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私は、コメルツバンクという銀行に普通口座を持っていました。うちから一番近い、口座開設時に50ユーロの ボーナスがもらえた、毎月一定金額の入金があれば口座維持費は無料、というのが理由でした。でも私は去年 の8月で仕事をやめてしまったので、9月からは毎月8.90ユーロの維持費とやらが差っ引かれていました。 冗談じゃありません。そもそもこの銀行ははドイツで第二位の放射能銀行(原子力産業に多く融資している銀行) だし、とにかくサービスがひどいのに、月々8.90ユーロも維持費を取られるのなら、この際解約してやろうと 思っていました。 口座解約というのは意外と面倒なものです。私は仕事をやめてから11月末まで地元を離れていたので、12月 にようやく手続きを始めることができました。私たちはシュパーカッセという銀行で、住宅ローンを組んでいて、 そこに定期預金口座も開設しています。その銀行の担当者に相談してみたところ、トビと私は優良顧客だからと、 口座維持費のかからない普通口座を案内してくれました。そしてコメルツバンクの解約手続きもそこで代行して くれることになりました。ここは日本か?と思うようなきめ細かなサービスでした。 携帯電話代、ヨガ会費、保険料などは毎月、自動引き落としになっているので、口座変更の連絡をしなければ なりません。時間的に余裕を持った方がいいということになり、1月末に口座を閉じることにしました。シュパー カッセが解約用の書類をすべて作成してくれて私はサインをするだけ。そしてあとは2月になったらキャッシュ カードをコメルツバンクに返却に行くだけ、のはずでした。 2月になり、コメルツバンクに出向きました。その前に、念のためと思ってATMで残高照会をしてみると、案の 定まだ全額が口座に残っていました。1月末日に口座は閉じられ、残金はシュパーカッセの口座に降り替え られるよう手続きをしたはずなのに…。でもそうなることは想定内だったので、解約用書類の控えを持参して いました。窓口でそれを提示し、要件を伝えると窓口のオバさんは、コンピューターで顧客データを確認して いました。恐らく何も記録されていないのでしょう。念のため、コピーを取らせていただきますね、とコピーを 取り、担当者にきちんと取り次ぎます、残金は指定口座に送金されますから問題ありません、などと言いました。 返却したカードはその場で鋏を入れていました。 次の日、シュパーカッセの担当者から電話がありました。コメルツバンクがオリジナルの書類を失くしてしまい、 本人のサインがなければ解約手続きができないと言っている、ということでした。あぁ、やっぱり…。ドイツでは 顧客が最悪の事態をも想定しなければならず、足労と忍耐を強いられるのです。 仕方なく再び書類の控え一式を持ってコメルツバンクに赴きました。歩いて2分というのがせめてもの救いです。 窓口でたどたどしいドイツ語で経緯を説明し、書類の控えを見せました。すると窓口のオバさんは、「この件 だったらシュパーカッセに行ってください」などとわけのわからないことを言いました。ちょうどカウンターに 「お客様憲章」と書かれた置物が置いてあったので、私はそれを手に取って読むふりをしました。そこには 「ファーストクラスの相談が受けられます」などと書かれていますから。 ドイツ語が不十分な私は、顔の表情や身振り手振りで思いを伝える術を身につけてきました。眉間にしわを 寄せ「おかしいわね、ここにはこう書いてあるのに」というような顔をすると、窓口のオバさんはすかさず、担当 者とやらに取り次ぎました。 奥から若い姉ちゃんが出てきて、「解約の件ですね。当然伺っていますわ。でもどうして解約されたいのか お聞かせ願えますか?」などと言いました。私はまたまた「お客様憲章」と書かれた置物に目をやりながら、 ここに書いてあることが…、と言うと「サービスにご満足いただけなかった、ということですね。わかりました。」 と即座に納得し、私がサインをすべき書類を差し出しました。 ところが、コンピューターの画面で残高を見た彼女は「今、当行に一年以上お預けいただくと利子が2.3% つきます。定期預金に預け替えしませんか?」と言ってきました。いや、だから、お宅のサービスがひどい からそれはできませんって。姉ちゃんはそれでもひるむことなく、さわやかな笑顔で「どういうところにご満足 いただけなかったか具体的に教えてください」と言うので、「頼んでもいないクレジットカードが勝手に送られて きたこととか…」と実際にあったことを話しました。すると彼女もさすがに返す言葉もなく、その後すぐに解約 手続きを終わらせることができました。なんだかんだ丸々二ヶ月もかかってしまいましたが、ようやく 放射能 銀行とさようなら できました。 Film von: Kina Meyer und Jan Becker, 2 Spot mit Unterstützung von Jonathan und Torben, Hauptdarsteller: Burkhard Schmeer, Fotos Greenpeace http://urgewald.org/artikel/der-spot-zur-kampagne Urgewald・ドイツの環境NPOのHPより さて、数年前からコメルツバンクではKundencharta「お客様憲章」というのを掲げています。残念ながら
私の場合はどれも当てはまりませんでした。 - Sie werden erstklassig beraten. (ファーストクラスの相談が受けられます。) 担当者が不在のことが多く、相談はなかなかできません。以前は確か男性が担当だったのにいつの 間にか若い姉ちゃんに代わっていました。 - Sie bekommen hochwertige Produkte. (価値の高い商品を選べます。) それまで口座維持費は無料だったのに、離職して毎月の給料が振り込まれなくなった途端に毎月 8.90ユーロの維持費がかかるようになりました。 - Sie verdienen besten Service. (最高のサービスが受けられます。) 頼んでもいないクレジットカードが届きました。 -Sie können sich auf uns verlassen. (私どもを信頼いただけます。) 頼んでもいないクレジットカードが届きました。 -Sie bestimmen mit. (決定にご参加いただけます。) ってもともと私のお金、ですけど…。 |
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東電のHPには、企業の社会的使命を果す為に、倫理観の高い会社を目指します。何か似てますね・?
2012/2/15(水) 午前 5:05 [ 短足おじさん ]
東電のHPにそんなことが書かれてるんですか!
「言うは易く、行うは難し」というか、口ではなんとでも言えるし、文章でもなんとで書けるので、やっぱり行動して実証しないと、ですね。日本でも大手の銀行はみんな放射能度が高そうです。他の銀行に預け替えることも反原発アクションの一つ、です。
2012/2/15(水) 午前 5:26
そうそう、当面使う予定のないお金は夫婦で城南信用金庫に
移し変えてしまいました。
城南は大手に比べてサービスは悪いですが、脱原発を目指すと
表明してますもんねえ・・・。
ホンの少しでも大手においておくよりはね。(^^♪
2012/2/15(水) 午前 5:30 [ yatuasagitarou ]
yatuasagitarouさん、すでに行動に移されてましたねー、さすが。城南信用金庫、サービスは悪い、ですか?でもいち早く脱原発を表明しましたから、その点は評価できると思います。でもチームフランクフルトのメンバー(ってあと一人しかいないけど)が日本に一時帰国した時、城南信用金庫の講演会みたいなのに参加したそうですが、それはそれほどインパクトはなかったみたいです。
私はなかなかチャンスがなくて、12月にようやく手続きを開始。何しろ口座変更通知を送ってもちゃんと変更されず、一発で済んだのはネットで自分で変更手続きが出来た携帯電話代だけでした…。挙句の果てに金額間違えて二ヶ月分引き落とされたりと、実はトラブルは銀行だけではなかったんです…(涙)。ま、いつものことですけどねー。
2012/2/15(水) 午前 5:42
口座の移行、面倒ですよね。お疲れ様でした。
ドイツの仕事人のなんで?な記事を読ませていただく度に、きちんとしたドイツ、
というイメージが、どんどん崩れていきます…^^;
2012/2/15(水) 午前 9:50
紫桜さん、日本でもけっこう面倒だと思うんですが、数ヶ月にわたって、ってことはないかなーって。ヨガスタジオも保険会社もちゃんと通知を出したのに、相変わらず古い口座から引き落としていて、一発で済んだのは自分でネット上で変更をした携帯電話だけでした。口座管理なんて基本中の基本、だと思うんですけどね。
コメルツバンクは、ただ近いから便利というだけで使っていましたが、杜撰なサービスに月々9ユーロ近くも取られるのはたまらないのでようやくやめられて(←要確認)よかったです。
2012/2/15(水) 午後 5:01
いやはや、聞いてるだけで、イラッとして来ますね。
決済処理の多い口座を変えるのは大変ですけど、余計な維持費の
掛かる銀行とはおさらばですね。
2012/2/16(木) 午前 6:50
おんだなみさん、相変わらずの「サービスの砂漠」ドイツです。もう一つの銀行では、普通は維持費がかかるけど、定期預金もあるので、と柔軟に対応してくれました。一応、夫がコメルツバンクの方にも相談したのですが、給与振り込みがないなら8.90ユーロ、というのは変わらず。それのどこがファーストクラスで最高で、価値が高いのか全然わかりませんでした。そもそも経営もヤバいらしいので解約できてよかったと思っていますが、昨日の時点で私のお金はまだ新口座に移っていませんでした。
2012/2/16(木) 午後 2:54
お客様のことを一番に考えてるように装いながら,結局,銀行にとって有利になってますよね。
用語も外国語だと難しそうだし,本当に大変そう。。
解約できてよかったですね。
2012/2/16(木) 午後 9:58
はなさん、実はお客様憲章とか言って、銀行がお客に求めてるもの、だったりして…。
解約手続きは終了しているはずなのに、3日経ってもお金が新しい口座に振り込まれていません。どっちにしても利子は付かない口座ですが、お金といえば利子とか期日とかが重要だから、日本の銀行は「3時以降は翌営業日のお取引になります」とか説明を徹底してますよね。手続き後もきちんと処理されるまで見張っていないといけないってなんなんだろう。また窓口に行かないと、ダメかも…。
2012/2/17(金) 午後 4:31
顧客の契約違反に対しては厳しいのに,自らの契約違反に対しては甘いようですね。
最近では「ドイツでこんなことが・・・。」と驚かないで「ドイツだからね・・・」と思うようになりました。
2012/2/19(日) 午前 2:36
クマ&ノコさん、水曜日に解約の手続きを済ませたはずですが、今日(土)の時点でお金が指定口座に送金されていませんでした。月曜日にまた窓口に行って催促しなくてはなりません。ただ解約するだけなのに3回も足を運ばなくてはならなくて、どこがファーストクラスと言えるのか…。
でもなんていうか、もう全然驚きませんよね(笑)。
2012/2/19(日) 午前 6:27
維持費がかかるなんて頭来ますよね!
それに解約のためだけに3回も足を運ばなくてはならないなんて、外国人にとって本当に大変なことだとお察しします。がんばれ〜!
2012/2/20(月) 午後 5:12
yanyanさん、今またコメルツバンクに行ってきたところ…。案の定、何の手続きもしてなかったみたいで放置状態。文句を言ったら中央処理センターで処理中などと見え透いた言い訳。
口座の解約って残金を払いだすか送金するだけだと思うので、そんな何日もかかるハズないし、これが大金だったら利息に関わってくる問題なのにホント杜撰でびっくり。いったいいつになったら私のお金が新しい銀行に振り込まれることやら…。
2012/2/20(月) 午後 5:28
給与振込口座は維持費がかからないけど、お給料が振り込まれなくなったら維持費がかかるというのはメキシコでもあります。(全部の銀行じゃないけど。)あと、いきなりクレジットカードが送られてきたり、口座の解約がスムーズに行かなかったりっていうのも同じ。xirominさんからドイツのお話を伺っていて思うのですが、メキシコとドイツという共通点のなさそうな国でも何かにつけて同じような状況が怒っているということは、ひょっとしてこういうのは日本以外の国では当然のことなんでしょうかね。もちろんドイツとメキシコだけ見て世界標準というのは乱暴ですけど、ラテンアメリカとヨーロッパで全然違った国民性や文化の国でもこれだけ共通点が多いというのは驚きです。なのに日本ではメキシコ=いい加減、ドイツ=厳格というイメージが浸透してますよね。メキシコはいい加減だけどその分融通がきくという利点があるんですが、それは日本人の感覚では利点じゃないのかな。
2012/2/21(火) 午前 1:49
オリジナルの書類を失くしたから本人がまた書類を持って赴かなきゃいけないというのがまずありえない話ですよね。トルコの銀行は大丈夫なのかまだよくわかりません。国民性から言うと大丈夫じゃない気がしますね(苦笑)。はかせもシュパーカッセの口座で生活費を管理しているようです。
2012/2/21(火) 午前 5:42 [ pelupa ]
toshikoさん、こっちの銀行も月々一定額の入金がなければ維持費がかかるところがほとんどだと思うんですが、コメルツバンクは毎月8.90ユーロとかなり高く、サービスレベルは最低なのでそれだけの価値なんてナシ。もう一つの銀行は、維持費がかからない口座を案内してくれたし、それがファーストクラスのサービスですよね。
いきなりクレジットカード、手続きに手間取る…等々、やっぱりメキシコでもあるんですね。でもラテンの国での出来事ならなんだか笑って済ませそうな気もするんですが、「厳格」なイメージで通ってるドイツだとホント許せないんですよね。何しろ融通は効かないし、他人(←客でも)のミスには厳しいですから。
2012/2/21(火) 午後 4:31
Pelupaさん、あれ、名前アイコンが…。
オリジナルを失くす、なんてあり得ないですよね。まして銀行って他人様のお金を預かってるんだし。それが有価証券とかだったらどうするんだ?みたいな。
結局、月曜日にまた窓口に行って問い合わせたところ、私の残金は宙ぶらりんになっていることが判明。今週は毎日新しい銀行に行って残高照会をしています。トルコの銀行…、個人的にはなんとなくあまり大丈夫そうなイメージはないですが、その分融通は効きそうな感じ。はかせさん、シュパーカッセを選んで正解です。
2012/2/21(火) 午後 4:35