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ドイツでは学生など若者が就職前に企業や団体で Praktikum(インターン)をします。表向きは社会経験が 積めるチャンス、ということになるのでしょうが、報酬は一ヶ月丸々働いて数百ユーロ程度なので、正直体裁 のいい「雑用係」として使われるだけのような気がします。大企業などではもしかしたら、しっかりシステマチック にインターンの教育をするのかもしれませんが、3〜6ヶ月しかいない人、育てたところでその後組織に貢献 しない人に対してどれだけの時間を割くのか疑問でもあります。 日本の場合、学生はアルバイトを通じて社会経験を積むことができます。一ヶ月フルに働けばけっこうな額を 稼ぐことができるし、雇う側もバイトとはいえそれなりの人件費を払うのだから、きちんと最初に指導をする のではないでしょうか。少なくとも私が学生の頃経験したバイトでは、包装の仕方(おもちゃ屋)、電話の応対 (通販コールセンター)、いなりの握り方(寿司仕出し弁当屋)等々、しっかり叩きこまれたし、何をすべきか その都度社員の人に指示をされました。 今、私がインターンをしている団体では、何をすべきかはイントラネット上にマニュアル化されています。 マニュアルがないより、ある方がうんとマシですが、それを読んだらすべてがわかる、というわけにはもちろん いきません。百読は一見にしかず、ではありませんが、直接説明してもらった方がわかりやすいことはたくさん あります。また、インターン同士、長くいる人が新しい人に教えて行くという事柄もたくさんあります。 が、社会経験ゼロの19歳のR君に、日本人オバさんインターンの面倒が見られるわけもなく(見たくもない だろうし)、彼が一人で仕事を抱えてはストレスを溜めています。メールや電話の応対は私には難しいけど、 データベース管理や注文処理手続きなどの事務系の仕事はどってことありません。私が人並みに出来る ことを優先して回してくれればなーとも思うのですが、そんなことを期待するわけにもいかず…。 最初は悪いなぁという気持ちが強かったのですが、たかが「300ユーロ」で働いているわけだし、あまり気に しないことにしています。私は別に社会人としてのマナーやOAについて学びに来ているわけではないので、 R君が一人で仕事を抱え込んで、私にやることがまわってこない時は、開き直って原発関連記事やニュース レターなどを読んで自分の知識とドイツ語力を高めることにしています。 そうは言ってもやはり「役立たず」扱いされ八つ当たりされれば、気持ちが沈みがちになります。だから、 アフター5と週末は気を取り直してあちこち出かけるようにしています。今日はハンブルクのアルトナ地区に あるフンダートヴァッサーがちょこっとデザインしたというカフェに行ってみました。「ハンブルクに行ったら このカフェでお茶したい」と思っていましたが、残念ながら数年前から閉まっています。 旅行代理店とカフェを合体させた憩いの場を作りたいという経営者のために、フンダートヴァッサーがサクッと デザイン画を書き、それをもとに地元のインテリアデザイナーが手掛けたという 「Stadtcafe Ottensen」 は1998年にオープンしました。細部についてはフンダートヴァッサーが手直しを指示したそうなので、一応 これもフンダートヴァッサーの建物ということになります。 カフェがある建物はオープン当初は市の所有物だったのですが、それが私企業に売却されてしまいました。 建物を買った不動産会社は、地熱と太陽光発電設備のある近代的な複合住宅ビルに建て替えることを計画。 そのためには「偽」フンダートヴァッサーカフェの存在が邪魔になる、ということになりました。カフェの存続を 願うハンブルク市民が反対運動を行い、市当局や市議会が、建物の1階部分だけは残すということを決議 しました。すると不動産会社は賃料を値上げし、2009年6月、ついにカフェ経営が困難になり撤退を余儀なく されたとのこと。建て直しの際にはフンダートヴァッサーカフェを残すことになっていますが、その後どうやら 放置状態のようです。 なんとも悲しげなフンダートヴァッサーの建物でした。もったいないことをするものです。これを見たらかえって 落ち込んでしまいます。おっと、いかん、いかん。 p(・∩・)q |
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2011年10月13日
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