ドイツの生活 Mein Leben in Deutschland

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Stirn

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Simonは本場インドとイギリスでヨガの修行を積んだことが
あるらしいドイツ人インストラクターです。希望があれば
彼は英語でクラスを行ってくれることになっています。
でもすっかり常連になってしまったせいか、私以外に
外国人がいない時はドイツ語オンリーになってしまいます。

それでももう随分通っているので、周りの様子をチラ見しつつ、
大分ついていけるようになりました。ただ目を閉じて瞑想を
するときや仰向けになってポーズをとる時などは、視覚からの
情報が得られず、ドイツ語がわからなくて困るときがあります。

さて、あるクラスの終わりに瞑想をした時のことです。Simonが
「目を閉じてシュテアン(Stern=星)に意識を集中させて」とか
なんとか言いました。「星って何?」とっさに意味がわからなかった
私は薄目を開けて、Simonの方を見ました。すると彼は挙動不審な
私に気がついたのか、目と目の間の額の部分を指差して「ここだよ、
ここ」とでも言うように指を動かしました。

「あ、目と目の間の額のことね。でもなんでそこが星なんだろう?
あ、もしかしてインド人がよくポチっと赤くて丸い印をつけて
いたりするけど、あれのことをドイツ語では星とでも言うのかしら。」

本来は頭を空っぽにして瞑想しなければいけないのに、あれこれ
勝手に考えをめぐらせ、「星 イコール 目と目の間のポチのこと」と
頭の中にインプットしました。

ヨガの後はドイツ語のクラスに行きました。その日は語彙を増やすと
いうのがテーマでした。いろいろな状況や写真などを説明することに
なり、教科書に載っていた「怒れるギリシャ神話の神」みたいな絵が
取り上げられました。先生が黒板に

「die Stirn runzeln」

と書き、絵の表情をまねて額に皺を寄せてみました。

どうやらシュティアン(Stirn)というのは「額」のことで、「皺を
寄せる」という動詞がルンツェルン(runzeln)のようです。ここで
初めてStirnという単語の意味を知った私。ヨガのクラスでSimonが
言っていたのは星のシュテアン(Stern)ではなくて額のシュティアン
(Stirn)だった、ということにようやく気がつきました。

シュテアンとシュティアン、日本人の私にはとても似た音に聞こえる
二つの単語ですが、「星」のほうは der Sternで男性名詞、「額」は
die Stirnで女性名詞です。相変わらずなんだかややこしいドイツ語
ですが Simonのおかげで、この二つの単語は忘れないでいられそう。
インド人の目と目の間のポチとは全然関係ありませんでしたが...(笑)。 

写真:目と目の間にポチっとつけてみたカナ

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