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木曜日の夕方に行ってきました。

新生堂に足を運ぶのは、かなり久しぶり。

昔のまま、でも年季の積み重ねられた
ブロンズ童子に出迎えられて、
思わずにっこり♪

新生堂の正面入口のドアの取っ手は、
いきなり籔内佐斗司作品。

本当にお金のある人たちは、
こういうことにお金をかけるのか、
と、いつもため息が出てしまう。

*******

DMを頂いたときから気になっていたのだけれど、
堤さんと深海さんの作品って、全く性格が違う。

  ↓のURLに、DMに使われていた作品が出ています。
  http://www.shinseido.com/exhibition/index.html

どうやって展示するんだろぉ〜、
って不思議だった。

で、行ってみたら、
堤さんの作品と、深海さんの作品が、
普通に並んで展示されていた。

これが不思議と、違和感が無い。



インク・カートリッジのパッケージをベースに、
アクリル絵の具で彩色した堤さんの作品の、
リズムの良さを満喫。

リズムに乗せて、足を3歩進めて、
独特の深海さんワールドにどっぷり浸かる。

深海さんワールドを心の中で言語変換し尽くしたかな?
って思えたところで、
顔をずらして、堤さんの作品に目を移し、
そのリズムに引っ張られるように、また3歩進む。

そんなことを繰り返して、
ギャラリーを1周。

今度は、作品からちょっと距離をとって、
深海→深海→深海→深海→深海
堤→堤→堤→堤→堤→堤→堤
と、シリーズを通してさっと観る。


音楽のパーカッションとメロディーラインを、
楽しむのに近い。

時には、どちらかのみを分析的に集中して聴き、
時には、ふんわりと全体的な空気感を聞く。


*******

深海さんの作品を見ていて、
ちょっと前に観た、モンティー・パイソンの
映画を思い出した。

観る人によっては、「笑える」ツボを、
ストレートに刺激してくるのかもしれないとも思う。

私の場合は、
何かから必死で守ろうとしてきた一番柔な部分を、
瞬間に凝縮されたシーンに、
さらっと表に出されてしまった気がして、
痛いなぁ〜、、、、って思いながら、
まぁ、笑うしかないか、
って、ようやく笑いに達するのだけれど。



どうして、あんな微妙な瞬間を、
いとも簡単に(と観ている人には思える)、
平面に表現できてしまえるのだろう。。。



ストーリー性のある絵画世界と、
独特の笑いのセンス。

前世は、イギリス人に違いない!



*******



堤さんの作品を見ながら思い出したのは、
西部デパートの紙袋。

私は、あの紙袋を見るたびに、
青と緑の配列に規則性を見つけられるのか、
かなりの時間悩んで、
結局わからずに諦める、
という無駄な思考を楽しんだものでした。

ありそうで、なさそうな規則性に惹かれて、
いつもワクワクしていた。

堤さんの作品のリズムの良さも、
ワクワクを引き出してくれる。



「なぜ、パッケージを使おうと思ったんですか?」
との(おそらく飽きるほど訊かれているだろう)質問への答えで、
印象的だったのは、正確には思い出せないけれど、
「パッケージを開いてみると、こんな風になっていたのか!」
って思う、っていう素朴な答え。


「地球環境への配慮、リサイクルの重要性を表現しようとしたからです」
なんて答えられたらどうしよぉ〜、
って、実は、内心ではビクビクしていたの。

だって、そりゃリサイクルは大事だと思うけれど、
それが作品の中に表現されているかといえば、
私には、到底、そうは思えなかったもの。

感じ取れなかった立派なコンセプトについて語ったって、
虚しい総論=空論にしかならない。


ところが、パッケージの形って、
改めて見てみると、いろんな工夫があって面白い!
っていうのは、すごく納得できる。

ギャラリーの入口にあった、
ティシュケースの作品を見ていても、
微妙にティッシュの出る口の形が、
それぞれ違ったりする。

それを繰り返しつなぎ合わせて、
出来上がってくる線に色を重ねて、
ワクワクする平面が完成する。



かつて、普通にきれいな具象画を描いていた人が、
あえて、自分から生まれる線を捨てて、
パッケージに委ねるのだから不思議。



作家とは独立に存在したパッケージ。

数あるパッケージの中から、
作家がパッケージを選び、並べる。

パッケージが描き出すライン。

作家が選び、際立たせるライン。



作家とパッケージとの間の支配権の移動、
作家とパッケージとのコミュニケーションが楽しい。



********


青山の骨董通りを歩きながら、
ワクワクする一日を送りたい方には、
是非お勧めです。


閉じる コメント(4)

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作品を二つだけしか見られないのが残念です。^^;
『見たい物を見せてくれる』と『見た事もないものを見せてくれる』のワクワク感があるみたいですね〜。^^

2008/11/10(月) 午前 0:05 たかきたかあき

いつも素敵なレビューを書いて下さって、本当にありがとうございます!
泣き虫姫さん独自の視点で作品を語ってくださることが、とても嬉しいです。

堤さんのPACCAシリーズ、とても面白いですよね〜。あのパッケージをあんなにきれいに開くことができるのは、堤さんの几帳面な性格だからできるんだろうなぁ〜といつも思います。

深海の前世がイギリス人なんて…!!
私の中では、彼の前世は老夫婦に飼われていた雑種犬です(失礼?!)

おそらく彼はびっくりするくらい照れ屋なので、あんなふうに笑いをもりこむ事が精一杯の照れ隠しなんだと、勝手に思っています。
一月の個展ではベビーの絵も展示するみたいなので(昨日から描きはじめていた) 私も楽しみにしています!!

2008/11/10(月) 午後 3:34 [ あき ]

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たかあき様☆
本当にワクワクする展示でした!
たかあきさんも機会があったら、ギャラリーに足を運んでみてくださいね。
自分と同じ「今」を生きている人の作品って、楽しいです♪

2008/11/10(月) 午後 9:58 [ 泣き虫姫 ]

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あき様☆
ほとんど読者のいない独り言のようなレビューなのに、
読んでいただけて、こちらこそ恐縮してしまうくらい有難いです。

堤さんの一言一言も、とても誠実に言葉を選んでいる感じがしました。全体のキレイさって、積み重ねなんだぁ〜、って妙に合点がいきました。

あぁ!すっごくフンワリと愛されていそうな雑種犬の感じならわかる気もする!飾り立てるのではなくて、暖かくて居心地の良い子♪

パパ様、お仕事がんばってくださぁ〜い!
ベビーへの新鮮な眼差しがとっても楽しみです♪

2008/11/10(月) 午後 10:19 [ 泣き虫姫 ]


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