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水虫を治療するときは、誰でも水虫薬を使います。
私たちは、水虫の患部に水虫薬を塗ること以外には、水虫を治す手段を持っていません。
ですから、水虫薬が水虫層を消滅させるだけの効力を持っていなければ、水虫を治すことはできません。
残念ながら、今使われている水虫薬は水虫を完治させるだけの効力を持っていない、というのが現状です。
私自身も含めて言えることなのですが、水虫が完治した、治った、ということをどのようにして判断しているでしょうか。
水虫薬を塗り続けて、目に見えている水虫患部が消失していき、きれいな皮膚を回復して、それから適当に処理を継続(1ヵ月程度)して、水虫が再発しなければ完治である、としています。
しかし、これでは全く不十分ですね。
残念ながら、水虫はこれよりもはるかに高いレベルで生き続けています。
水虫薬の攻撃を受ければ、すぐに隠れ水虫となって人の目をごまかす、という特技を水虫は持っています。
私も水虫薬の開発を行うようになってから十数年経つわけですが、どこまでいっても水虫の奥・最深部が見えてきません。
まぁ、それが水虫無限地獄という表題の由来でもあるのですが。
1枚目の写真は、右手中指の爪右端部のものです。
当道場処理液で処理を続けてきているのですが、完治したと思って処理をやめると、爪の横の皮膚が少しはれてきました。
残念ながら水虫は治っていなかった、と認識せざるを得ません。
そして、再度試行錯誤を行い、ようやくこの水虫患部の状態を解明しました。
2枚目の写真で示すように、この水虫の患部は爪の横の皮膚に存在しており、その水虫層を消滅させたので、水虫菌が住み着いていた皮膚が壊死して浮いてきました。
こんなむき出しになっている皮膚部分に頑強な水虫層があったとは、とても信じられない思いでした。
水虫の患部では皮膚の新陳代謝が抑制されていますので、2枚目の写真に写っている壊死皮膚は、何十年も前に水虫に感染して以来ずっとこの場所に存在してきた、ということになります。
恐るべし、水虫!
このような現象をどう説明すればいいのでしょうか。
エタノール(アルコール)は細菌を殺す力を持っています。
しかし、コップの壁面にこびりついた細菌層は、エタノールに抵抗して生き続ける力を持っています。
エタノールが殺せるのは、浮遊している細菌だけなのですね。
これと同じことが水虫患部でもおきているのでしょう。
皮膚組織の奥深くに入り込んだ水虫層は、薬品(水虫薬)に対して抵抗力を持っているのでしょう。
水虫が強ければ強いほど、私たちもそれに負けずに対処策を考えていくしかありません。
負けてたまるか、水虫め!の精神でがんばりましょう。
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