|
ウィキペディアにも書いてるからみなさんご存知と思いますが、albinoという言葉はラテン語のalbusが由来です。ウィキペディアに書いてあるのはここまでです。
さて、アルビノの最も古い記録は紀元1世紀のプリニウスやプトレマイオスで、彼らは「白いエチオピア人」について書き残しています(Froggatt 1960: 229; ルロワ 2006: 215)。 ですがそれ以降、ローマ帝国時代〜16世紀まで、アルビノについての記録がヨーロッパの文献にあらわれることはほとんどなくなりました。16世紀になってアルビノについての記録が出てくるのは、もちろん大航海時代だからで、探検家や宣教師がもたらした新世界の報告のおかげです。ただそれらの報告でも、例えば最も早い1519年のものだと、「生まれたときから顔も体も髪の毛もまゆ毛もまつ毛も白い男や女や子ども」とかいった内容で、その人びとを表わす名詞はまだなかったようです(Froggatt 1960: 230-1)。 albinoという言葉は、1660年にポルトガル人のイエズス会宣教師・バルタザールが、アフリカの西海岸で白い肌をした現地の人と出会ったときに、その人たちを表現するために造語したというのが通説です(Martin 2002: 5)。だから、もとはポルトガル語です。 その後、albinoは話し言葉として使われるようになりましたが、英語、仏語、独語などにも普及するにはさらに1世紀ほどの時間がかかりました。ちなみに、一時期は女性名詞としてのalbinessもあったものの、今はまったく使われません(Froggatt 1960: 228)。 また、17世紀前半に出版された本のなかでは、アルビノのことがalbiansやalbanesと表記されていました。albinoという言葉が一般的に定着したのは18世紀頃のことです(ibid. 228-9)。以外と新しいですね。 参考文献 Froggatt, Peter, 1960, "The Legend of a White Native Race: A Contribution to the History of Albinism," Medical History, 4(3): 228-35. Martin, Charles D., 2002, The White African American Body: A Cultural and Literary Exploration, New Brunswick, New Jersey: Rutgers University Press. アルマン・マリー・ルロワ(築地誠子訳), 2006,『ヒトの変異――人体の遺伝的多様性について』みすず書房. |
全体表示
[ リスト ]



