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皆さんはメトロノームを普段どのように活用しているでしょうか?
大抵の場合、自分の弾けるテンポから始めて、目標テンポまですこしづつテンポアップしてゆくという使い方をしているのではないでしょうか?
しかし、この練習方法には大きなリスクがあります。
この練習方法では、身体にテンポ感が入ってこないのです。
身体にテンポ感が入っていないと、いざ本番で緊張などしてしまった場合、自分でコントロール出来ない様なテンポで突っ込んでしまい、弾き終わってみれば何がなんだか分からなかったというようなことになってしまったりします。
不思議な事に、弾きやすいテンポで弾こうとすると自然に72〜80くらいのテンポになるようです。
曲によって1拍をどの音符に当てるのかにもよるのですが、おおむねそうなるようです。
これは演奏時の心拍数に近い数字です。
身体自身がもっている自然のテンポがおそらくこのくらいなのでしょう。
この身体にとって楽なテンポというのが曲者で、
そもそも練習というのは神経と筋肉に刺激を入れるというのが目的です。
楽なテンポでは神経と筋肉に入る刺激は少ないのです。
それでは、刺激を大きくするためにはどうすれば良いのか?
僕は3つ違うテンポで練習することを薦めています。
1つ目は、超スローテンポ。
ちょっとイラッとするくらいのスローテンポです。
2つ目は、楽なテンポより少し速いが目標テンポより少し遅いテンポ。
速いテンポに突っ込みそうになるのをコントロールして抑えないといけないので、このテンポも少しイラッとします。
3つ目は目標テンポ、もしくは目標テンポより少し速いテンポ。
指を速く動かす刺激を入れる為です。
メインはテンポ1で、しっかり土台を作ります。
テンポ1で繰り返していると、その遅さにイラッとしなくなってきます。
身体が遅いテンポに順応するためです。
そうしたら、テンポ2に切り替えます。
初めは速く感じますが、すぐに慣れます。
そうしたら、またテンポ1に戻ります。
この練習は2小節とか4小節といった短い単位から始めるのが効果的です。
テンポ1と2を行ったり来たりしていると、色々な問題点が見えてきますので、1つずつ解決していきます。
問題点が多すぎる場合は1小節だけで集中的にやります。
ある程度出来上がってきたら、テンポ3も加えます。
テンポ1が一番重要で、次にテンポ2。
テンポ3は時々スピード刺激を入れる為程度で良いと思います。
このようにして曲の最後まで2〜4小節ずつ進めて行き、最後までいったら初めに戻り、納得がいくまでこの作業を繰り返します。
このように練習することによって、自分の中に超スローテンポ、少し抑えめテンポ、目標テンポの3つが出来上がってきます。
あとはメトロノーム無しで仕上げれば完成となります。
僕自身の例として、ダウランドの「1a Fantasie」
目標:♪=78、テンポ1:16分音符=54、テンポ2:♪=66、テンポ3:♪=82
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