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◆Charlie Haden/ The Ballad Of The Fallen
カーラ・ブレイの澄明な寛いだ、畢竟の打弦。 新鮮な歓び、新しい希有な美しさに覆われている。
◆BILL EVANS/ EVERYBODY DIGS/ OJCCD-068-2
閉ざされた宇宙、日の射さない地底のガラスと鋼鉄と石の都市、速く逃げ出。 緑の体液はガラス瓶に満たされゆっくり対流する。
◆DAVID MURRAY/ BALLADS/ DIW-840
みんなであの坂道を下り、いっせいに砂山を駆け上がり、虫たちの羽音といっしょに黄白色のたなびく春霞の中へとけ込んでしまう…。
◆GUY LOMBARDO/ LET'S DANCE SERIES/ CP28-5909 ♪
夕暮れの野道をどっと遊び疲れて帰るとき、気まぐれでどこかの家の畑の背丈程もあるそら豆の木からポッテリした鞘をもぎ“ポン!”と真ん中から折る。こぼれる青臭い背中の窪んだのを口に入れてみる。『これは食べれる!』懐かしいめったに無かった夏の味。
◆HANK JONES MEETS CHEICK-TIDIANE SECK AND THE MANDINKAS/ SARALA/ VERVE314 526 783-2/ JAZZ+AFRO POP ♪
……ピリピリとひげを左右いっぱいに伸ばし振るわせ、鼻に焦点を絞り食べ物を頬張ったまま威嚇であり満足の“ヨロコビ”の発表を行なふ。 『……ングワァル、ル。……∠∂∇ΨΘ⊥∋Π∨∀∃。』 まったく……!、背筋がのびのびし脳裏でさまざまな爽快が出現してわ失せる。 雲の裂けめからあちこちに、パリパリ糊の効いた真っ白の敷布のようなどこか不安げなしっかりした一途な朝日が射し、静穏な峻烈な爽快な風が朝靄を侵すのを深呼吸するのである。 無限の愉しみをうっちゃった世界が没する夕暮れは、不安な希望に満たされる。
◆JOHN SURMAN/ UPON REFLECTIONS/ ECM 1148
ちみは無彩色そしてぼくも無彩色、そしてぼくらはいつでもいっしょなので、二人はいつまでも無彩色の世界の中なんやなぁ…!?。 ずう……っと。
◆JOHN SURMAN/ ADVENTURE PLAYGROUND/ ECM 511-981-2
ウォッカの澄明な見晴らしのいい果てしない原野探索の快い疲労と、鎮静した情熱の炎上を旅する。
◆Lalo Schifrin/ Return Of The Marquis De Sade
◆LALO SCHIFRIN/ JAZZ MEET THE SYMPHONY/ AMCE-1128
猫がそっと柔らかい手を伸ばして降りる音階、全世界を覆い尽くし、しのびよる透明な寂寥感は何ならむ、「バッハ・トゥ・ザ・ブルース」。 北欧の深い雪におおわれた、静穏な山荘の入り口の高い板に釘で打ち付けられた、「女狐」。 耳の奥にある簡素な小旋律の繰り返し。
◆ARCHIE SHEPP/ THINGS HAVE GOT TO CHAGE
閉塞は皆無、無用の反芻も見あたらず。 迎合や、妥協、虚飾、搾取などのかけらも存在せず。 一切が新らしく、とれとれの真っ赤な血がどくどく奔流している。 鋭利な切り口、そそりたつ極彩色の新鮮、奇想、そして慎ましいけれど剛健に裏打ちされている。 忍耐、力闘、強行、うらやましい頑張り。 挑戦的な意志力に満ちた、圧に抗する勇気、衝動、歓びが限りなく、止めどなく沸き起こる。 早朝や黄昏の壮大な光景、果てしない草の海が丘や山で背をもたげ、ゆったりと波立ち、霧が沸き立ち、広大な静寂が立ちこめている。 夜明けの雲は沈痛な壮烈さを充たして輝き、夕焼けの雲は燦爛たる壮烈さで炎上する。 そそり立つ積乱雲が陽の激情に侵され、宮殿が燃え上がるのを見る。 ダージリンの精妙な半透明が、第七銀河への航路を開いてくれる。
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