"やいたもん"の文学館

大きな人生の転機がありました・・・

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小さなマムシ

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今日、命の営みの一端を見た

車で走っていたら、
遠くで鳥が地べたに止まっていたのが見えた
カラスだろうと思って近付くと、
鳥は、危険を察して飛び立っていった
その羽を広げた姿は、カラスではなく鷹だったのだ

鷹がこんなところで何をしているのだろうと車を降りてみると、
鷹がいた場所には、一匹のマムシの子供の死骸があった
赤ちゃんというほど小さくないけど、
大人というほど大きくも無いマムシが、鷹についばまれていたのだ

まだ、それほど食べられていないところを見ると、
今しがた殺されたばかりなのだろう
マムシは猛毒の蛇
他の蛇なら、人と遭遇すれば逃げてくれるが、
マムシは人間に立ち向かうほど凶暴で恐ろしい
けれども・・・その屍を見つめて、
私は、その死を悼んだ

たぶん、この世に生を受けてから数十日程度の一生だったろう
このマムシは、そんな短い時間で、この世の何を知り、
何を見て、何をする事が出来ただろうか?
生まれた事の喜びのちょっとでも知る事が出来たのだろうか?
マムシは、凶暴で怖い蛇だけど、
それも生きるために必死だからこそなのだ
こんな風にならないためなのだ

おそらく、このマムシは、
わけが分からない内に鷹にさらわれ、
それが鷹だと分からないままに殺されてしまった事だろう
私がそのマムシを見ていた時、
鷹は、もう見える範囲にはいなくなっていたけど、
私がいなくなったら、この獲物を取り戻しにくるだろう
あるいは、私が気付かないところで見ている
カラスやノラ猫などの捕食者に持っていかれるかも知れない
ただ私は、そのマムシの死を悼んだけれども、
この自然界を絶対的に支配する命の営みを妨害するつもりも無い
だから私は、そのマムシの写真だけを撮って、その場を走り去った
今はもう、その屍も無いだろう・・・

ただ、私がその現場を通ったのも、
何らかの縁があったからかも知れない
だから私は、彼の事をこうして詩にする事にした
彼が生きた証を刻む事で、彼の供養になると信じて・・・

出来る事ならば、あなたも彼の死を悼んで欲しい
同じ命の営みの下に生きる同じ命として
こうした命の犠牲があって、私やあなたが生きられる事に感謝しながら・・・


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