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昭和35年に手塚がファンに宛てた手紙。
しかし、その内容を見ると、どうも謎が…。
"スタジオがたち"というのは、この年に建てた富士見台の家のこと。のちの虫プロです。
さて、通の方なら、この文章を読んで、おや?と思うことがいろいろあるでしょう。
まず、「ジャングル」や「黄金」が完結すると書かれています。
「ジャングル大帝」は1959年05月に光文社の手塚治虫漫画全集として出版され、その後単行本化されたのは1966年の小学館サンデーコミックスです。
「黄金」も1958年12月に出版された光文社の手塚治虫漫画全集の次に単行本化されたのは1979年の講談社・手塚治虫漫画全集です。
この1960年前後にこれらの作品が単行本化されてはいないのです。もしかしたら、この頃に別の出版社から単行本化の予定があったのでしょうか。
また、虫プロのアニメ作品第一作目は「ジャングル大帝」の予定と語られています。が、実際の第一作目は短編アニメーション映画『ある街角の物語』でしたし、長編作品一作目は1964年の「鉄腕アトム・宇宙の勇者」です。
「ジャングル大帝」の劇場作品は1966年7月です(ちなみにTVの「ジャングル大帝」は1965年より放送)。
まぁ、あくまでも予定として書かれていますから、なんとも言えませんが。
謎はいろいろありますが、手塚の貴重な直筆手紙でした。
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