ドイツの生活 Mein Leben in Deutschland

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Deutsch

ドイツでドイツ語を習うと日本では接する機会があまり
なさそうな国の人と同じクラスになります。私がドイツに
来て初めてお目にかかった国の人には、たとえばグルジア人、
ブルガリア人、クロアチア人、ベラルーシ人、ウガンダ人、
チュニジア人などがいます。

さて彼らの中にはもう何年もドイツに滞在している人も少なく
ありません。中には10年以上ドイツに住んでいてドイツ
国籍を取得している人もいます。そういう人のドイツ語は
ちょっと聞くと、かなり流暢でこなれた感じがします。
それに彼らの国民性やもともとのキャラも加わると、人前で
話をすることが特に苦手な日本人は、クラスの中では圧倒
されてしまいます。

しかし、よく考えると10年もドイツにいて、しかも流暢に
話しているように聞こえるのに、彼らはなぜ私と同じクラスに
いるのか、という疑問が沸いてきます。ようく耳を澄まして
彼らのドイツ語を聞いてみると、流暢ではありますが文法が
めちゃくちゃなのがわかります。だから彼らの多くは話す
ことはそれなりにできても、長文を読んだり、書いたり
することが苦手のようです。

ドイツ語で「言葉」という単語は「Sprache」と言い、「話す」と
いう動詞「sprechen」から派生しています。英語の「language」も
「langu(舌、話し言葉)+age(集合)」という意味を持っています。
世界には文字を持たない言語がたくさん使われていますが、
文字で書かれていても話されていない言語は、ただ単に研究
対象として存在するだけです。だから外国語学習において
「話すこと」が重要視される、というのも理解できます。

外国語習得には段階があって、「通じればいい」というレベル
からいかに脱するかがポイントだと思います。初期段階に
文法にあまり重点をおかず、とりあえず話せるようになると
後でそのレベルから抜け出すことが難しくなるようです。
独自のコミュニケーションストラテジーが確立され、定着
してしまっているので、新しいことを習ってもなかなか
修正が効きません。これが私がもっとも恐れている「化石化
現象」です(移民の場合、最初の2年が経過すると化石化
現象が起こっていく、そうです・怖…)。

いまだにドイツ語を上手く話せないから言うわけではないの
ですが、私は常々外国語学習ではまず「聴くこと」に重点を
置くべきだと思っています。ドイツ語を勉強していると、時々
ドイツ人はいったいどうやってこの複雑怪奇な文法を習得した
んだろう、などと考えてしまうことがありますが、彼らは
名詞の性や複数形を一つ、一つ覚えたりしません。格変化に
ついても「これは男性名詞でこの動詞の場合は三格だからdemだ」
などと考えたりはもちろんしません。私たちが「きれいは、いの
音で終わっているけど、形容詞ではなく形容動詞だ」という
ように覚えないのと一緒です。形容詞だとか形容動詞だとか
いう用語は学校で初めて教わることで、それまでそんな用語を
知らずにいても不自由を感じることもなく間違えて活用させる
ことなく生活していたはずです。

ではどうやって私たちは「楽しい・楽しかった」と「きれい・
きれいだった」の活用の違いを習得したのでしょうか。それは
恐らくお母さんをはじめとした周りの人の発話を無意識に
聞いているうちに自然に文法が構築されていったから、です。
もしかしたら小さい子供は間違えて「きれかった」と言うことが
あるのかもしれません。それを聞いたお母さんなり、おばあちゃん
なり、幼稚園の先生なりが「そう、きれいだったの〜」なんて
さりげなく言い直す。それがやわらかい脳みそに自然にインプット
される。それが繰り返され蓄積され母語が構築されていくのでは
ないでしょうか(ただの自説です)。

もう私の脳みそはやわらかくはないので、自然のインプット
だけには頼れません。だからどうしても文法というルールを
意図的に構築していく必要があるし、また自然のインプットを
増やすために「聴く」ことが重要になってくるのです。それを
しないで、一方的にアウトプットを繰り返していても
コミュニケーションスキルは上がっても外国語のレベルは
上がらないどころか、クセが定着してしまい、ますます
修正が効かなくなってしまうと思うのです。だから自然に
口から出てこない、あるいは必要に迫られていないなら、
無理して話さなくてもいいことにしています。その代わり
音読練習は頻繁に行うことにしています。

今の仕事の前任者はとてもドイツ語が上手だったので、私は
ずっとプレッシャーを感じていました。でも彼女に「私は
大学でもドイツ語学科だったし、もうかれこれ10年くらい
ドイツ語をやっていますから」と言われました。(ちなみに
在独10年の某エアラインのスッチーには、「ドイツ語には
三年はかかるかな〜」と言われましたが、その人は私よりも
下手くそでした。)やはり一つの外国語をしっかり身につけよう
と思ったらそれだけの期間が必要なのです。大事なのは
「通じればいい」レベルで納得せず、継続して取り組んでいく
こと。そうすれば6年後には私も彼女のレベルに到達できる
かもしれません(ささやかな夢…)。

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