ドイツの生活 Mein Leben in Deutschland

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Schulterstand

私はその昔、交通事故で鞭打ち症をやっているので、首に負担がかかる「肩立ちのポーズ」や「鋤のポーズ」
などはやらないことにしています。ヨガを習い始めた頃、無理にやって頚椎ヘルニアのような状態にまで悪化
させてしまったことがあるからです。

身体の状態は人それぞれですから、人によってできるポーズ、できないポーズがあります。たいていのヨガ
インストラクターは、できない人には負担の少ない代替ポーズを示したり、そのままシャバアーサナ(屍の
ポーズ)をしているように指示したりしますが、補助をするからと無理強いするインストラクターもたまにいます。
身体が硬くてできない場合には補助してもらうことは有効ですが、私の場合は神経に関わる問題を抱えている
ので、絶対にやりたくありません。頚椎に負担をかけてしまうと、腕に痺れが走ったり、何日も頭痛に悩まされ
たりするからです。

さて、10月から通っているヨガスタジオでの私のお気に入りのインストラクターは、カリスマ Kim兄ではなく、
弟君の方です。お試しレッスンに申し込む時に送った「なんちゃってドイツ語」メールに返事をくれたのが彼で、
当日も「あ、メールをくれたヤパーナリンだね」と歓迎してくれました。入会後、初めて彼のレッスンを受けた
ときも「Xirominだよね。名前の発音、あってる?」としっかり名前を覚えてくれていて、レッスン中も何かと
声をかけてくれます。

名前を呼んだり、声をかけたりするのはもちろん私にだけではありません。カリスマに君臨する兄に比べて、
弟君は参加している人とのコミュニケーションを大事にしているように思えます。新入りの私のことを覚えて
くれているのは、日本人の名前が韓国人の彼にとって覚えやすいからでしょうか。あるいは日本人の会員が
ほとんどいないからかもしれません。「Kleine Japanarin, sehr gut, sugoi!」(ちっちゃな日本人。とても
上手、スゴイ!)などと言ってくれることもあって(って私は身長160cmなので、日本人としてはそう小さくも
ありません)、その度に私はいい歳をして、舞い上がっています。今まではドイツ語が怪しいヘンなアジア人
扱い、あるいは無視されることが多かったのですが、このヨガスタジオだと外国人であることがマイナスで
あるどころか、「日本人(というか同じ東アジア人)でよかったー」とさえ思えます。

さて、その弟君のクラスで肩立ちのポーズをすることになりました。私は仕方なく、マットの上で横になって
時間をやり過ごすことにしました。周りがみんな脚を宙に上げている中で、一人マグロ状態の私に気づいた
弟君は「Xiromin、どうしたの?大丈夫?」と聞いてきました。私は「鞭打ち症で首に問題があるから、この
ポーズはやりません」と答えました。弟君は他の人に指示をしながら「じゃ、別のことをしよう」と言い、床に
座りました。

いくら補助してもらってもこれ系のポーズはやりたくないんだけどなー。
でも頑なに拒むのも場がしらけるし、まるで信用していないみたいに思われるかも…。
お願いだからそっとしておいてくれればいいのに…。
などと思っていたら、弟君は足で寝ている私の肩を押しました。そして次に私の顎の部分に両手を当てて、
頭部を引っ張りました。首の牽引状態です。あ、きっ、きもちーい。っていうかマイッタな〜。

鞭打ちの後遺症ではツライことばかりだったのに、この時初めていい思いをしました。

どんなに首に負担がかからないようにしても、ヨガをした次の日や寝方が悪かった場合は、首や肩が少し痛く
なるので自分でほぐしたりします。でも弟君に首を引っ張ってもらった次の日はその痛みもなく、いつになく
すがすがしい気分で起きることができました。

やはりVIP会員が気になっています。

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