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出雲阿国と南座
四条大橋東詰北側に、歌舞伎の創始者といわれる安土桃山時代の女性、出雲阿国の像があります。
・四条大橋から見た鴨川
・出雲阿国の像
1 出雲阿国について
フリー百科事典「ウィキペディア」には、次のように書いてあります。
①伝承によれば、出雲国松江の鍛冶中村三右衛門の娘といい、出雲大社の巫女となり、文禄年間に出雲大社勧進のため諸国を巡回したところ評判となったといわれている。
②阿国に関する史料について
・『多聞院日記』天正10年:「加賀国八歳十一歳の童」が春日大社で「ややこ踊り」を行ったという記事がある。これを8歳の加賀、11歳の国という二人の名前と解釈し、逆算して阿国を1572年生まれとするのが通説化している。
・『時慶卿記』慶長5年:京都近衛殿や御所で雲州(出雲)のクニと菊の2人が「ややこ踊り」を演じた、という記録がある。
・『御湯殿の上日記』天正9年:御所で「ややこ踊り」が演じられた。
・『言継卿記』天正15年:出雲大社の巫女が京都で舞を踊った。
慶長8年(1603年)春:北野天満宮に舞台をかけて興行を行った。 男装して茶屋遊びに通う伊達男を演じるもので、京都で大変な人気を集めた。同年には御所でも「かぶき踊り」を演じた。また、阿国は四条河原などで勧進興行を行った。なお、阿国の踊りを念仏踊りと記した史料もある。
阿国一座が評判になるとこれを真似た芝居が遊女によって盛んに演じられるようになり、遊女歌舞伎となった。
③その後の阿国
阿国自身は慶長12年(1607)、江戸城で勧進歌舞伎を上演した後、消息がとだえた。
④没年、墓地
没年は諸説あり、はっきりしない(二代目阿国がいたのではないかという説もある)。出雲に戻り尼になったという伝承もあり、出雲大社近くに阿国のものといわれる墓がある。また、京都大徳寺の高桐院にも同様に阿国のものといわれる墓がある。
・大徳寺の高桐院にある阿国のものとされる墓
細川家墓地から藪を挟んだ裏手にあり、ここには出雲阿国、名古屋山三郎、森鴎外の著作「興津弥五右衛門の遺書」で有名な興津弥五右衛門などの墓がある。
2 阿国像(京都四条大橋たもと)
夏の頃、サルスベリと阿国の像
・説明板
3 阿国歌舞伎発祥の地
南座の建物の西側にある。
・説明板
4 まとめ
(1)歌舞伎の歴史 江戸時代初期に成立し、庶民の人気を得た演劇。 ①始まりと変遷
・慶長8年(1603)、出雲の(阿国)が京都で始めた「かぶき踊り」 ・以後、これを真似た遊女歌舞伎、若衆歌舞伎が盛んに。→禁止された。 ・野郎歌舞伎(成年男子の役者による)→元禄時代に一応完成。現代の歌舞伎の原型。 ②歌舞伎の発展
・常設の芝居小屋(京都、大坂、江戸):町人の娯楽として、人気を集めた。 ③元禄歌舞伎:市川団十郎(江戸)、坂田藤十郎(上方)
④その後の発展
・人形浄瑠璃の演目や音楽、長唄・常磐津・清元などの音楽、明治には能の様式も取り入れて発展。 (2)坂田藤十郎 上方元禄歌舞伎を代表する役者
①上方歌舞伎の立役の名優。「傾城仏の原」など近松の脚本を多く上演。 ②(世話物)(江戸時代の町人社会を題材)を得意とし、和事の演出を創始。当たり芸は「夕霧名残の正月」の藤屋伊左衛門。
⇒荒事の演出を創始した江戸の名優、初世(市川団十郎)と比べられた。 (3)南座
元和年間(1615〜24)に幕府から公許された四条河原の7ヶ所の常設芝居小屋の一つ。幕末には四条通を隔てた北側の北座と2座だけになり、明治26年に北座の杯絶後は、南座は京都唯一の歌舞伎劇場となった。
(4)顔見世
江戸時代、各座の役者は、旧暦11月から翌年10月までの1年契約であり、旧暦11月初めに各座の新しい顔ぶれが舞台で口上を述べるのを「顔見世」と称したことが由来。 ・顔見世興行(11月30日〜12月26日)
京都の師走の年中行事といわれている。(撮影は平成21年12月)
≪まねき≫
・同座正面に掲げられる役者名を連ねた看板。 勘亭流という書体で書かれている。
5 京都検定出題歴
平成18年度1級
【問】( )内に最も適当な語句を書きなさい。
歌舞伎は( 1 )が慶長8年(1603)に京都で踊ったのが始まりとされる。当時流行した異様な振る舞いや風俗を指す( 2 )が語源である。
元禄期には、江戸の市川団十郎や上方の坂田藤十郎らの名優が出て、人々の娯楽として人気を集めた。坂田藤十郎は「傾城仏の原」などで知られる劇作家( 3 )と組んで、後世に残る上方歌舞伎の和事芸を創始した。
四条大橋東詰の南座は、江戸初期からこの地にあり日本最古の劇場といわれる。11月30日から始まる( 4 )は、東西の人気俳優を集めた興行としてにぎわう。
また、正面の「まねき(看板)」は( 5 )という独特の書体で書かれ、京の師走を告げる風物詩として親しまれている。
【正解】
1 出雲の阿国 2 傾く 3 近松門左衛門 4 顔見世 5 勘亭流 (2)平成19年度3級
【問】京都の師走の年中行事となっている「顔見世」が行われるのはどこか。 (ア)南座 (イ)祇園会館 (ウ)先斗町歌舞練場 (エ)弥栄会館 【正解】(ア)
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