真実とは?(恩田葉一郎見聞録)

メディアが多様化する現代社会における「真実」を見極める心の目

「真実」と「事実」の狭間で

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「真実とは?」
メディアが多様化する現代社会における「真実」を見極める目


◆「真実」と「事実」の狭間で何が起こるか?◆

答えは、「喧嘩」「争い」「紛争」「衝突」「戦争」など、人と人の衝突です。
以上述べてきたように、「事実」は一つです。
しかし、「真実」とは必ずしも一つではありません。
それぞれの当事者の思惑が加味された「事実」が、「真実」なのです。
ということは、「事実」は一つでも、「真実」は当事者の数だけあるのです。

第三者が「事実」を検証し導きだした事柄は、「真実」ではありません。
「真実」とは、あくまで当事者のみに存在する加工された「事実」なのです。
なぜならば、第三者が、それぞれの当事者の心の内まで窺い見ることは不可能だからです。

このような状況であるにもかかわらず、
それぞれの当事者が、自分が信じる真実が唯一の真実と主張すれば、
当然のことながら、そこには争いが生じます。
なぜならば、それぞれの当事者は自分の思惑を加味して、
それらの事実を起こし、
それらの事実を受け止めているからです。
結果的に、事実は一つでも、
それぞれの当事者の思惑は違うので、
当然のことながら「真実」は、当事者の数だけ生じます。
ですが、どの当事者も、自分の主張する「真実」のみを信じます。
その結果、争いが起きるのです。

 例えば、Aという人間が、ある企業から内部資料を持ち出したとしましょう。Aという人間は、その会社に勤めてはいたが理不尽な仕打ちに、大きな憤りを覚えていました。そのはけ口として、ギャンブルに走り多額の借金を抱えていました。そして、会社への復習と自分の借金の処理のために、その会社の内部資料を持ち出しました。そして、その内部資料を、金に変えることを考えました。しかし、このAという人間が社内で理不尽な仕打ちを受けているということは、当人にしかわからないことです。事実かもしれないし、被害妄想かもしれないし、そのことも定かではない。だが、会社へ対して復讐をという感情が芽生えたこと、内部資料を持ち出したことは事実なのです。

 そんな時、Bという記者に出会いました。Bという記者は、スクープを狙うトップ屋のようなフリージャーナリストです。当然のことながら、Aからの話に飛びつきました。なぜなら、スクープがほしいからです。しかし、Aはお金を欲していました。そこで、Bは、その不正に持ち出された内部資料が欲しい一心で、不正とは知りながらその内部資料を金に換えられる人物CをAに紹介しました。この段階で、Bがスクープのためだけにこの不正な内部資料を欲していたか、あるいは金銭的な期待も少々もったかは、彼の心の内を覗き見ることができないので、誰にもわかりません。ただ、不正に持ち出された内部資料と知っていて第三者である、換金術に長けたCという人物にAを紹介したということは、唯一の事実なのです。そして、AもCも金銭目的である、ということを分かっていたからこそ、金銭目的であるAとCという二人を紹介し巡り合わせたというのは、間違いのない事実なのです。

 その後、Cは、そのAが不正に持ち出した内部資料を、当然のことながら金に換えました。なぜならば、CにとってもAにとってもそれが目的だったからです。このことも、唯一の事実なのです。同時に、その内部資料を使って、Bはスクープ記事を書き公表しました。結局、事件へと発展し、その会社はAもBもCも訴えました。裁判になり、結局、Bだけが、多額の損害賠償金をその会社から受け取ることになりました。これも、事実です。

 その後も、Bはその企業に関し記事にすることで責め続けました。これも事実です。当然のことながら、会社側は法的に対抗を試みます。その度ごとに、Bは損賠賠償請求訴訟を提訴しました。一度、最初の裁判で決着がつき、損害賠償金を受け取っているにもかかわらず、何度も同じことを繰り返したことも事実です。

 そんな最中、Dという雑誌が、執拗にその会社ばかりを責め立てるBの報道姿勢に関して記事を発表しました。なぜなら、同じ報道人として、一度損害賠償金を受け取っているにもかかわらず、何度も同じことを繰り返し、司法に訴えるという手法は、報道の原点から逸脱するものだと思ったからです。しかし、これはDの信じる真実であり、Bの信じる真実とは当然のことながら違います。なぜなら、そこにはそれぞれの思惑があり、それぞれが信じる、当事者としての真実が複数存在するからです。このような状況下、Bはまたもや、今度はDをも訴えました。それだけではなく、WEBを中心に、あちらこちらでDへ対しての私憤を記事として書き出しました。しかし、Dは記事で掲載した以外は、どこの場でも一切Bのことに対して言及しませんでした。それは、Dは、文章によって人に物事を伝える仕事をしている以上、自らの私憤で文章を利用することを望まなかったからです。

 Dには、事実しか見えません。当然のことながら、Bの心の内まで見えるわけがありません。同じように、BにもDの心の内まで見透かすことはできないのです。ところが、まるで、Dの心の中を垣間見てきたようなことをBは書きまくり記事にし、あちらこちらで公開しました。当然のことながら、Dの周囲ではそのことが原因して、色々な影響がでました。それでも、Dは、Bのことを雑誌で記事として取り上げた以外は、一切文章にしませんでした。Bは、Dが、Bが責めていた会社からの金に目が眩んでDが記事を掲載したと決め付けていました。それは、Bが、Dの心の内を理解していないが故のことです。Bは、自分の価値観でDのことをも同じように判断したのです。しかし、実際には、DはBとはまったく違う価値観をもっていました。Bの価値基準は「金」、だからDも「金」でという判断をしたのです。そして、Bは、それが真実だと主張し、吹聴しまくりました。

 確かに、それはBにとっての都合のよい真実でしょう。しかし、Dにとっての真実ではありません。事実は一つです。Bが、不正に持ち出された内部資料をもとに記事を書き、裁判で損害賠償金を受け取り、それでもさらにその会社を責め続けていた。そして、その内部資料を持ち出した人間を、その内部資料を金に返られる人物に紹介した。これが、事実です。そして、Dが、Bのことを記事にした、これも事実です。

 だが、Bは、頑なに真実は一つ、自分の言っていることが唯一正しいと主張し続けました。その挙句、まったくありもしないDに関しての事実無根までデッチアゲ、WEB上で公開しました。まるで、ある事件にDが関与し、明日にでも逮捕されるがごとくに。当然のことながら、事実をしらない視聴者読者は、そのような記事を目の当たりにし、Dのことを先入観で見るようになりました。ジャーナリストとして、絶対にあってはならない姿勢で、BはDを執拗に攻撃したのです。

 結局、DがBに対してジャーナリストとして受けた報道姿勢の間違いを、Bは自らの言動で証明してしまったのです。しかし、Dにとって、その代償は非常に大きく、家族にまで迷惑がかかるほど絶大なものでした。

 そして、裁判は続いています。裁判が進行している最中であるにもかかわらず、Bは裁判内容までをもWEBに公開し、それどころか、まるでDがBの主張を認め謝罪するかのようなデッチアゲさえWEB上に記事として公開するのです。


 この例を読み、読者の皆様は何をお感じになったでしょうか? 真実とは、何だとお思いになりましたか。非常に複雑だと感じた方がほとんどではないでしょうか。そうなのです。実際に、物事の真実を見極めるということは、非常に複雑で労力のいることなのです。何故ならば、そこにはそれぞれの当事者の感情、思惑が関わるからなのです。

 読者視聴者の方々が目にできる、WEB上に公開されているBによって書かれたDに関しての記事は、Bの勝手な思惑が加味された一方的な主張でしかないのです。それは、Bにとっての真実と言うこともできない、取るに足らない文章なのです。物事の本質を見極める最低限の常識は、全ての当事者の意見を見聞する。このことから、はじまるのです。一方的な、言い分だけでは判断はできないのです。なぜならば、それは一人の当事者の都合の良い主張でしかなく、真実とは程遠いものだからです。だからこそ、善意の第三者が判断を下す、裁判という制度があるのです。

 にもかかわらず、その裁判をも利用し、神聖なる司法の場をも汚すような行為が、言論人と自負する人間によって為されてよいものなのでしょうか。非常に大きな疑問を感じ、敢えてこの文章を書くことに致しました。

 司法の場に委ねられて以来、司法の場を汚すことがあってはならぬということから、一切一言も、この事件に関して何処の場でも言及することを控えてきました。しかし、私への私憤をはらすべく、先方が為し続ける行為は、度を過ぎ司法制度自体をも侮辱するような行為であると思い、後にも先にもこれが最初で最後と思い書き綴りました。

 私も人間です。私にも感情があります。しかし、自分の感情を表現する前に、一国民とし、司法制度を尊重した姿勢で臨まなければという思いからの執筆であることを、読者の皆様にはご理解いただきたく思います。

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