|
無謀にも時代劇のシナリオを書いちゃってます。お暇な時に、良かったら、読んで下さい。
八代将軍、吉宗公の時代、剣の腕は天下無双、でも仲間には臆病で、弱虫を装う、少々、おっちょこちょいの浪人・拾佐が、世の中の悪に立ち向かいます。
主な登場人物・・拾佐(貧乏な浪人)、甚六(お清の父)
お清(行方不明の父を探す・目の不自由な少女)
本間主全(普請奉行)、相模屋伝兵衛(豪商 木材石商)
片山(普請奉行所 与力)清太郎(町奉行所 同心)
大岡忠助(町奉行に就任前)、徳川吉宗(八代将軍)
シナリオ・「痛快時代劇・・風の拾佐(じゅうざ)」・(18・完結)
〇廊下奥から、大きな笑い声がして、将軍、徳川吉宗の登場。全員、ひれふす。
吉宗「皆の者、ご苦労であった。城内に巣食う悪が育つのは、
全て予の責任じゃ。お清坊と言うか苦労をかけて済まなかったな。」
お清、甚六「はっはー。もったいない。」
吉宗「ところで、十郎左衛門、忠相からお主が江戸にいると聞いて、会える日
を楽しみにしておったぞ。どうだ、また、昔、紀州の時のように予の側で
暮らさぬか?」
拾佐「恐れながら、上様。十郎左衛門とは、一体誰の事にございます。
拙者、そのような名、一向に聞き覚えがございません。」
吉宗「フフ、あくまで白を切るか。相変らずの無礼者よのぉ。だが、お役ご免
も顧みず、旗本屋敷に乗り込む、そこの同心のような仲間がおっては、
それも、分らんでもないがな。水野、うらやましい限りじゃのぉ。」
水野「御意にございます。」
清太郎「ははー。」
吉宗「だが、十郎左衛門、世間には、まだまだ悪がはびこっておる。
いつの日か、この忠相と共に、予の手足となって、働いてもらうぞ。
その時まで十分、羽を伸ばしておくがよい。」
拾佐「はっはー。」
清太郎(独り言)「一体、何者なんだ、拾さんは?」
〇拾佐、頭を少し上げて、吉宗を見つめ笑う。
吉宗、甲高く笑う。
〇町の通り
拾佐、清太郎、お清、甚六が並んで帰っている。
おせん「おーい、拾さ〜ん。」
〇遠くから、おせん達がふらふらして近づく。
留吉「やっと、追いついたぜ。拾さん、足が早過ぎるぜ。ずいぶん、探したぜ。」
辰「ほんとだ。旦那も急にいなくなったんで、びっくりしましたぜ。」
おせん「本当、弱い癖に一人で突っ走って行くんだもの。
心配したよ、でも、皆んな、無事のようだね、よかった。よかった。」
拾佐「おぅ、丁度、清太郎さんが来てくれてね。助かったよ。」
おせん「あらっ、清太郎さん、傷はもういいの?えらく早かったねぇ。」
清太郎「拾さんのお陰で大した事がなかったよ。俺も休んでたら、拾さんが血
相変えて走っていったんで、後を追ってきたというわけさ。」
辰「水臭いなぁ。旦那ァ。一声、掛けておくなさいよ。」
清太郎「いゃあ、辰、悪かった。すまん、すまん。」
喜助「それで、あの悪人どもはどうなった?よく無事で抜け出せたなぁ。」
○清太郎、真相を話そうとするが拾佐に止められる。
拾佐「なぁに、この清太郎さんが町方を連れて来てくれて、一網打尽と御用に
してくれたぜ。」
喜助「そりゃあ、何よりだな。大手柄だな、清太郎さん。」
辰「さすがは、うちの旦那だよ。うん、うん。」
一同「よかった、よかった。」肩を叩き合う。
〇拾佐、清太郎に目配せする。
留吉「どうだい、お清坊のちゃんも見つかったことだし、今日はおせんちゃん
のおごりでパァーといかねぇか?」
おせん「あぁ、いいともさ、たらふく飲みな。」
一同「そう、こなくっちゃあ。さぁ、帰ろう。」
〇皆とはしゃぎながら歩く拾佐。途中、石川道場の看板を見つける。
拾佐「おっと、みんな、先に帰っててくんな。」
喜助「ここは、武芸大会で拾さんを負かした鬼の織部のいる道場じゃないか。
一体、ここに何の用だい。」
拾佐「ん? ちょっとね。」
〇拾佐、道場の玄関をくぐり、中へと消える。
〇数分後、道場の玄関 拾佐、道場から出てくる。
拾佐の手中には十五両の小判がある。武芸大会での八百長の金である。
拾佐(独り言)「これでお清坊の目が治せるな。
ふぅ、今日もいい風が吹いてきたぜ。」
〇拾佐、十五両を懐にしまい、空を見上げながら画面奥へ歩き出す。
江戸の町、空は青空。通行人が行き交う。
「おわり」のエンドマークが画面奥から浮き上がる。
何とはなく、長編になってしまいました。
これまで、お付き合い下さった方々、誠に、誠にありがとうございました。
|