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ある日、この寺に立ち寄った。 同行してくれていた僧たちの母校だという。 孤児院を兼ねている。 僧たちは子供の頃ここに世話になったのだ、と言いながら私を連れてきてくれた。 2年間ここで世話になったので米2表+アルファを寄進するという。 この寺は今も同じ事業を続けている。校長である僧も同じ人。恩師というわけだ。 僧たちは、昔の自分と同じような境遇の子供たちがこの寺で寄宿生活を送っているのを見にきたのだった。 仏道にのっとった物品の寄進が行われた。 これには公安も文句をつけられない。 こうしたルートを繫いで国境さえ越え、天災や人災の際の救援、情報交換や人材交流に役立てる国際ルートがある。「仏教徒パイプライン」と呼ぶ。 ここバングラデシュ、ビルマ(ミャンマー)、カンボジア、ラオス、チベット、そしてもちろん日本。これらの国々で時と事態に応じたパイプラインが動く。 このシステムを発明し、実行に移し始めたのは日本の仏教僧たちだ。 私自身は仏教徒ではない。どちらかというと神道のもうひとつ奥に魅力を感じる。 しかし彼らがやっていることには何の異論もなく賛成できた。実行が伴うからだ。 この寺の裏、僧たちの瞑想堂の前庭にこれがあった。 昔はここで死者を火葬したのだという。 残った骨灰は雨に流され、下の沼地へ落ちて植物のなかへ溶ける。 静かだった。 遠くで子供たちのはしゃぐ声がする。 バングラデシュ、チッタゴン丘陵地帯、2011年12月のある日。 |
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2012年06月23日
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