宇宙の彼方よりUFOで飛来する謎の宇宙人とその侵略行為を阻止する組織の戦いを描く。これは古今SF物の王道とも言うべきテーマである。
同社がそれまでにヒットさせた『サンダーバード』や『キャプテン・スカーレット』等がスーパーマリオネーションと呼ばれる人形劇であったのに対し、本作は俳優が演ずる同社念願の実写ドラマ(ライブ・アクション)である。その為、より人間ドラマとしての側面が強調されており、やや陰鬱な雰囲気すらも漂う独特のムードを持った作品である。
製作当時、10年後の未来像(1980年)として作品中に登場したコードレス電話が実現・普及するのはさらに下って1990年代以降である。女性の社会進出像(あくまで男性中心の視点を残しつつ)や70年代テイスト主体だが単なるレトロフューチャーにはならないスタイリッシュなファッション等も含めて、本作における先見性は作品フォーマットを創りあげたジェリー&シルヴィア・アンダーソン夫妻(当時。後に離婚)、特にシルヴィアの功績によるものが大きい。
バリー・グレイ担当の音楽では、それまでの壮大なオーケストレーションのみにとどまらず、オープニングテーマはコンボバンド編成との融和を図った野心作である。また『ジョー90』他の過去の作品からの流用も多く見られる。
時代設定
放送当時としては近未来にあたる1980年代。物語の舞台となる地球防衛組織はS.H.A.D.O.(シャドー、Supreme Headquarters Alien Defence Organisation:異星人防衛機構最高司令部)と呼ばれ、ロンドン郊外のとある映画会社の地下に本部を置く。
シャドー司令官のエド・ストレイカーは、表向きは映画会社の専務として行動している。これは、異星人が既に地球に侵入していることを一般の人々が知るとパニックが起きかねない、との配慮から、すべての任務を極秘のうちに遂行する必要がある為である。
また、特殊機材を持ち込む際など、周囲からは映画のセットと思われるというメリットもある。ロバート・マイアルによるノベライズを翻訳したハヤカワ文庫SF版では、映画は敢えてヒットしないような作品を制作しているのだが、ある作品がまぐれで当たってしまったため、ストレイカーが激怒したというエピソードがある(注:予算獲得に支障をきたすため)。
S.H.A.D.O.の防衛網
S.H.A.D.O.は、地球外の第1次防衛網として、電子計算機を搭載した偵察衛星SID(シド、Space Intruder Detector:宇宙侵入者探知機)及び月面に前線基地となるムーンベースを配置。
ここより発進するミサイル邀撃機インターセプターで迎撃する。インターセプターは3機編隊で行動し、各機首に搭載された核ミサイルによって、UFOを攻撃する。
ムーンベースも対空砲搭載月面装甲車ムーンサンダー他の自衛用装備を持つ。第1次防衛網を突破し、地球の大気圏内に侵入した場合は、第2次防衛網として、潜水艦と戦闘機の複合マシンであるスカイダイバーによる迎撃を行う。スカイダイバーは7つの海に配置されており、空中の敵に対しては艦首に搭載の戦闘機スカイ1(スカイワン)を分離発進させ攻撃する。
スカイダイバー本体も水中のUFOを攻撃する能力を持つ。更にUFOが着陸してしまった場合には第3次防衛網としてハイテク戦車シャドーモービルが出動しこれを撃退する。モービルの展開にはダミー航空会社、SHADAIR所属の輸送機モービルキャリアや地上搬送用のトレーラー、モービル・トランスポーターが使われる。
その他、人員・物資の搬送用の装備として、ムーンベース - 地球間を結ぶシャトルクラフト、ルナ宇宙艇とその大気圏内での飛行を支援するルナキャリア、シャドーメンバーの移動用のシャドーカーなどがある。
UFO
UFOの飛来目的、策源地は必ずしも明らかではないが、優れた技術力をもっており、衰えた肉体の臓器を地球人のものによって代替(後に地球人の肉体それ自体に意識を移植)する目的が示唆されている。宇宙人はそのままでは宇宙旅行に耐えられないらしく、全身が緑色の液体で満たされた宇宙服を着用して搭乗している[1]。また、UFO自体も地球の大気に長時間触れると分解してしまうという、不安定な物質を材料として造られている。かつて、策源地を探るべく超光速通信装置を応用したカメラが用いられたが、倍率データなどの詳細情報が受信出来なかったために縮尺の評価が行えず失敗に終わった(注:女性の肌を超拡大画像でみると、惑星表面に見えるというシーンで説明されている)。
宇宙人による侵略の事実や対抗するS.H.A.D.O.の存在とその活動内容については、全世界レベルでの機密事項とされ、これを維持するための方策として上記のS.H.A.D.O.本部のカムフラージュをはじめ、記憶を消去する薬など多数の隠蔽工作が施されている。また、S.H.A.D.O.の機密保持を軸にストーリーが展開することも多い。
ストーリー展開
物語は、司令官であるストレイカーを中心に、シャドー各メンバーによる異星人との戦いや、時には私生活も絡めて展開する全26話で一話完結のドラマである。
「気が滅入るようなストーリー展開」や「救いのない結末」を迎えるエピソードなどもあり、明らかに子供向けの番組とは言えないという意見があるが、逆に、それらについても作品のリアル指向を示すものとして評価する向きが多いのも事実である。例として、ストレイカーの任務(女性隊員との面談)が、妻の誤解を受け離婚されたり、別れた息子の命を救うためにアメリカから治療薬をシャドー所属の輸送機で空輸中、宇宙人の信号をキャッチしたことから当該輸送機をミッションに投入、到着が遅れて結局息子が亡くなってしまったことなど、ストレイカー個人にとっても辛い結末となるエピソードが多々見られた。
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