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「谷川製麺所」に打ち砕かれたボク達だったが、ここで気持ちが折れてたら、うどん屋巡りは出来ないと、隠し玉であったあの店に行くことに心を決めた。
実はミーハーなボクが多大に影響されたのがやっぱり映画「UDON」。観た人はご存知だと思うが、ユースケと小西が満濃池周辺で迷って、熊が出てきて・・・。そしてたどりついたお店・・・。
助けを求めて入った民家・・・ユースケと小西に開口一番「食べられるんですか?」のあの声・・・。あれがボクの思い描いていた“本場”さぬきうどんなんだな。
そしてボクらは“その店”にいくことになった。それが「三嶋製麺所」である。あの「食べられるんですか?」のおばあちゃんは本物!四国新聞の「うどん遍路」によればあのシーンもすべてアドリブ!それが三嶋アキおばあちゃんだ。
でも谷川からここにたどり着くのがまず大変!「うどん遍路VOL3」には略図は載っているのだが、これが大変難解。実際の地図と照らし合わせ向かうのだが、なんだかやっぱり違う道で曲がってしまったり・・・。何度も行ったり来たり。田舎道だけども案外侮れない。国道はトラックがガンガン飛ばしてるし、急にラリった習志野ナンバーが曲がると大変なパニックになる。そんな後続車に気を配りながら、路地に入る。「○長!この道ですね!」と“明石家嫌い”のK君。よーし!やった!と車を進ませるも、「なんだよ!このほっそい道は!やばくね!?」と、ちょっとジモティーではないので尻込み・・・。
一台しか走れないような小道をちょっとだけ進むと、看板は出てないけど、数ヶ月培ったボクの鼻でくんくんする限りは「ここうどん屋だ!」という店にたどり着いた。まず駐車スペースで一苦労。路駐?いやいやここに路駐したら、この辺の集落のライフラインがストップするという思いで、店の裏にある駐車場
を懸命に探した。
さて店内に。入ると突然カウンター出現。あー!アキおばあちゃんが動いてる!きゃー!釜にうどん入れてる!きゃー!そしてカウンターに注文をとりに来てくれたのは孫?娘?という年齢不詳の艶っぽい女性。うーこの店には不釣合いじゃない?「熱いのにします?冷たいの?」ってホントメニューがない!
うー!ボクは初めての店は“かけ”だから「熱いの!」と答えるが、艶っぽいお姉さんに「何玉?」と突然聞かれると、うー!これくらい県人だったら最初に言っとけ!ぼけ!と自分を責める・・・。「1玉!お願いします」と注文するも「ホントは2玉注文すればよかった」と後悔の念に駆られてしまう。でももう1軒行くかもと思っていたので、この時は控えめに、控えめに・・・。
そしてうどんが茹で上がるのを待つ。軒先だ!ここがロケ現場だ!と感慨ひとしおで携帯で撮影しまくり。TVは「大阪ビデオ屋火災」・・・。お客はボクらの他に一人。その後「谷川製麺所」に夢破れたうどん屋の巡礼者が入ってきた。「谷川の臨時休業勘弁してよ!」って・・・。
さてお待ちかねのうどんが茹で上がった。でーも!出汁ないよ!えーうどんが熱いだけ?
そっそうか・・・これは醤油をかけて、薬味を入れて食べるんだと自分を納得させ、テーブルの上の生卵を50円で拝借。でも!ここのうどんはそれだけでも“美しい”まさにあの映画のうどんの如し。あっついうどんに醤油をかけ、そして生卵を割る。これは芸術の域だ。“美し過ぎる”。カーナビーツの「お前のすべーてー♪」が頭をよぎる。
さて食べてみる。ずずず・・・。コメントも無力。ずずず・・・美味い。表現できない!ずずずず。やべーこりゃ〜おかわりなんじゃん?ちょっと芸術。アートだな。少しの間ホント無言だった。K君も恍惚の表情を浮かべているじゃないか?そして三嶋アキさんなわけだから、マズかろう筈がない!絶対もう一回来たい!と思う店だ。この風景が“さぬきうどん”の様な気がしたし、涙さえ出てくるような感動だった。「歳取ると涙もろいわよね・・・」と妻が言うけど、今日は泣かせてくれ!という気持ちだった。だって半年うどん巡りを面白おかしくやってきたが、その原点で“うまいうどん”を食べているわけなんだから、感動しない筈はないでしょ!?
当然おかわり!なんだけど、残り少ないK君のためにもう一軒行かなきゃという妙な義務感と、太りたくないという個人的な理由で1玉で我慢しまくり!あー食べたい!ほんと食べたい!こんなうどん。
そして安い!たしか卵乗っけて150円?うん?ふざけてる?こんなに美味いのに?いいの?アキさん?
あーこんなCSを満たしているうどんはあろーか?
一瞬で食べ終わり店をでるも余韻が消えない・・・。あー幸せ!ホント美味いんだね。
今度は道に迷わずこれそうだ。そして愛車に火を入れ次の中継地点に向かうも、後ろ髪引かれる思い。
前髪は少ないからせめて後ろ髪でもひかれたろかい!?
運転しながら「K・・・。UDONの映画では風景換えてたなー。案外集落の中にあるんだな〜」とそこはかとなく話すと、「えええええ!○長!あの店がUDONの?」とK君。「そーだよオープニングの店だろ?」。「ええええ!知らなかった!あー!あれがあのおばあちゃん?」K君興奮。「だから三嶋アキさんだろ?」とボク。「あー小西真奈美ってどんな性格でしたか?って聞けばよかった〜あそこに小西真奈美が来たんですね?」とK君。
結局、小西真奈美が好きなだけなのね・・・K君。ミーハーだなー!
ってボクが一番ミーハーなんだけど。もう一回初心をもらった。
<お店紹介>
「三嶋製麺所」 まんのう町川東276
営業時間 10:00〜17:00
1月1日〜6日のみ定休
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