論文の主著者、ジャスティン・ファインスタイン(Justin Feinstein)医師は、「人間が感じる恐怖の本質とは、生存本能。恐怖を感じることができなければ、自分の命に危険をもたらす物や状況、人物を避けることができない。彼女がこれまで生きているということ自体が驚きだ」と述べている。
S・Mというイニシャルだけで報告されたこの女性は、脳の中で恐怖感を生み出していると考えられている扁桃体(へんとうたい)が破壊された「ウルバッハ・ビーテ病(Urbach-Wiethe disease)」という珍しい疾患の患者で、他の人ならば恐怖を感じる場面で「非常に強い好奇心」を感じるのだという。 ■恐怖実験にまったく動じず 医師らは症状の観察の一環としてある時、クモやヘビといった一般的に気味悪がられる生き物ばかりのペットショップへ女性を連れて行った。女性は「ヘビは嫌いだ」と明言していたが、店へ入ったとたん、様々な種類のヘビがうごめく水槽に魅せられた様子だった。そして店員にヘビを抱いてみるかと聞かれると、何の抵抗もなく「自分の腕の間をすり抜けて動くヘビをまじまじと眺め、うろこをなでたり、舌に触れたり」して、はしゃぎながらヘビと戯れた。 また同じショップでタランチュラに近づいたときには、まったく恐れずに触ろうとしたため、かまれないよう周囲の人が止めなければならなかった。 この女性の20代の息子は、自分の母親が怖がったところを見たことがないという。子どものころに兄弟で遊んでいたとき、大きなヘビが近づいてきたが「母は驚きもせずに、すたすたと近づいていって、道路脇の草むらに放り投げた。信じられなかったよ」 女性は30歳のときに強盗に襲われたこともある。体をつかまれ、喉にナイフをつきつけられたが、女性がまったく動じない様子を見てとると、強盗のほうから手を放した。女性はその後、普通に歩いて帰ったという。 さらにお化け屋敷やホラービデオを使った実験でも女性はまったく恐怖を示さないどころか、ホラー映画をいたく気に入り、帰りにレンタルビデオ店で借りるためにタイトルをたずねるほどだった。 小さい頃は暗闇や犬が怖かったという記憶があることから、疾患は生まれつきではないと考えられる。医師らは、この女性が「犯罪を犯したことはないが、逆に、強盗や銃暴力やドメスティック・バイオレンスといったさまざまな犯罪の被害者となってきた」とみている。 ■PTSD治療への応用に期待 ファインスタイン医師はこの女性の症状に関する研究が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療に役立てられないかと考えている。 同医師はイラクやアフガニスタンの戦闘から帰還した米軍兵士の治療を行っているが、PTSDの兵士は「恐怖でまともな生活を送れなくなっている。今も危険を感じていて、家から出られないこともあるほどだ。恐怖を感じる脳のプロセスを理解することで、生活を支配する恐怖を感じる部分だけに焦点をあてた治療が、いつか可能になるかもしれない」と語った。 AFPBB News
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サイエンス
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発表に先立ち、「地球外生命体の探索に影響を与える宇宙生物学上の発見」との声明が出されたため、この数日は「地球外生物の発見か」とネット上が騒然となった。フタを開けてみれば、地球上の新種生物についての発表だったが、前代未聞の生命体だという。
アメリカ、カリフォルニア州のモノ湖で発見された新種の細菌は、地球上の既知の生物とは異なり、ヒ素を摂取してDNAとタンパク質を作り出すという。この細菌「GFAJ-1」株は、炭素、水素、酸素、窒素、硫黄と並び生物に欠かせない元素「リン」の代わりとしてヒ素を取り込み成長する。 ほとんどの生物はヒ素の摂取で中毒症状を起こす。リンと化学的性質が似ているため、細胞活動が混乱することが原因の1つだという。しかしGFAJ-1は高濃度のヒ素に耐えられるどころか、細胞内に取り込んでいる。アリゾナ州立大学教授で研究共著者のポール・デービス氏は、「ヒ素は隅々まで行き渡っていた」と語る。 現時点で生命の存在が確認されているのは地球だけだが、地球外でも大きな期待が持てるようになった。生物学者が想像だにしなかった化学環境から生命体が発見されたからだ。 GFAJ-1は、地球上でかつて起きた可能性のある“第2創世記”の証拠を捜索中に発見された。“ライフ2.0”とも呼ばれる「影の生物圏」が見つかれば、われわれの知る生命が地球を支配する前に、まったく別系統の生命が誕生していた事実が証明されることになる。「本当に生命の誕生が2度起きていたならば、地球以外でも起きたはずだ」と共著者のデービス氏は語る。 NASA宇宙生物学研究所(NAI)に所属する研究責任者のフェリッサ・ウルフ・サイモン氏は昨年、「ライフ2.0の1つは、リンの代わりにヒ素を摂取する生物の可能性がある」とする論文を発表した。そこでウルフ・サイモン氏らのチームは、カリフォルニア州のモノ湖で細菌を採取したのである。ヨセミテ国立公園南東の火山渓谷にあるヒ素の豊富な塩湖だ。 チームはモノ湖の細菌をシャーレで培養する過程で、リンの量を徐々に減らし、ヒ素を増やしていったという。放射線トレーサーを用いて化学分析した結果、GFAJ-1はヒ素を代謝していることが判明した。 「極めて異質なこの生物はヒ素を食べて生きていける」と研究共著者デービス氏は説明する。しかし異質ではあるが、遺伝学的には通常の生物とほとんど変わらず、第2創世記の末裔と考えるには無理があるようだ。デービス氏も、「ライフ2.0ではない」と断定している。 ただしGFAJ-1が極限環境微生物の中でも特に異質であることに変わりはないだろう。極限環境微生物とは、高温、高塩濃度、低酸素といった極限状態で増殖できる微生物のことだ。 カリフォルニア州モフェットフィールドにあるNASAエイムズ研究センターの宇宙生物学者クリス・マッケイ氏は、今回の発表を受けて次のようにコメントする。「従来の極限環境微生物は“極限環境”には生息していても、生化学的には極めて普通だった。GFAJ-1は、真の意味で“極限環境微生物”と言える初の例であり、極めて重要な発見だ」。今回の研究成果は、「Science」誌オンライン版に12月2日付けで掲載されている。 National Geographic
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ミル貝
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地球型惑星とされる太陽系外惑星は既にいくつか見つかっている。しかし、ワシントンD.C.にあるカーネギー研究所の天文学者ポール・バトラー氏が2010年9月29日にWeb上で開催されたメディア向け説明会で語ったところによると、新惑星は暑すぎも寒すぎもしない「ゴルディロックス・ゾーンと呼ばれる領域を持つ初めての惑星だ。質量も(主星からの)距離も、表面に水が存在するために最適」だという。赤色矮星グリーゼ581(Gliese 581)を約37日の周期で公転しており、グリーゼ581gと命名された。
グリーゼ581と地球の距離は約20光年で、地球から最も近い恒星100個の1つだ。これまでに6つの惑星が確認されており、確認されている系外惑星系としては最大である。 またグリーゼ581は、生命存在の可能性についてメディアで取り沙汰された回数もおそらく最高だろう。まず2007年に惑星グリーゼ581cに生物が存在できる可能性があると発表されたが、後に公転軌道が恒星に近すぎるため気温が高すぎることが判明した。 別の惑星グリーゼ581dはハビタブルゾーン(生命居住可能領域)内の低温の領域を公転していると考えられている。生命が存在できる可能性はあるが、気温が生命に適した水準まで上昇するためには、強力な温室効果を生む厚い大気層の存在が必要になる。 カリフォルニア大学サンタクルーズ校の天文学および天体物理学教授スティーブ・フォクト氏は、「2つの惑星は生命が存在できる環境に限りなく近いかもしれないが、十分ではない。それに対して新惑星は2つの惑星と同じ系のなかのちょうど中間に位置している」と会見で語った。 新惑星の質量は地球の約3倍で、主星との間の潮汐力が強く自転と公転の周期が同期しているため、その片側は常に昼、反対側は常に夜になっている。 両氏によると、もし生命が存在するとすれば明暗境界線と呼ばれる昼と夜の境目の温暖な領域に生息している可能性が最も高いという。明暗境界線上からの眺めを想像すると「主星は常に地平線の上に乗っているように見えるだろう。それが日の出か日の入りのどちらに見えるかは、楽観主義者か悲観主義者かによって分かれるだろうが」とフォクト氏は述べる。 グリーゼ581gの発見は、主にハワイのW.M.ケック天文台からの11年間分の観測データを分析して実現した。視線速度法と呼ばれる手法を用いて、周回する惑星の引力によって恒星の軌道に生じる揺らぎが観測された。 グリーゼ581gが比較的容易に見つかったことを考えれば、すべての恒星の10〜20%には、生命が存在可能な惑星があるかもしれないとフォクト氏はプレスリリースで述べた。「銀河系にも同様な系が数百億個も存在する可能性がある」。 生命存在の可能性がある惑星グリーゼ581gの発見に関する記事は「The Astrophysical Journal」誌に掲載が予定されている。 National Geographic
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