ドイツの生活 Mein Leben in Deutschland

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Vortrag

先月、フランクフルトで(元?)ジャーナリスト上杉隆氏の講演会が行われました。チームフランクフルトは
ほんの少しだけ講演会の準備を手伝ったりしたので、当日ももちろん出席しました。でも正直、期待外れと
いうか、これと言って新しい内容の話はなくて、いかに日本の記者クラブが日本の大手マスメディアを牛耳り、
画一報道をしてきたか、『政・官・報』が癒着し、いかに去年の3.11以降、国民の安全をないがしろにして
ウソの報道をしてきたか、そしてそれに対していかに彼が闘ってきたかを、思いつくままに語っていたという
印象でした。

そもそも私が彼のことを初めて知ったのは、ドイツ・シュピーゲル誌の記事「原子力帝国」に名前が出ていた
からでした。3.11以降、急に名前が知られるようになった人ということで、ジャーナリズム界の 山本太郎
みたいな位置付けができるのではないでしょうか。

さて、私が彼の話を正しく理解しているとしたら、上杉氏は原発に関しては実は「容認派」なのだそうです。その
理由は、原発については詳しくないから、というのと、必要悪であると考えているから、というようなことだった
と思います。但し、日本のような隠蔽体質の国で原発を保持していくことは難しい、というようなお話でした。
でも日本が隠蔽体質だから難しいのではなく、原発を保持していくには隠蔽体質にならざるを得ないのだと
私は思います。そこらへんはもう少し勉強して欲しいなぁと思いました。

彼の活動の目的は記者クラブを糾弾することで、脱・反原発ではないようでした。自由な報道は当然のこと
ながら重要です。でも本当のことを報じさえすれば、それでいいのでしょうか?「INESがレベル7になると半径
600kmも人が住めなくなる、東京だけでなく大阪も住めなくなる」と主張するだけでいいのでしょうか?一度
大事故が起きてしまえば、そういう事態を引き起こすことになるというのに原発は容認…、というところに私は
とても疑問を感じました。

脱・反原発派の人間にとってみれば、この際、売名行為だろうがなんだろうが、有名人が声を挙げてくれる
のはありがたいことです。たとえ3.11前は名前を知らなかったとしても、「上杉隆氏が講演をする」と宣伝
したら約80人が集まりました。チームフランクフルトが空港アクションを呼びかけたところで、知り合いが
10人くらい来てくれただけですから…。

でもどうせなら、純粋に熱く「脱原発!」「反原発!」って叫んでくれる二流俳優の方が、講演の合間にゴルフ
を楽しんで「容認派」などと言ってのけちゃう三流ジャーナリストより好感が持てるなぁ、などと思いました。

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