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今、私がインターンをしている反核団体では、主要メンバー2人がドイツ国内の市町村を訪ね歩き、講演会を しています。先週の金曜日はハンブルク近郊で講演会が開催されたので、一緒に連れて行ってもらいました。 テーマはもちろんこの時期恒例の核廃棄物輸送、通称 Castor 輸送についてです。 参加者の中には私と同様に Castor 輸送阻止に少々批判的な人もいました。去年までなら、反核運動の一つと してその意義も明確でしたが、ドイツは今年6月に脱原発を決めたのだから、線路に障害物を置いてまで輸送 を妨害しようという意図が理解できないというわけです。最終的にドイツ国内の原発が全て停止するのは2022 年のことなので、反核団体としては、即刻停止を求めて活動しています。原発を運転し続ける限り核廃棄物は 作られるのだからその輸送を妨害し、すべての原発を即停止しろ、というのが彼らの言い分です。 なぜなら、原発が稼働している限り、いつ フクシマ のような大事故が起こるかわからないから。もし フクシマ のような惨事が起きてしまったら、将来世代を超えて、いったいどんな健康被害が起きるかわからないから…。 フクシマのように放射能汚染が広がってしまったら、もうそこには何十年間も人が住めなくなってしまうから…。 実質1時間半ほどの講演中、「フクシマ」という言葉は10回発せられました。「チェルノブイリ」は2回でした。 そして当日配られたパンフレットにも…。 講演の後、何人かの人が私に質問をしてきました。一人の女性は、日本の核燃料最終保管施設について。 北日本とのことだけど、そこはアイヌ民族が多く住んでいるところですか、という内容でした。彼女は講演中 もよく質問をしていましたが、アイヌのことを知っているとは、かなり博学な人のようでした。もう一人、中年の 男性には 「あなたは フクシマ から来たんですか?」 と聞かれました。私はヨコハマ出身なので、普通に「ナイン(いいえ)」と答えたわけですが、するとその男性は 突然笑い出し、 「そんなはず、あるわけないね。悪い冗談だった。これは失礼。」 というようなことを言いました。このやり取りのどこがおかしくて、どうして悪い冗談になるのか、私にはさっぱり 理解できず、不愉快な思いがしました。 今までは、原発事故というと例として取り上げられるのはチェルノブイリかスリーマイル島でした。でももはや
フクシマは、とっくにチェルノブイリに代わる「原発大事故の代名詞」となってしまいました。悲しいことだけど、 日本人はこの現実を受け入れなくてはならないと思いました。 |
Umwelt
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環境先進国(?)ドイツにおける様々な取り組み。2011年3月11日以降は「脱・反原発」が中心になっています。
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今、ドイツの反核団体や環境団体は、11月末に予定されているドイツ国内を縦断する核廃棄物輸送に反対 するためのデモ計画で多忙をきわめています。この核廃棄物輸送 − 使用される容器の名称から Castor 輸送と呼ばれています − は、毎年この時期に計画されているようで、いわば「恒例行事」と化しています。 一昨日はその第一弾ともいうべきキャンペーンの日で11月に向けて士気を高めるためのイベントが各地で 開催されました。HP上の この地図 は各地のイベントを私が更新してきたものです。お日様マークがイベント 開催地、赤のびっくりマークが核廃棄物保管場で、赤いルートがこの Castor を搭載した電車が通る可能性 のある線路で、最終目的地は北ドイツ、ヴェントラント地方のゴアレーベンと呼ばれる場所です。 11月末にはドイツ全土でさらに大規模な反対運動が催されるでしょう。そしてご当地ゴアレーベン近郊では、 テントや寝袋持参で大勢の人が野営をはり、線路に障害物を置いたりして輸送を大々的に阻止するようです。 ハンブルクからは貸切りバス5台がゴアレーベンに向かう予定です。みんな、バスの手配をしたり、他の団体 と連絡を取り合ったり、打ち合わせにも余念がありません。私は、と言えば、自分よりも一回り以上も若い女の 子のパシリとして、コピー屋さんに行き、渡された原稿を色紙にコピーし、それを裁断機で切ってバスの チケットを作るという仕事を仰せつかりました。ドイツ語ができず、ドイツのことがドイツ人並みにわかって いななければ、そういう仕事をするしかありません。でもいいんです、わかっていたことだし、少しでもお役に 立てれば。 でもなんだかこの Castor 輸送反対デモのノリって本当に「お祭り」みたいなんです。コピー屋さんでコピー していて、あるいはHPに載せる地図をアップデートしたりしていて、ふと「私は何をやっているんだろう」と 自問自答せずにはいられません。私の最大の関心ごとは当然、福島の原発事故。残念ながら8ヶ月近く経った 今でも収束の目途は立っていません。いろいろなことが明るみに出て、首都圏でも高い放射線量が測定されたり して、このまま日本はどうなってしまうんだろうと心配でなりません。時々私のいる反核団体宛に日本人や 日本の団体、あるいは日本好きのドイツ人から「1000万人署名に協力するよう呼びかけて」とか「福島の女性 が座り込みをするからそのことを取り上げて」などというメールが来るのですが、今はみんなこの「Castor」で 忙しいから、そういうメールは残念ながらスル―されてしまいます。仕方ありません。ここはドイツですからね。 日本の脱原発は日本人が率先してやることなのだから当然です。でも…。 核廃棄物はすでに存在してしまっているわけで、ドイツが出したゴミなのだから、それをどこかに保管しなくては ならないということは、現実問題として存在するわけです。もちろん岩塩層のゴアレーベンが最終処分地に相応 しくないと反対するのは理解できますが、それでも出てしまったゴミはどこかに持って行かなくてはなりません。 「それを考えるのは我々のの仕事ではない」という言い分もわからないでもありません。でも線路に障害物を 置いてまで阻止することの意味は、私には理解できません。たくさんの人が立ち上がって反対運動をする、 そのこと自体はすごいと思うけど、なんとなくこの Castor については「もしかしてあんたら、楽しんでない?」 って思うことがあります。 その情熱、その団結力、本当に立派です。でも今、地球上で一番困っている原子力関連施設はフクシマです。 原子力に反対なら、その Castor への情熱のほんの数パーセントでいいから日本に向けてくれればいいのに。 そのお祭りみたいな、緊急性のそれほど高くない反対運動のために忙しくて、福島の人の切羽つまった叫び に耳を傾ける余裕がないって、なんだか本末転倒ではない?ドイツで反核運動をしている人は何もドイツから 原発がなくなればそれでいい、となんて思っていないはずでしょう。だったら深刻な問題に少し力を貸して くれてもいいのに。そんな思いがあって、私はあまり Castor 輸送反対運動の準備にあまり力が入りません。 それにそれが行われる時期にはもうインターンも終わっているし、正直、どうでもいいやって思う気持ちも あります。だって私が一番心配なのは我が国日本のことだから。 インターンをする前は「私一人では微々たることしかできない」ことに悩みました。自分でできる範囲で50個 足らずの反核バッジを日本に送ったりしたけど、1億3千万分の50じゃねぇ…なんて。組織だったら、もっと いろいろなことができて、たくさんの人を助けられるのに、って。でも組織になると、そして規模が大きくなれば なるほど、余計な仕事が付随的に発生します。そして誰かが雑用をやって、誰かがおいしいところ取り。本来 の活動とは全く関係のない業務だってたくさん出てきて、だんだん何をやっているのか焦点が定まらなくなり がちです。 たったの1億3千万分の50だったかもしれないけど、自分で宛名を書いて、自分で封をして、自分で郵便局 に行って、自分で発送した。だからバッジが届いた時の喜びの声も、お礼のメッセージも、全部直接私のもの だった。あれは8月のことだったけど、今でも「バッジ毎日つけています」なんて言ってくれる人もいます。送る 時に受け取る人が喜ぶ姿を想像してわくわくしただけでなく、あんな些細なことが数ヶ月後も嬉しさを運んで くれるなんて。自分のペースで無理のない範囲で反核運動をするのは、非力すぎると思ったけど、コピー屋 にパシリで行かされたりして気持ちがちょっとブレちゃう、ということは絶対にない。だから小さい反核運動でも いいんじゃないか。長く続けられれば。そんなことを考えています。 写真は NYK ORIONです。そういえば日本郵船のコンテナ船に NYK CASTOR というのもありました。 |
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私が今インターンをしている反核団体では、各種反核グッズを販売しています。インターン生活も残りわずかと なりましたので、期間限定で注文代行いたします。商品代と送料のみ、手数料はいただきません。代行はいつ でも可能ですが、今は職場にグッズがあるので無駄な国内配送料がかからない分お得です。尚、お支払いに つきましては、日本円で日本の口座振込、切手、物々交換など、物量と金額に応じてこちらから個別に相談 させていただきます。 反核太陽旗 ※ページ下の方に載ってます。Transparentというのは横断幕のことです。 購入ご希望のものがありましたら、メールにて、あるいはゲストブック(鍵つき)にご連絡ください。11月 4日まで受付中。尚、私個人の立替払いによる代行となりますので、ご希望に添えない場合もあります。 ご了承ください。 サイトがドイツ語のため、「何がなんだかさっぱりわからないけど、こういうものがあったら買いたい」という
方、ご相談にのります。メールあるいはゲストブック(鍵つきでね)にご連絡を。 |
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土曜日にマグデブルクという街で、核廃棄物最終処分場に反対するデモがあるというので、はるばる行って きました。安い切符を購入したので普通電車しか利用できませんでした。でもハンブルク−マグデブルク間は ドイツの新幹線ICEを使っても所要時間はほとんど変わりません。しかも普通電車を利用するメリットは…。 マグデブルクまでは、電車に揺られること約4時間。到着後、デモ開始まで少し時間があったので、まずは ちょこっと市内観光をして、デモが始まる12時頃に駅前に戻ってみると…。人がそれなりに集まっていました。 トラックの荷台の特設ステージでは若いお兄さんが歌を歌っていました。残念ながらちょっと音痴。でも誰も そんなこと、気にしませんw。 人一倍目立っていた、テーマカラーが(何故か)ピンクの鼓笛隊。先頭に立っている隊長は、おっさんです(爆)。 転がしている黄色いドラム缶。中には核廃棄物が…。いいえ、中はもちろんカラです。これは最終処分場反対 運動の定番大道具です。 駅前から街中へとぞろぞろとデモ行進していきます。ちびっ子も 大道芸人も ワン君も そしてパラシュート持参の人まで。沢田研二の「Tokio」 を思い出す〜(古っ)。 長い横断幕。あ、横断幕のことをドイツ語では das Transparent と言うらしいです。透明じゃないのに(笑)。 ところで、どうしてマグデブルクまで行ったか、おわかりですか?ヒントはこの写真(↑)に隠されています。 初めてドイツでデモに参加してみた感想: 1.一人よりはグループ参加の方が断然いい 2.打楽器やホイッスルは効果大 3.旗やプラカードなどは大きすぎるくらいの方がいい 4.グループで衣装の色を統一するのは効果的(お揃いじゃなくてもいい) 5.かわいい子、イケメンはやっぱり人目を引く 6.太っている人が参加するのは、密度が高まって良い 7.特に何もしなくても、デモ行進について行くだけでも「+1」になるので意義ありこの日はお天気がとってもよかったせいもあって、なんだかお祭りみたいな雰囲気でした。街中では数カ所、 役所などの建物の前に止まって何人かが代わる代わるスピーチをしていました。参加人数はざっと見積もって150 〜200人といったところでしょうか。旧東ドイツの街はガイジン慣れしていないのか、誰も私に声をかけてくれない どころか、チラシを配る人も何故か私を避けていました…。 東京のデモでは、警察がデモ参加者をちょっとした理由で小突いたり連行したりしていたようですが、こっちの 警察はデモ隊が車道を行くのを誘導し、見守ってくれている風でした。 「1000万人署名用紙」を大量にプリントしてデモ開催地で配布したら効果あるかも。ドイツにいる日本人で チームが作れたらいいなぁ。そんなことを考えました。実際に自分で体験してみるとわかることっていっぱい あります。 <追記> マグデブルクまで行ってみようと思った理由ですが、上の写真ではわかりにくいようなので、もう一枚写真を 追加。これを見ればもうおわかりですよね♪ \(*^▽^*)ノ |
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私がインターンをしている反核団体では現在、北ドイツにあるゴアレーベンという場所を最終処分場にする計画 に反対する運動をあれこれ準備しています。その一つが政府に宛てた署名運動で、本日よりオンラインで署名 することができます。 その署名ページには、何故ゴアレーベンが最終処分場に相応しくないかの説明の他に Was du tun kannst 「君ができること」というのが書かれていたので、ここでご紹介します。 ■Die Erklärung "Gorleben soll leben!" unterzeichnen 声明 "Gorleben soll leben!" (ゴアレーベンは生きるべき!)に署名する ■Mehr zum Thema Gorleben und Endlager lesen ゴアレーベンと最終処分場についてもっと読む ■Bekannte auf die Aktion aufmerksam machen 知り合いにこのキャンペーンのことを知らせる ■Selbst Unterschriften sammeln 自分で署名を集める ■Die Aktion mit einer Spende unterstützen キャンペーンを寄付することで支援するさて、9月19日に明治公園で行われた「さようなら原発5万人集会」は予想以上に多くの人が集まって大成功 を収めました。この集会は脱原発への大きな一歩だと思うのですが、その後の日本ではどうなっていますか? ドイツにいるとどうしても日本の状況がつかめず、もしかしたらあのイベントがクライマックスになってしまっては いないかと心配だったりします。 「さようなら原発」では1000万人の署名を集めようとしています。国内、海外、日本人、外国人を問わず誰でも 署名できます。先日、日本に長く滞在していたというドイツ人の方が、私がいる反核団体にこの署名運動に ついて広めて欲しいと連絡してくれました。あいにくみんなゴアレーベンその他で忙しそうだし、放置されるかも、 と懸念していたのですが、どうやらニュースレターにて配信してくれることになりそうです。何しろHPをあちこち 探したら署名用紙にドイツ語バージョンもありましたから!私でもたまには少〜し役に立っています(笑)。 ここでもう一度おさらいです。Was du tun kannst 「君ができること」 さようなら原発バージョンです。 ■Die Erklärung "Tschüss AKWs!" unterzeichnen 声明 "さようなら原発!" に署名する ■Mehr zum Thema AKW und Atomausstieg lesen 原発や脱原発についてもっと読む ■Bekannte auf die Aktion aufmerksam machen 知り合いにこのキャンペーンのことを知らせる ■Selbst Unterschriften sammeln 自分で署名を集める ■Die Aktion mit einer Spende unterstützen キャンペーンを寄付することで支援する(寄付は受け付けてないみたいなので他の反核団体に)9月19日の呼びかけ人の一人、大江健三郎氏の言葉: 私たちは抵抗する意志を持っている。その意志を政党の幹部や、経団連の実力者たちに思い知らせる 必要があります。私たちに何ができるのか。この民主主義の集会、市民のデモしかないのであります。 しっかりやりましょう。 日本人13人のうち1人が署名すれば、1000万人は達成できます。私たちの意思を思い知らせましょう。
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