♯♭♪ (*^.^*) : Muhal Richard Abrams1234/ The Visibility Of Thought♪♪ : チャールズ・アイヴィスやアーノルト・シェーンベルグなどの現代音楽を想わせる、ゆっくりと進行する静かな、厳かさもある作品。 フリージャズの珠玉、これ聴かずして何がFreeJazzなん!?。 何時しかドップリと吹き抜けるそよぎの、まっただ中の己を発見し嬉しくなる。 幾度となく聴く度に、新鮮さでもなく、懐かしさでもない、魅惑がある。 何時も新しい感動があり、カタルシスが分泌されるようであり、Darjeeling)のような芳香を想わせる。 Duet For Contrabass And Piano(6:02)、コントラバスとピアノのデュオ、大きくうねり振りかざすボーイングは伸び伸びしてて快活、実に気持ちがいい。 Joseph Kubera(P)は、深い思慮を湛えヒラヒラと飛翔するように軽やかな打弦、双者は干渉せず全く無頓着な風であり、そして提出されるサウンドはメロディーがとても美しい、心地良い余韻に包まれる。 Duet For Violin And Piano(10:03)、Mark Feldman(Vln)が先ず軽やかに屈託無く歌い出す、Joseph Kubera(P)が底弦で呼応、しだいに魅力的なメロディーを奏でる、ちっとも重苦しくない荘厳に包まれる。 Mark Feldman(Vln)は実に流麗且つ堂々と悠々と大きな建造物を構築する。 明快な溌溂とした心地良い達成感に似た余韻がある。 Baritone Voice And String Quartet(10:40)、Thomas Buckner(Brt)は歌詞無しのヴォイスを歌う、弦楽四重奏とは独立したメロディーに聞こえる。 揺るぎない構築美、自由闊達な奔放の魅力があり、ずっと聴いていたい欲望に襲われる。 Piano Duet #1(10:49)、Phillip Bush(P)と、Joseph Kubera(P)が目まぐるしくインプロヴィゼーションを繰り広げる、自由闊達であり、淀みなく提出されるメロディー・音列は些かも油断が無く、自然な甘美に覆われており、鬱屈感は皆無である。 The Visibilty Of Thought(5:15)、Muhal Richard Abrams(Syth)の演奏、想いも付かない散歩の楽しみ、突拍子もない遊びの発明が、積極的に唐突に提出される。 エジソンが音楽家ならさもありなんと想わせる、驚きの連続である。 サウンドは”おもちゃ箱をひっくり返した!”態の如く微笑ましく、油断も隙もないのです。 Piano Improvisation(29:22)、Muhal Richard Abrams(P)の演奏、淀みなく止めどなく、一瞬たりとも静止・息吐くことが無い。 流麗闊達にして深山幽谷の雫を掌で感じ、渓風を首筋で楽しむ如し。 他に類を見ない個性・サウンド・音楽である、これは意図的ものであるだろう。 提出形態は、インプロヴィゼーションではあるのだが、スコアーは既に存在すると想われる、隠され容易には発見できぬ、メロディーラインを第一に、点描のように音像を完成させ、一瞬にして消え新たに制作される。 そしてふいに”魂の置き所を奪われる”Muhal宇宙に囚われるんだ。 まったくとんでもない荒野の凸点からしずしずと始まり、あれよあれよと言うまもなく、屹立した情念のさざ波・思惑のうねりが押し寄せ、たちまち目眩くメロディーの自在さ・柔軟さに瞠目する。 第一、Warp先は常に響き渡り眠らず、些細なメロディー生成・制作・提供の滞ることがない。 どうやら、サウンドよりもメロディーラインに重大感心が払われておる、散々に発明品を撒き散らし流れる旋律絵巻は、弛まず・倦まず歩む。 天上的な広がり・展開・躍動・跳躍・Warp宇宙に捕らわれてしまう、その形容・言語での発表はひどく困難。 強いて申せば、音と音の間の休憩空間の猶予のみであり、それは進行中の旋律の中にある。 3次元の休止、とでも!?。 この旋律の螺旋構造、DNA構造のように長大。 構築される情景は宇宙の形をしており、目に見える形で表わし難い。 そして誰もがなしえなかった音楽美は流麗な流れの停止とともに、跡形もなく時空に霧散してしまう。Muhal Richard Abrams(P,Syth)、Phillip Bush、Joseph Kubera(P)、Dorothy Lawson(Cll)、Jon Deak(DblB)、Mary Rowell、Mark Feldman(Vln)、Thomas Buckner(Brt)、Release Date:Mar 1, 2001。