宇宙から見た地球の色を映したという青い目。CGを駆使した美しい光線。「カラータイマー」の音にビルのガラスは割れ、人間は倒れて耳をふさぐ。
怪獣に攻撃されてもその人間たちの上に倒れこむわけにはいかないので、腕立て臥せの体勢で「彼」は耐える。ふと気付くとそこはモンゴルの砂漠。主人公は自身が「彼」であることを知らぬままに砂漠を彷徨う。
「なぜ俺はこんな所にいるのだろう……」
アユタヤはバンパインのスタジオで今、タイ発のテレビシリーズ「プロジェクト・ウルトラマン」が制作中であることを知る日本人はほとんどいない。
この広大な宇宙のなかで正義に意味はあるのか、人類とは何者か、そして神とは。
「二〇〇一年宇宙の旅」的に大きな構想の下に撮影が進んでいる。俳優やスタッフもタイはもちろん香港、日本から訪れ、あるいは中国やネパールロケに赴く。せりふもタイ語、日本語、中国語他がそのまま飛び交う。
早ければ今年八月、映画級の映像クオリティで、日本を除くアジア各国でのテレビ放映が開始される予定だ。
小学生のころ、ウルトラマンには夢中になった。今回のシリーズに日本人レギュラー「ワタナベ博士」が登場するがそれを私が演じさせてもらうのも何かの縁だろう。
監督のトップさんは生まれたときからウルトラマングッズに囲まれて育った。
その彼が言う。
「日本がつくる最近のウルトラマンは好きではありません。ウルトラマンにはウルトラマンの良さがあったはずです。私が大好きなそれをもういちど現代に伝えたい」
あの掛け声が今年、無国籍となってアジアに響く。
シュワッチ!
2006年月日不詳 情報誌DACO
筆者注:2007年5月現在、テレビ放送はまだ始まっていません。香港スター、タイのスターたちを使い、できるだけCGを使わずに、中国、ネパールなど現地ロケを敢行して撮影が進められたこのプロジェクト、全52話。一話完結ではなく全話を通じての壮大なメッセージを全ての世代に発信したいとする「プロジェクト・ウルトラマン」。新たな発表では2007年4月放送開始だったのですが、なにがプロジェクトの進行を止めているのか。早く観たいものです。
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