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9年ほど前に入れた左下の歯のインプラントが、ぐらぐらになってしまい仕方なく抜くことになりました。
インプラント治療にいくらかかったかもう忘れてしまいましたが、2000ユーロ以上はしたはず。そもそも 歯を抜いてインプラントを入れなくればならないほど、虫歯がひどかったとも思えないのですが、当時の 私はドイツ語ができなかったので、歯医者の言いなりになるしかなく。一生もつとか言われているはずの インプラントなのに、たった9年でダメになるなんて…。しかも、歯茎や骨が炎症を起こしているわけでも ないとのことで、ぐらぐらになった理由は「不明」と言われました。なんか納得いきません。 ![]() 私は左下の奥に親不知があります。口が小さいため生える場所がなく、その親不知は奥歯の根っこを押す ような形で存在しています。以前日本にいた時に、左下の歯が痛いと思って歯医者に行ったら、虫歯ではなく 親不知が暴れて奥歯を押していて、そのせいで痛みを感じる、という説明を受けたことがあります。体調が よくない時に痛むことがあるので、そういう時は安静にしていれば治まるはず、しかしあまりひどいようだったら 口腔外科で親不知を抜く手術をする必要がある、とのことでした。 その左下の、奥から2番目の歯がインプラントにしてあったわけですが、そもそも虫歯だったのかも今と なっては疑問で、インプラントがぐらぐらになったのも親不知が暴れて出したからじゃないの?と思ったので、 こっちの歯医者に日本で受けた説明を話してみました。そうすると、鼻で笑われ、「この親不知は場所がない から生えてこないし、関係ないわ」とあっさり。そして「インプラントは問題なかったから、穴を埋めて別の 角度に新しいインプラントを入れましょう」と提案されました。 しかし、また数年後にぐらぐらになったらたまりません。原因もわからないのに、また高いお金を出して同じ 間違いを犯すバカはいません。別の歯医者にでも行ってセカンドオピニオンを聞こうと思い、とりあえず骨に あけた穴を埋めてもらう処置だけしてもらいました。新しくインプラントを入れるにしても穴に入れた材質が 落ち着くのに数か月はかかるそうなので、考える時間はたっぷりあります。 インプラントを入れるには歯茎を切開し、骨に穴をあけるので痛いのは当然ですが、すでにあいている穴を 埋めるのも、どういうわけかインプラントを入れた時と同じくらい痛くて、顔が思い切り腫れました。体の中に 異物が入ってきたから、きっと拒否反応を起こしてるんだなーと思いました。できればこんなことしないほうが よかったけど、あいた穴は埋めないといけないから仕方ない…。腫れがひいた後は、下顎に青あざができて それが消えるまで一週間くらいかかりました。 それから数週間が経った頃、医療費請求会社から請求書が届きました。なんだろうと思って開けてみると、 穴埋め治療費として782ユーロが請求されていました。ちょっと待て!そんなこと聞いてないぞ。ドイツでは 基本的な治療は健康保険でカバーされます。自己負担がある場合は、医者が患者に説明をし、文書で金額を 提示し、患者がそれに署名して同意した上でないと治療行為は行えないことになっているはず。私の歯医者 は何も言わなかったし、9年前にその歯医者があけた穴だし、原因不明でお高いインプラントがぐらついて きたわけだから、てっきりアフターケア、ということで費用はかからないものだと思い込んでいました。 モモ君に相談すると、すぐにインターネットでいろいろ調べてくれました。穴を埋めるのは新しくインプラントを 入れる場合に必要、つまり、そうでなければあいたまま放置でよかったというわけです。痛い思いまでして、 800ユーロ近くも請求されちゃうなんて、なんなの、いったい。さらに、各州ごとに歯科医師会のような組織が あって、そこで歯科治療トラブルの相談にのってくれること、2013年から患者の権利が改定され、医師は 自己負担がある場合には必ず書面で金額を提示しなければならない、それを怠った場合には患者に治療費 を請求することはできない、と法律で決まっている、ということも調べてくれました。 さっそく次の日、歯科医師会に電話をしてみました。事情を説明すると「インプラントに関することはすべて 保険ではカバーされないのは当然」とあっさり言われてしまいました。そんなことは知らなかったと言うと、 まるで私が無知なのが悪いとでも言うような反応をされました。仕方なく、法律の患者の権利にあたる条項を 読み上げ、法務省のパンフレットには「書面で通知をしなかった場合、医師は患者に治療費を請求すること はできない」と書いてあるのに、だったらなんのために法律があるんですか?と訴えました。すると電話に でた人は「わかったわ。私たち宛に今の内容を文書にして送ってください。それから歯医者にも手紙を 送り、そのコピーを同封してください。ただし、あまり期待はしないでね。」と言いました。 手紙を書き、モモ君とモモ君の友達に修正してもらって、歯医者と歯科医師会と医療費請求会社に送りました。 医療費請求会社というのは、医者の代わりに請求書を起こす会社で、支払わなければ督促状が送られて きて、その都度多額の遅延金が加算されます。しかも支払い状況は与信データとして残ってしまうので、 ブラックリストに載ってしまうと、アパートを借りたり、銀行からお金を借りたい時などなどに支障がでて しまいます。このまま払ったほうがいいかなとも思いましたが、782ユーロはやはりあっさり払える額では ないので、イチかバチかにかけてみることにしました。 毎日郵便受けをドキドキしながらチェックすること一ヶ月半。ついに医療費請求会社からの封書が届きました。 きっと督促状に違いない。いったいどんだけの遅延金が加算されているんだろう。目をつぶって中の手紙を 取り出しました。なんだよ、いくらだよ〜。 あれ、782ユーロ?え、なに、無効?え、何々、よくわからないー。 ![]() モモ君に読んでもらうと、「やったね、とりあえずあの請求書は医師からの要請で無効になりましたってさ。」 えー、マジですかー。やったー。 「ただし、医師から直接、請求があるかもしれませんって書いてある。でもとりあえずは忘れていいんじゃない。」とのことでした。あっさり引き下がるとも思わないので、金額や 支払い方法の交渉には応じるつもりです。とりあえず、医療費請求会社からの請求書が無効になれば余計 な心配はしなくて済みます。 よかった、やればできるじゃん。久々に(っていうか初?)そんな気分を味わった出来事でした。 (写真は駅前通りの風景。秋も深まり紅葉がとても綺麗です。) |
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2015年10月25日
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「ただし、医師から直接、請求があるかもしれませんって書いてある。

