|
昨日は私の大好きなジョージ・マイケルのコンサートでした。 とても楽しみだったのですが、一つ憂鬱だったのがStehplatz (立ち見席)だったということ。私はこのStehplatzが大嫌い なのです。でもトビいわく、座り席は完売だったらしいので 仕方がありません。 フランクフルトで開催される大きなコンサートはたいてい Festhalle とよばれるホールが使われます。ここは長方形の 体育館のような造りで、2、3階にだけに座り席が設けられて います。この座り席、ステージの正面となると体育館の反対側に なってしまうので遠くて何も見えないし、ステージに近い席は とてつもなく高い値段で売られます。というわけでたいていの 人はアリーナのStehplatz用のチケットを買うわけですが、床は 言うまでもなく平らなので、前の方に立たないとそれこそ何にも 見えなくなってしまうわけです。 約一時間前に会場に行きましたが、もうすでにすごい人が集まって いました。満員電車にでも乗り込むような気分で人を掻き分け 空いている場所、かつ前に人がそびえていない場所を探しますが そんな都合のいい場所はもちろんありません。ドイツ人は縦に 横にでかいので、こういうときに小柄な日本人はとても不利です。 とりあえずステージが垣間見れる場所を見つけましたが、開演 まであと50分以上もあります。しかし動いてしまっては元も子も ないので、じっと立っているしかありません。苦行です。 よく東京の通勤ラッシュの様子をまるでこの世のものとは思えない 悲惨なことのように言うことがありますが、この Stehplatzに比べれば 通勤ラッシュ時の電車内の方がまだマシにさえ思えてきます。少なく とも電車は前に進むし、車窓の風景は変わっていきますが、Stehplatzは どんどん混んでくるだけで、不愉快きわまりないのです。なぜなら こんなに人が混みあっているのに、タバコを吸う人はいるわ、大声で 話しまくる人はいるわ、プラカップでビールを飲む人はいるわで、 まったくの無秩序状態になるからです。そして誰もがお目当ての アーティストをしっかり見たいわけですから、ちょっとしたことで ピリピリしたりして、とにかくもう最悪なんです。 私たちの隣では私と同年代くらいの女4人組が馬鹿でかい声で 話していました。昔だったらBGMになっていたドイツ語も最近は なんだか理解できてしまうので、これがまた厄介です。というのも どうやら私のことを言っているらしいというのがわかってしまった のです。私はお財布と携帯電話が入るくらいの小さなバッグを 肩にかけていました。本当に小さいバッグなのですが、どうやら それが気に入らないらしく、 「Die Tasche ist uncool.」(バッグなんか持っちゃってダサいわ) と言われているようなのです。もちろんクロークサービスはあるの ですが、貴重品が入っているので預けたくないし、バッグを持っている のは私だけではありません。それに私はドイツ人に比べれば相当 痩せていて小柄なのだから、そんな小さいバッグを含めたって幅的 には全然余裕。スーツケース持参でいたってまだ足りないくらいです。 トビに聞いてみるとやはり私のことを言ってるとのこと。でも 周りにいる人全員のことをそうやって言っているから気にするな、 と言われました。文句があるなら堂々と言えばいいのにこちらが ドイツ語がわからないと思ってイヤらしい。なんだか腹が立ったので、 「ドイツの法律で私はパスポートを常時携帯することを義務付けられて いるの。だから仕方ないのよ。ごめんなさいね。」とでも言って やりたくて、頭の中で文章を作ってみました。が、パスポートと いう単語 Pass の性がわからずあっさり断念(ガクッリ)。 たいていのドイツ人の女性はそういうイジワルなことはしません。 こんな嫌味な女、初めて〜。そう思ってチラッと見るとわりと細身 の金髪女でした(下っ腹は少々出ていた。髪は多分毛染め)。前にも Yogaのクラスの記事で書いたことがありますが、ルックスに自信が ある人ほど感じが悪いものです。どうやらこの女、某航空会社に 勤めるスチュワーデスらしいのですが、職場でもそうやって他人の ことを言い合っているのでしょう。馬鹿馬鹿しいので、トビの言う ように気にするのは止めることにしました。相変わらずでかい声で 話していて耳障りだったのですが、もうすぐドイツ語の試験もある ことだし、彼女のあとについてドイツ語をまねるシャドウイングと いう語学練習をすることにしました。周りが騒がしいので、ブツブツ 言っていても、間違えても誰にもわからないし、ドイツ語教材では ない生きたドイツ語の練習にはもってこいでした。 そうこうしているうちにやっとコンサートが始まりました。約15年 振りの生ジョージ。なんだか随分「オッサン」になっていました(その髪は自毛?)。 ジョージの聴かせどころはなんといってもスローテンポのバラードです。 ところがフランクフルトの観客はアップテンポの曲ではノリノリですが、 バラードになるとくだらないおしゃべりを始めてくれちゃいます。 バッカじゃないの。彼の歌唱力と美しい美声が生きるのはバラード なんだからね。こいつら、本当のジョージファンじゃないじゃんっ。 真のジョージファンは私だけだということを確信し、私は最も好きな曲の 一つ THE FIRST TIME EVER I SAW YOUR FACE に聴き入っていました。 立って待つこと1時間半以上(開演が遅れた+休憩時間)そして コンサート自体も正味1時間半程度でした。最初のアンコールでは 名曲 CARELESS WHISPER 一曲のみ。そうなると二回目のアンコール ではいったい何を歌うつもりなんだろう?あれこれ考えてみましたが、 これと言った名曲はもう出尽くしている感がありました。さんざん 待たせた挙句、ようやく二回目のアンコールに応えて歌った曲は...。 FREEDOM...でした。 私、この歌は好きじゃないんです。あー、もうガッカリ。あ、でもこの
ガッカリ感、どこかで味わった記憶が...。15年ほど前に東京で観た コンサートも同じパターンだったのを思い出しました。せっかくの コンサートだったのに、Stehplatz、馬鹿女、そしてラストのFREEDOMの せいで、なんだか心から楽しむことができませんでした。高いお金を 出してチケットを買ってくれたのに、ごめんね。トビ。でもありがとう。 |

- >
- Yahoo!サービス
- >
- Yahoo!ブログ
- >
- 練習用


