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菅総理の一押し政策高速道路無料化と財政健全化は両立しない
民主党のマニフェストの目玉だった高速道路無料化。国交省が打ち出した社会実験(案)は、予算制限のほか、渋滞や公共交通機関への配慮などから、地方中心の限定的となった。対象は高速道路総延長の約18%にあたる37路線50区間と、“腰砕け”感も否めない。平成24年原則無料化への移行は可能か否か。無料化による経済構造転換を提唱する経済評論家の山崎養世氏と、無料化に否定的な旧道路公団民営化推進委員の猪瀬直樹氏に聞いた。
≪猪瀬直樹氏≫ −−最大の問題点は 「無料化は事実上の国営化。つまり、高速道路の“国道化”となり、官僚の裁量でつぎこまれる税金が決まってしまうし、道路公団民営化による努力が無駄になる。今も残る借金は国債に付け替えとなり、この先60年にわたり税金が投入され続け、次世代にツケが回る。現在、国は約2万1千キロの国道を整備管理し、その“直轄道路” の維持管理費用として毎年2兆円の予算が組まれている。その使途は国の出先機関の国土交通省地方整備局国道事務所が決めている。この直轄道路は地方分権を進めていく。そして高速道路は料金収入を維持し、これまでの民営化による改革路線を踏襲すべきだ」 ≪山崎養世氏≫ −−財源確保は難しい 「道路公団を民営化しても借金は34兆円残っている。これからも借金して20兆円分を地方に作る予定で、金利上昇などを考慮すると返済額は200兆超になる。これ以上借金せずに今の借金を返済しましょう、ということ。ただ、財源がないというのはうそ。高速道路利用者はガソリン税や自動車重量税などで年間1・3兆円を支払っているが、一般道路建設に使われている。このお金を高速道路のために使う。無料化で物流コストが下がり、地方産業が恩恵を受け、税収が増える。高速道路の出入り口を増やし、一般道路との接続をよくする。無駄な一般道路建設をやめ、この流れを作る必要がある」 ---------------------------------以上転載-----------------------------------
▼ 菅総理大臣が誕生した、この人は学生時代から社会運動に参加したいわゆるプロの社会運動家。
全く社会で働いた経験が無く、政治の世界で生きてきた人物である。
自分も大昔は菅ような民主化リーダーが総理大臣になるような国になれば日本に本当の民主主義が根付いたと言えるのかも知れないと思っていた。約20年前ぐらいはね。
そして今、正にそれを実感する。どんなに無能な人物でも民主主義の手続きを経たなら総理にまでなることができるのだ。そして国民が劣化した象徴として耳に聞こえの良いフレーズだけを唱える政党(民主党)が政権を取ってしまうんだもの。愚衆政治は民主主義のもっとも陥りやすいものであり国の劣化を改めて感じさせられる。
▼ この菅総理のお気に入り一押しの政策が「高速道路無料化」なのだ。
自分は以前から書いているのだが、この高速道路無料化法案は全く練り上げられた政策ではない、そしてこの案が民主党の主張として取り上げられたのは小泉政権の時代なのだ。
小泉政権が小さな政府と財政再建路線、規制緩和を標榜して官から民へと公団を民営化する一環として日本道路公団の民営化を行った(JH)。その民営化反対の政策として「高速道路無料化」が出てきたのだが菅が飛びついたのだ。民営化の反対だから国営化なんだけど。
↑上の記事でもわかるように「高速道路民営化」とか「国営にして無料化」にはいくつかの論点がある。
① 道路公団の債務(34兆円)をどのように返済するのか。
② 無料化するメリットとデメリットは正しいのか。
③ 本当に無料化できるのか。
菅新首相は財務大臣から総理へとなった、財務大臣の時点では来年の赤字国債は44.3兆円以上は起こさないと発言している。つまり財政再建を念頭に(こんなんじゃ出来ないけれど)おいているのは間違いない。
官房長官が仙石氏で官房長官が枝野さんなのだから、財政規律に舵を切るはずだ。
ところが高速道路無料化で道路公団の債務残高は国債に切り替えなのである。つまり国債が34兆円増えるのである。民間企業としてのJHであれば破綻すれば自己責任なのだが(大きいのでJALと同じようなもの)国営ならば完全に税金から支払うと決めたことと同じなのだ。
もともと民主党は半分が社会主義者なのだから、また菅自身が社会民主主義者で民から官へとの志向が強いと思われる。国営ほいほいだね、郵政しかり道路公団しかり。その大きな組織にいる公務員、みなし公務員の給与と利権を維持する力は大きいと思う。
しかし世界中から日本の財務に対する危機感を煽られ、国民からも財政健全化を求められるのであろうから高速道路国営化での民間債務の国債付け替え34兆円は出来ないだろう。
▼ 無料化のメリットに関して物流費が下がり経済が活性化するというものが一番に言われているが、本来日本の物流の大動脈は首都高と東名名神と阪神高速なのである、これを利用する幹線トラックが無料化にならないのなら(現在は深夜割引等で50%OFF)物流費に変化は無い。
以前も計算したことがあるが、10トントラックの東京大阪間の高速道路料金は深夜割引時間帯を使用するだろうから約15000円、これが10トントラックに積載できる商品にかかる高速運賃である。
10トントラックにはカップ麺だと1万個ほど積めるらしいので¥15000÷1万個=1.5円です。約1%のカットでしょうか。単身の引越しにコンテナを使うサービスがあるが東京大阪間は3万円ほど、10トンに22個積めるので高速料金¥15000÷22=681円 3万円の681円は2.3%これらが東京大阪が無料になった場合の経済効果です。しかしその部分は無料じゃない。果たして無料にする効果は出てくるのだろうか。
デメリットとして上げられるのはJRとフェリーなどの競合だ。これが大きい。
昔も書いたのだがもともとJRは地方路線が過疎化で運営が厳しくなって来ている、日本は財政が厳しく本来持っているインフラは積極的に活用しなければならない、しかし鉄道輸送を衰退化させればこの高齢化社会で弱者切捨ては歴然だ。日本の将来を考えればモーダルシフトせねばならない、車をやめて鉄道輸送に力をいれCO2の削減と効率化を目指さねばならないのに、逆方向に向いている。これも小泉時代の好景気を背景にした無料化案であるからだ。
また国内フェリー業界を潰してしまったら日本の海外輸送は逼迫するだろう、今でも韓国や新興国に負けそうになって港湾の統合と集中化を目指しているのに。
▼ 菅総理は郵政法案を強行採決させて成立させるのであろうか、直近の問題点は参院選なのでその協力として国民新党の言い分を通すのだろうか。
郵政法案はこれまた国有化法案なので政府の肥大化は避けられない。
民主党自体が社会主義よりなので、むだの削減からの財政健全化は口だけになり増税だけがやってくるだろう。無駄の削減は今の日本の政治行政の形自体を変えなければ出来ません。
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