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【阿武松】(おうのまつ)
【登場人物】 長吉=後の六代目横綱 阿武松緑之助(おうのまつみどりのすけ) 板橋宿の宿屋の主人=橘家善兵衛 武隈文蔵(たけくまぶんぞう) 錣山喜平次(しころやまきへいじ) 【概要】 長吉が能登から出て来て、京橋の武隈文蔵の弟子となり尾車(おぐるま)の四股名を貰う。これが大飯喰い。部屋のおかみさんに苦情を云われ、部屋を追い出されてしまう。飯が好きじゃ噺家にはなれない(参照「今戸の狐」)が、相撲取りなら問題ないと思うのだが・・・ 紹介してくれた名主様へ渡す一分(2万円)を預かって、とぼとぼと中仙道を板橋宿へ。戸田川で渡し船を待っている間に情けなくなって身を投げようかと思ったが、どうせ死ぬんなら名主様へ渡す一分で飯を食ってから死のうと板橋宿へ戻る。この世の飯の食い納め。その飯の食いっぷりに驚いた宿屋の主人が知り合いの、根津の七軒町にある錣山喜平次関の部屋へ食い扶持付きで紹介する。 長吉の素質を見抜いた錣山親方は、一日一俵、年に365俵食わせると云う。幾らなんでも一日60キロの米は食えない。ってな訳で、あとはとんとん拍子に番付を上げ、自分を追い出した武隈文蔵との対戦が長州公のお目に留まり、とうとう第六代横綱 阿武松緑之助となる。めでたい出世話。 【資料音源】 ①花形落語特撰/六代目 三遊亭圓生/TECR-20036・・・昭和41(1966)年3月22日(65歳)26:02 【雑感】 相撲取りの噺。相撲好きの方には堪らない名前が出てまいりますな。現在の武隈は、「D51(デゴイチ)」のあだ名があった元・黒姫山。現在の阿武松部屋は、元関脇・益荒雄が親方。長吉の素質を見抜く錣山親方の名前は、元・寺尾が受け継いでいます。尾車親方は、元・琴風です。 板橋宿の橘家善兵衛方では、宿屋の傍ら、小作で米を作っていて、年に二百俵(12トン)の小作米が取れたと云います。五斗俵を二俵、食い扶持として長吉に持たすと云ってます。 江戸時代の一俵の容量は、2斗〜5斗の間を推移して一定ではなかったらしいのですが、明治時代の末に4斗に統一されました。現在では米一俵は60キロと定義されています。 ちなみに、落語や講談で第六代横綱 阿武松緑之助(本名=佐々木長吉 1794〜1852)の話が口演されますが、これは・・・創作。能登の出身には違いないんですが、江戸柳橋で蒟蒻屋の下男をしているうちに力士を志して入門したらしい。色白の肥満体(身長173センチ、体重135キロ)だったために、このような話が創作されたものと思われます。幕内通算成績は26場所142勝31敗。勝率8割2分。 四股名の「阿武松(おうのまつ)」は、萩の景勝地「阿武(あぶ)の松原(福島県)」に由来しています。この演目は、「出世力士」と云う演題でやる場合もあります。 http://edvo.up.seesaa.net/i/E4B889E9818AE4BAADE59C93E7949F20E998BFE6ADA6E69DBE.mp3 26:36 阿武松 / 三遊亭圓生 データ・・・六代目 三遊亭圓生 明治33(1900)年9月3日〜昭和54(1979)年9月3日 享年79 前名=六代目 橘家圓蔵 出囃子=正札附 |
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早速、取り上げていただきありがとうございました。「佐野山」のコメントに書いたとおり、対面状態で圓生師匠のこの噺を聞きましたがお正月ということもあってか「出世力士というおめでたいお話です」と下げたように思います。
それにしても、大食いだったのですね。
その面倒を見ようとした宿屋のおやじこそ、「たにまち」の鏡ですね。
お礼のポチ☆
2011/1/24(月) 午前 6:47
*キャバンさん。。
相撲噺の「花筏」も「佐野山」も、どう云う訳か、八百長試合なんですよね(^ω^)
その意味からすると、この「阿武松」が、相撲噺の横綱と云えるでしょうね(^∇^)
2011/1/24(月) 午前 7:05
連日の相撲噺で楽しいですね。
結構数が在るのは、それだけ庶民の人気があったのでしょうね。
あとは「大安売り」位ですかね(^^)
この噺は最近では歌武蔵さんで聴きました。
元本職なだけに面白かったです。
それにしても大相撲の人気が下降していて寂しい限りです。
2011/1/24(月) 午前 7:43
*菖蒲園さん。。
初場所は終わっちゃいましたが、15日の相撲を17日見る(^ω^)
「大安売り」は、「負け」の大安売りってんで、よくこなれた話とは云えませんね。その他の相撲噺ってのは、考えてみると無いんですよね。
圓歌の弟子の歌武蔵ってのは、元・武蔵川部屋の力士で、開口一番「ただ今の協議に付いてご説明申し上げます」って人ですね(^ω^)
大関が四人いるんですが、これが弱過ぎるんですよね。一年後も、一人横綱ってのは変わらないと思います。白鵬が怪我して休場したら、どうするんだろうって思っちゃいます(^ω^)
2011/1/24(月) 午前 8:19
嬉しい!!
一週間が長いわ(涙)
2011/1/24(月) 午前 8:27
山形の横綱は柏戸でしたー。
大鵬との勝負は楽しみでしたね^・^
2011/1/24(月) 午後 0:12
師匠、
白鵬の優勝という事で場所が終わりましたね。
まぁ、白鵬も強いのでしょうがその他の力士が弱すぎますね。
朝青龍がいた時代が懐かしいです。
2011/1/24(月) 午後 1:50
*しゅうちゃん。。
まあ、一週間は長いとは云え、あっと云う間に、暑い夏がやってまいります(^ω^)
2011/1/26(水) 午前 6:51
*くろまめさん。。
大相撲の正しい形ってのは、東西の横綱がいてこそですよね。
栃錦と若乃花の栃若時代、柏戸と大鵬の柏鵬時代、大関貴乃花と輪島の貴輪時代。北の湖・千代の富士・隆の里の三つ巴に三重の海(現理事長)が加わった時代。曙と貴乃花の時代。それぞれにライバルがいて、相撲が面白かった。満員御礼の垂れ幕が下がるのが当たり前の時代でした。
現在は白鵬の一強以外は、全部が弱い。これじゃ相撲になりません。興業主は無能です。この国際化の時代に、相撲は国技だなんて訳の判らない事を云ってるから、朝青龍を追い出す羽目になっちゃうんです。プロレスと同じように、神様(客)を楽しませる興業だと云う自覚があれば、毎場所、朝青龍と白鵬の白熱した相撲が見られたのに・・・
2011/1/26(水) 午前 6:52
*エキさん。。
私は朝青龍ファンですから、朝青龍の気持ちが良く判ります。
朝青龍は物凄くガッツのある、近年稀に見る大横綱だったと思います。しかし、態度が悪いと云う事で、横綱審議委員会のイジメに遭って潰されました。朝青龍ってのは、ビートルズではなくて、ローリング・ストーンズなんですよ。タイガースのジュリーじゃなくて、テンプターズのショーケンなんです。つまり、迎合するようないい子じゃなくて、反発する悪い子なんですよ(^ω^)
いじめれば云う事を聞く子じゃなくて、反発してもっと悪い事をする子なんです。それをコントロールできないような、親方や理事会や横綱審議委員会の方が、むしろ、日本の相撲を駄目にしているんです。
2011/1/26(水) 午前 7:02
藪師匠、
再訪問で失礼をいたします。
師匠の考えに100%同感です。
我が意を得たりと云った感じです。(超笑顔)
ちなみに(笑顔)と云うのは春馬師匠のパクリです。(笑顔)
2011/1/26(水) 午前 11:28
*エキさん。。
何度再訪されても結構ですよ(^∇^)
最近は疲れちゃうからやらないけれども、以前は、チャットみたいにして、コメントのやり取りを何度もしていた事があります。
春馬師匠って、小遊三の弟子の三遊亭春馬の事ですか?
エキさんは、現役の噺家さんに付いては、お詳しいですね。私は、故人の噺家さんの遺骨収集が専門で、現役の噺家に付いては、ほとんど知りません(^ω^)
2011/1/27(木) 午前 11:07
相撲については、野球賭博の捜査資料に相撲賭博を疑わせる証拠があったようですね。
******
今までは、証拠不十分だったですね。でも、日本人の多くは全員でなくても一部で行われていた事を認めていたのでしょうね。
落語でも「佐野山」や「花筏」でこれを示唆する「本音」がありました。
今回は、野球賭博の捜査資料なんで、正式に使うには、改めて、「詐欺」「背任」?で立件しないと刑事事件には使えないし、完全に公にはできないでしょうが、ついにしっぽが捕まりましたね。
白鵬という本当に良い奴が出てきて(日本人でないという問題は別にして)、復活しかかった相撲人気もこれで地に落ちるでしょう。
相撲が「国技」だって?
冗談じゃねえ。「国技」は落語だよ。落語は不祥事をも取り込む懐の広い日本古来の、日本独特の芸能なんだからね。
違いますか?
2011/2/2(水) 午後 10:47
字数の関係で、分離します。
「阿武松」は、相撲の世界では名門なんでしょう。落語で知った知識の限りですが。その阿武松部屋から野球賭博の胴元が次々と逮捕され、さらに相撲の賭博自体の翔子ができてしまったのだから、情けないですね。「出世力士」の別名を持つ、この話に泥を塗るなよな。
「腹いっぱい飯を食うというのは文字通りにしろ」と言いたいですね。
2011/2/2(水) 午後 10:53
相撲から、国技を剥奪して「落語」を国技にしましょう。へぼは多いけど八百長はない。八百長をする技量もない。
TBしておきます。
2011/2/3(木) 午前 0:24
*キャバンさん1。。
昨日はほとんどテレビを見てなかったので、相撲関連の事件の詳細は知りませんが・・・
「佐野山」は、谷風の温情。「花筏」は、地方の相撲興行の見世物みたいなもので、八百長相撲とは、ちょっと意味が違うと思います。
まあお相撲さんは、右も左も判らない少年の頃から相撲部屋に入って、一日も休みなしに稽古漬けですね。同年代の若者と比べたら、何も知らないんです。俗に「ごっつぁん体質」と云いますけれど、谷町と云われる金持ちの後援者やファンから貰うだけなんですね。
悪いヤツがいれば、簡単に騙されちゃう。善悪なんてまったく判らないんですからね。だからこそ、親方や協会が、相撲だけではなくて、生活面の指導をする必要があるんです。十年以上前から指摘されてきたのに、相撲協会は実効力のある事を何にもしてこなかったから、こんな事になってるんだと思います。
2011/2/3(木) 午前 6:16
*キャバンさん2。。
海老蔵やエリカ根多が終わって、テレビはよっぽど根多切れなのか、相撲攻撃ばかりやってますが・・・そんなに大問題なんでしょうかねぇ。それによって、国会の論議がうやむやになる事を怖れます。
メールの文章がどうだこうだと、テレビではタレント・コメンテイターがいろいろ憶測してますが、私はそんなモノは見たくない。優勝が決まるような取り組みで八百長があったんですか? それなら、少しは問題かも知れませんが、聞いた事も無いような力士の八百長なんかどうでも良いじゃないですか。
強くも無いのに、マスコミが煽ってるだけのロボット・パフォーマンスの力士とか、満足な立会いの出来ない大関ってのは、八百長とは云わないが、インチキじゃないんですか?
私は朝青龍と白鵬の喧嘩相撲を見たかった訳で、その他のママゴト相撲なんかにゃ、まったく興味がありません(^ω^)
2011/2/3(木) 午後 4:16
*キャバンさん3。。
様々な報道を総合してみると・・・今回の八百長事件の根底にあるのは、相撲協会の搾取のようです(^ω^)
十両以上の関取の給金と、幕下以下の給金の差があまりにも大きいって事なんじゃないですかね。
十両以上の人数が約70人。幕下以下は、その十倍の人数です。幕下以下は関取ではなく、ふんどし担ぎと云う見習いだから、給金が十万に満たなくて低いのは当然なんですが、同年代のバイトの手取りよりも低かったりする訳です。相撲部屋に住み込みで、食住は無料なんだから、特に低い訳ではないですけどね。落語の前座なんか、師匠からもらう小遣いだけで、無収入ですからね。
十両から陥落すると、途端に貧乏生活になっちゃうので、十両を維持したいってのがあるのでしょうが・・・協会のスタッフが、仕事の割には、給料を取り過ぎなんじゃないですかね。確かに相撲部屋の維持も大変で、大飯食らいがいると、相撲部屋が破産する(^ω^)
2011/2/5(土) 午前 6:22
藪先生、おはようございます。
黒姫山のD51は風貌とニックネームが合致した
いいあだ名ですね。
なかなか力士名と親方の名が連係しないんです。
ここで勉強しておきます。
私の友達が片男波親方のグロープにいて何度か打ち上げパーティに連れて行ってもらった思い出があります。
政治家や芸能人が見えていました。相撲は好きですが
なかなか見に行けません。ありがとうございました。
2014/1/10(金) 午前 8:54
*与太郎さん。。
大相撲の本場所は15日間ですから、毎日数千人規模の客が入ってくれる東京、名古屋、大阪、福岡でしか開催できませんね。地方巡業は一日限りなので結構あちこち回るようですね。
2014/1/10(金) 午後 6:11