dunubの窓

がんばれ日本!大事に残すもの捨てなければいけないもの、覚悟を決めて。

少子高齢化社会

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■ 自分の家族はありきたりのように元旦に実家に集まる慣わしがある。
各地に散らばる兄弟とその子供が老親の実家に集まるのだが、年にこの機会しか顔を見ない親戚も多い。
 各家庭が料理や酒や食器などを持ち寄る。最近はおせちは3の重まででほとんど手がつけられない、刺身やローストビーフ、フライドチキンなどが人気。


■ その兄弟姉妹がもうひとつ口に出し辛い問題がある。それは二人で暮している八十代の老両親がいつどういう状態で天国へ旅立つのかという問題だ。
 それぞれここ何年かは病気などで入退院を繰り返してそのたびに体力が衰えて来ているように感じる。


■ 今年の元旦も家族が集まったのだが、母親は別室で寝ていた。
部屋の入り口で挨拶したが起きなかった、その後全員で宴会となったが宴会途中も起きなかった。
 お開きになりかかり、女性陣が挨拶に行くと母親はトイレに行きたいと言った。
しかし右半身が動かない、いつもは自分でトイレにも行けるし外出だって出来るのだ。
抱きかかえてトイレに連れて行ったが、意識もはっきりしない「これはおかしい」という事になった。
 とりあえずかかりきりの病院に電話をしたが、正月で脳外科の医師が居ない。救急車を呼んだほうが良いだろうというので、呼んで大きな病院へ。
 救急隊員の「お名前は?」という呼びかけになんと母親は小さな声で『旧姓』を応えている!旧姓など60年ほど前から使っていないのに。


■ 結局、MRIで脳内出血が視床下部で発見された。年齢が年齢なのと出血が大きくなかったので外科手術はせず、投薬で様子を見ることに。
 そして現在はICUから一般病棟へ移っている。


■ この事態の最中、兄弟で話したことは「家族全員が集まっているときにこういうことになって不幸中の幸いだった、もし父親と二人だけの時ならどうなっていたか」だった。
 異変発覚後、救急車の手配、父親のこと、病院での意思決定で兄弟3人がその場で相談し即決できたことは非常に良かったし各個人としても負担が偏らずに幸運だった。
 昔話で「毛利元就の三本の矢」というものがあるが、兄弟3人が集まっていたので力が出せた。ちょうど今の日本のご時勢のように2人の老人を支えるのに3人の子供が居ればまだなんとかなる。これが子供一人なら大変だろうと考えた。


■ 母親はここ何年か記憶も怪しくなり痴呆が進行していた。また朝寝昼寝も多く一日に15時間ほどは布団の中に居た。一日のある時間意識の何分の1かは現世から遊離していたのかも。
 今回の件はそのまま天国に行ってしまってもおかしくない状況で、正月直後にイベントがあるかも知れなかった。我々家族はあらためて今おかれている状況を認識させられたわけで、ICUのベッドの周りに子供たちが取り囲む事態はこれからの予行演習のようでもあった。
 母親が倒れるということは大変なことだが、一年365日でもっとも衝撃の小さく家族全員に納得させられることの出来た日にこのことが起きたことは当の本人の徳であろうか。とりあえず子供思いの人である。
 そしてその80代の老人がリハビリ病院に入るということも今の日本なんだな。そしてわが家族達にはそれぞれにまだ老いた親がいるわけで、そういう時代の始まりである年が明けたのである。


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