。
海外に住んでいるせいで私はどういうわけか「外野」呼ばわりされているようなんですが、別に事故後にドイツに逃げて来たわけでもないんですけど、このまま日本が原発推進で行くなら本当に外野になって脱原発を目指すドイツの人間になろうかと真剣に思うくらいです。
2011/7/3(日) 午後 11:18
日本人って外からどう見られているか凄く気にする傾向にあるのですが、どうも原発に関しては何も考えていないようですね。お恥ずかしい。メルトダウンどころかメルトスルーらしいですが。
日本の原発はアメリカの核政策の管理下にあるので、日本だけ脱原発は不可能って何かで読みましたけど、そういうわけでこういうわけなんでしょうかね。
2011/7/4(月) 午後 0:42
日本が原発にここまで執着するのは、アメリカというよりも日本の国内事情のためだと思われます。
まずは、核燃サイクルによる「いつでも原爆を製造できる技術の保持」、そして関係者にとってはたまらなく美味しい利権構造。
アメリカは今回の事故対応のあまりのお粗末さに呆れて、日本には脱原発を勧めてると思います。
これ以上太平洋を汚染させられてはいい迷惑ですし、在日米軍にも影響がでます。
事故処理や廃炉事業でまたカモにして、十分儲けられますからね。
2011/7/4(月) 午後 1:28
yanyanさん、なんかドイツ語だと、炉心溶解メルトダウンのさらなるひどいバージョンとか言うみたいで、メルトスルーという単語はないみたい。あ、でもちゃんと調べたわけじゃないんですが、原題のKernschmelzeが炉心溶解という意味なのでメルトダウンにしてあります。
こんなことになって、日本人の大多数も原発に反対、脱原発って言いだしているのに、それを無視して無理やり再稼働しようとしているところとかすごく不自然。やっぱりそういうわけなんでしょうかね…。
2011/7/4(月) 午後 1:28
電気猫さん、うーん、どうでしょうね。アメリカにとって日本はユーラシアの盾、拠点ですし、核を持たせておきたいというのもあるのかも、とも思います。それに太平洋はそれなりに広いですし。
あるいは日本がアメリカと対等でいるためにもなんとしても持っておかないとということでしょうか。それでイシハラオヤジの核武装発言?でももちろん美味しい利権構造は否めませんね。
でも政治的なことは私はよくわからないし、考えれば考えるほど何が真実かわからなくなります。
人間の手に負えないものは作るな、使うな。それに尽きます。
2011/7/4(月) 午後 4:17
福島のメルトダウンのことは事故から時間がたってから発表されましたよね。あれがもっと早く公表されていたら、日本でも今より原発反対の動きが活発になっていたんじゃないかなと思います。
再生エネルギー法案というのが国会にあがっているそうですが、私はそれは原発に代わるエネルギーを推進するためなのかと思っていたら、実はそうではなく、原発による発電がベースにあるということを前提にしているんだそうです。日本の政府は脱原発の意思はぜんぜん無いようですね。
2011/7/5(火) 午前 3:02
toshikoさん、これほど大きな事故が起きてしまったのだから、これを教訓に脱原発に向かって欲しいと思うんですが、どうやら道は険しそうです。これから何十年もかかるのかもしれませんね…。
でも国民の多くが脱、反原発に傾いているのに、国がなんとかゴマかそうとしている節がありますよね。そもそもメルトダウンだって初期にわかっていただろうに。
2011/7/5(火) 午前 4:55
良い記事です。私も転載・保存させていただきます。
有難うございます。
ポチッです。
2011/9/23(金) 午後 4:11 [ トンビ母 ]
PS
> 日本のように人口密度が高い島国に立ち入り禁止地域が設けられ、その外側ではすべてが今まで通りに行くのでしょうか?
ーーー残念ながら、日本では そうはしません。
立ち入り禁止どころか、福島で生じた核汚染廃棄物=瓦礫を全国の都道府県へ送りつけ、燃やせ⇒埋め立てろ⇒勝手にしろ、です。
このため、首都圏は既にかなり汚染度が上がっています。
都道府県の殆どが核廃棄物を引き取ると表明しました。
前言撤回の市町村もありますが。
信じられないかもしれないですが、それが事実です。
AERAの8月8日号でも報道されています。
私も自宅で記事にしていますが。
2011/9/23(金) 午後 4:25 [ トンビ母 ]