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トレーニングはそれだけでは終わりませんでした。
退院日に入院中の最後の面談が組まれており、その際私の思いを母に「告白」するのです。
主治医の方が気を遣って、「私の方から言いましょうか?」と声をかけてもらいました。
しかし、これだけは自分の口から言おうと思っていました。
「逃げてはいけない」、「これから先へ進みたい」、「入院した結果を出したい」。。
あらゆる感情が渦巻いていましたが、私の本能が「これは自分がやるべきことだ」と結果を出していました。
以前にも面談の機会がもたれたことがあります。しかし、持ち時間の80%を母が話して終わってしまいました。
その時は、「親子で話し合うべき時間を、母が一方的に使ってしまった」と思っていました。
今になって考えると、母も誰かに認めて欲しかったのだと思います。
医師とはいえ、母の年齢からすると娘のような女性に、自分の人生を話したのです。
「母も満たされていなかったんだ。。」と改めて感じました。
そして、「今回はあなたが話す番ですよ」と、主治医に促されて話し始めました。
「寂しかったこと」、「哀しかったこと」、「怖かったこと」、「悔しかったこと」、「愛して欲しかったこと」。。
「今伝えなければ、一生チャンスは訪れないだろう。。」、必死の思いで泣きながら訴えました。
母も戸惑っていたようです。娘の半生をかけた「告白」に、どうして良いか分からなかったのでしょう。
「さぁ、お母さん、娘さんを抱き締めてあげて下さい」、主治医から声をかけられ、母は私を抱き締めてくれました。
ぎこちなく、温かく、ちょっぴり切ない抱擁を、私は一生忘れることはないでしょう。
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