ライフスタイル(生活様式)と皮膚病、私の視点とアドバイス

皮膚科医として経験した事,感じた事などをいろんな視点観点から見ていこうと思います。

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 梅雨になってだいぶ日にちがたち、高温、高湿度で繁殖するかび類による皮膚感染症(ミズムシ・タムシ、カジダ症、でんぷうなど)が増えてきましたが、今回は爪の水虫と間違われやすい状態について述べて行こうと思います。

 というのは、爪水虫の場合には基本的には抗真菌剤の内服治療が必要であり、ラミシールで6〜8ヶ月の内服、イトラコナゾールの場合はパルス療法で1ヶ月に1週間内服3週間休薬を3シリーズくりかえす、のいずれかが必要ですが、もし、爪の水虫でなくて内服した場合、その時間的、金銭的無駄は大変なものとなるからであり、実際そうされて治らないと受診する患者がおられるからです。
以下、主として足の爪に関してです。

1)しばしばみられるのは、爪(先)の単なる肥厚です。そして同時に爪先が白っぽい色調を帯びていたり、少しはがれていたり、爪先の皮膚ががさがさとなったり硬くなっているものです。一本の指だけの場合もあり、複数本の場合もあります。簡単に結論を言うと、指先を中心とした、角化またはタコです。そしてその原因は、靴類を中心とした、指先を圧迫あるいは締め付ける履物による慢性的な刺激の結果、上記の変化が生じたということです。そういう点で見ると、必ず長い指や、履物で圧迫を受けやすい指先、爪に生じています。つま先を少し削ると、もう透明に近いきれいな色の爪になります。確実な事は、爪または皮膚の少量を採取して、真菌の検査をすることです(皮膚科医ならば当然の手順ですが)。治療は履物の変更や工夫に尽きます。タコ、強い爪の変形があれば、切り取り、がさがさには外用剤となります。

2)単なる爪の変形:特に第5指(小指)の爪は、元々短く、また履物による圧迫を受けやすいので、不規則な形をとりやすいものです。第4指の場合もあります。他の指の爪がほとんど綺麗、また足の皮膚に水虫がない状態なのに、小指の爪だけが変形や濁ったように見える場合は、水虫でない場合がほとんどです。真菌検査、あるいは真菌の培養検査で、陰性すなわち水虫でない事を確認します。

3)爪の剥離:爪先から爪の途中まで白っぽい色をしている場合です。よく見ると爪が下床からはがれているだけで、爪自体は白く濁っていない状態です。爪切りなどではがれた部分を少しずつ切り取っていきますが、爪に肥厚はなく、もちろん白くない透明調の色をしています。爪の下床の皮膚には、汚れや悪臭があったりします。小さい外力で少し爪がはがれて、そのあと、履物の影響が続いたり、石鹸分がはがれたすき間に残ってそれが爪と皮膚の境界部に染み渡っていくためと思われます。爪が下床から浮いているとなおらないので、できる限り切り取って、浮いた部分は1mmくらいにしておくのが適当でしょう。石鹸分の十分なすすぎ、からぶきも大切です。

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前回は爪白癬でお世話になりました。
2カ月目に突入し、両第一趾を除いて綺麗になってきました。
爪白癬の初期は見たことがなかったのですが第一趾も濁ったスジのような肥厚が停止し、爪が伸びるに従いきれいな爪に変わりつつあります。鏡検はしなかったのですが爪白癬でよかったと思っています。

2009/7/15(水) 午後 4:30 [ tom*ok*_* ] 返信する

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