|
私が一人暮らしをしていた時、一番使用頻度の高かった
キッチン用品はといえば、やかんでした。
お茶やコーヒーを入れたり、カップスープやインスタントの
お味噌汁を作ったりするのに、やかんは生活必需品でした。
一人の時は電子レンジでもこと足りるのですが、お客さんが
来た時はやかんでお湯を沸かします。やかんがあれば、
小腹がすいた時にカップラーメンだって手軽に作れます。
(ただし、私は一人暮らしをしている間はカップラーメンは
食べないと誓っていました。)
トビの家に引っ越してきて驚いたのはキッチン用品の大きさ
でした。ボウルにしても、フライ返しにしてもとにかくでかい。
そして種類が多すぎる。ワッフルメーカー、ホットプレート、
アイスクラシャー、特別な肉料理専用の調理器、野菜カッター、
ミキサーなどなど。男の一人暮らしとは思えないこの品揃え。
中には何に使うの、コレ?と思うような物もたくさんあります。
それなのにないんです。やかんが...。
トビに聞いてみると、コーヒーはコーヒーメーカー、お茶は
ティーメーカーがあるから、との答え。じゃあ、カップスープは?
と訊ねると「それ、買ったことない」そうです。
えー、やかんって一家に一つあるものじゃないの?と聞くと
「It is only popular among オバアサン」だって。
じゃあ、私がオバアサンだっていうのかい?(オバサン、って
言っていたらマジ怒っていました)。
そんなはずはないと思ってフランクフルトのデパートに
やかんを探しに行きました。さすがドイツでも屈指の大型デパート
と言われるだけのことはあります。お鍋や食器はいろいろな種類の
ものが揃っています。じゃあ、やかんは、というと残念ながら
あまり選択肢がありません。普通のステンレスのでかいものか、
ダサい絵がついたもの、赤い色のもありましたが、どれもこれも
軽く4000円以上します。日本でやかんがいくらぐらいしたか
覚えていませんが、それにしても高いです。しかもこの値段で
こんなの買いたくないと思うようなセンスのものばかり。
次に地球の歩き方に載っていた「フランクフルトで最大級の
日常生活雑貨店」とやらに行ってみました。が、そこにはやかんは
一つもおいてありませんでした。「キッチン用品の種類の多さも
感動モノ」とまで書いてあるのに、やかんがないんです。
やっぱりトビが言っていたことは正しかったのかもしれない...。
もしかしたら、日本でもやかんを使うのはもう古臭いことなのかも。
重宝がっていたのは私だけ?様々な思いが頭の中を駆け巡りました。
スーパーにはいろいろなお茶やカップスープが売っています。
街に行けばお茶の専門店だってあります。そういうのを試してみたい
んです。だから、オバアサンと呼ばれようが、私はやかんが欲しい!
値段、デザインともに納得のいくやかんに出会えるまで、あきらめずに
探し続けるつもりです。
|