げたの雪か、げたの鼻緒か 現行憲法を敵視する石原慎太郎氏が安倍首相に「必ず改憲の足手まといになる」と公明党との決別を促した国会論戦を思い出す。 とりあえずは集団的自衛権を行使できるよう憲法解釈の変更だ、と気負う首相に、一年ほど前のあの予言は当たるのかどうか。 片や護憲の社民党が「平和の党の正念場」と政権の暴走阻止へエールを送ったりで、あちこちから公明党が注目を浴びている。 四月の初めに西日本新聞が、春先にあったという首相官邸高官と創価学会幹部との密会をスクープした。 勝負時を見越して首相周辺が公明の動向をめぐり支持母体へ探りを入れた。その際ある程度のスケジュールの詰めや腹合わせができたのでは、などとささやかれてきた。 ありそうな話だ。なるほど公明党も学会も集団的自衛権行使に正面からダメだとは唱えていない。山口代表は政権離脱はあり得ないと早々に言明して首相に同調するのりしろを残しつつ、慎重議論の構えを繰り返す。 山口氏らの発言を素直に聞けば、与党間の憲法解釈協議が容易に調うとも思えないが、首相は「自公に隙間風は吹かない」とはしゃいだりして、いたって強気らしい。 これは首相の能天気か、それとも決別辞さぬ覚悟の表れか。裏返せば、公明はどこまでもついて行くげたの雪か、切れたら転ぶげたの鼻緒か、だ。どっちだろう。 (谷政幸) |
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2014年05月23日
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飲食業界をはじめ、日本各所で人材不足が多くのメディアで報じられている。しかし作家の室井佑月氏は、「これってほんとう?」と疑問を投げかける。 * * * 5月5日付の毎日新聞に、 「景気回復で人材奪い合い『時給1375円』も求人難」 という記事が出ていた。 「人手不足が外食、小売り、運輸など幅広い業種に広がっている。働き手の減少という構造的な要因に加え、景気の回復基調でパート・アルバイトの奪い合いが起きているためだ。時給上昇だけでなく、賞与を支給したり、正社員化したりする動きも出てきた」 時給を上げたのは牛丼の「すき家」の一部店舗。でもそこだけじゃなく、じわじわとそういう流れが来ているようなことが書かれていたぞ。人材派遣会社の方のコメント付きで。 これってほんとう? 世の中のほんの一部の話じゃなくて? まずニュースありきで、世の中にそういうブームを作ろうとしているような……。 だって、あたしはその10日前くらいに、NHKで「調査報告 女性たちの貧困〜“新たな連鎖”の衝撃〜」という番組を観たばかりだ。バイトを掛け持ちして朝から晩まで働いても、食べていくのがやっとの若い女性、母親と妹とネットカフェ暮らしをしている女性、番組は貧困に喘いでいる女性のルポルタージュで構成されていた。 もうこの国では6人に1人の子供が貧困だ、なんて数字も出て来ているじゃん。 10日で世の中に真逆の変化があったって? なんか首を傾げてしまう。 そういえば、ゴールデンウイーク中は、新聞・テレビでさかんに、「増税1カ月、消費落ち込み想定内」というニュースが流れていたっけ。 たとえば、5月2日付の日本経済新聞にはこんな記事が。 「4月1日の消費増税による個人消費の落ち込みが、企業が想定した範囲内にとどまるとの見方が増えている。増税直後に約2割落ち込んだ百貨店の売上高は約1割減まで復調。スーパーなど、毎日の生活に根ざした商品を扱う店舗では前年を上回り始めた企業もある。日本経済新聞社が実施した調査では、主要小売業の8割超が、6月ごろには売上高が回復するとみている」 つまり、3%消費税を上げたけど、景気に冷え込みはないよ、といいたい。 こういうアナウンスをしたところで、救われる人は出て来るのか。アゲアゲな記事を読んだところで、自分の財布の中身が膨らむわけもない。 介護問題も、貧困問題も、自分でなんとかしろ、という世の中になりつつある。最近、ニュースであんまり取り上げられなくなったけど、この国の貧困者数はどうなったんですか? 我々を油断させてどうしようというのじゃ。 ま、政府は2015年に消費税をさらに2%、10%に上げたいわけだから、今回の3%引き上げで不味いことはあんまりいいたくないわな。 それにしても、ニュースってじっくり読めば、確実に誰の味方で書かれているかわかるよね。誰の味方かで中身も変わるよね。 ※週刊朝日 2014年5月30日号
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