マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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10年後の広告業界

ビジネススタイルは10年で大きく様変わりします。
現在は2010年ですが、10年前の2000年。広告業界においては、インターネットはまだ
大きなうねりとはなっていませんでした。
ただ、DeNA、サイバーエージェント、GMO、楽天などは会社としてスタートしていました。
当時、マネックス証券も創業まもなくで、松本大社長がゴールドマンサックスを退職して、
ネット証券会社を立ち上げたことに大きな衝撃を受けたのを覚えています。
当時、松本社長にお会いした際に、ついそのことについて聞いたのですが、
何も不思議がないように起業のことを話されていたことをよく覚えています。
これらの時代は、広告においては、バブルは崩壊はあったものの、マス中心の広告業は続いていた
時代です。

その10年前の1990年。この時はバブル真っ盛りです。
広告業と言えば、CMプランナーがもてはやされました。広告主も広告予算は潤沢に持っていて、
テレビCMの枠は、大広告主がごっそりと買い、一見さんはなかなか買えなかった時代です。

1990年と2000年の10年間の変化よりも、2000年から2010年の10年間の変化の
ほうがドラスティックな変化です。ひとつはインターネットの出現が大きなものです。
消費者の購買行動も変わり、メディア価値も変わりました。

さて、ここから2010年から2020年の10年間はどのようになるのでしょうか。
いくつかの要素があります。

一つ目は、インターネットがますます勢いを増していくだろうということ。その結果、広告代理店の
     メディアマージンビジネスが縮小していくだろうということ。
二つ目は、テレビがデジタル化することにより、広告主の悲願であった広告効果測定が可能になる
     ということ。その結果、広告代理店の評価基準が明確になっていくということ。
三つ目は、少子高齢化が進むことによって、F1、M1中心だったターゲット戦略から変化が
     あるだろうということ。
四つ目は、メディアプランニング、メディアバイイング、アカウントプランニングという今まで
     クリエイティブやプロモーションと比べて、広告代理店の中で行われてきた役割も、
     外部のプロフェッショナル集団が生まれるであろうということ。
五つ目は、総合広告代理店は、総合商社的な役割を担うだろうということ。
六つ目は、四つ目にあげた業務の細分化により、世界的なコラボレーションが出てくるということ
七つ目は、認知獲得型から、顧客満足型のマーケティングに変わる。すなわち、狩猟型広告から、
     農耕型広告に重点がシフトすることによって、広告費の掛け方が大きく変化するということ。
八つ目は、誇張が通じない(ネットがもたらす透明化)ことにより、広告クリエイティブの
     あり方も大きく変化するということ。重要なことは、クリエイティブではなく、
     アカウントプランナーが導き出す全体のストーリーとなる
九つ目は、広告業は少数精鋭にならざるを得ないということ。
十つ目は、広告収入に頼るテレビ、新聞、雑誌、ラジオとの共同作業で、今の広告収入スキームでは
     ない広告収入スキームを確立しているだろうということ。

総合的に書くと、本が1冊書けるレベルですし、書かないとわからないと思うので、簡単に
ポイントだけを書きました。
もっとも大きなポイントは、テレビが広告の主役となった1970、1980年代から30年間以上
続いた「広告露出、出稿スタイル」の骨組みが変わるということです。
10年間づつ遡ると、それぞれ変化はありますが、これから10年の変化は、いままでの変化とは
異なる根本的な変化なのです。

すでに、その波は来ています。その予兆を感じていない広告主が、広報宣伝の失敗を知らず知らず
おかしていることもあるのです。それを助言すべき存在がいないからでしょう。
今ある広告代理店が10年後も強いとは限りません。それほど大きな変化が、この10年で訪れる
可能性があるのです。

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閉じる コメント(9)

yassyluckyさん こんばんは
ビジネススタイルが10年で様変わりするのは、経済状況が同じく10年で好不況サイクルの節目を迎えるからではないでしょうか。
大きな変化は70年の不況から90年のバブル、そして現在の不況と20年ですが、10年代単位というのは印象に残るせいか好不況が記憶に残りやすいです。専門に勉強している訳では無いのでアバウトではありますが。
僕も雑誌広告をメインに携わっているので現在の変化には、早いところ目安を付けたいと思っています。今後の10年間は消費財スポンサーにとっての雑誌広告がネットとのコラボなぞは小手先でECも含めTVショッピングなど即販売につながる通販広告が主流にしばらくはなるんではないでしょうか。そして、企業に余裕ができた頃にバブル時代のようなメセナ的な広告が多種の媒体を使って出てくるのでしょう。
現在は我々小規模の広告代理店にとってはスポンサー商品の販売に結びつく販促提案により売り上げ増、広告費増が必須です。

2010/2/16(火) 午前 0:09 [ ダッファー ] 返信する

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1990年は、TVCMのバブルだったのでしょうか。紙媒体はすでに広告業界は衰退に向かっていたと思います。80年代にA4か、B4変形雑誌の1p雑誌広告のデザイン料が60万とかしていました。90年代には同じクライアントからの依頼が、一桁下がって6万円になっていました。今は少し持ち直したのでしょうか?今は、旧来の代理店経由の広告から離れているのでわからないですが。 削除

2010/2/17(水) 午前 10:07 [ 元紙媒体デザイナー ] 返信する

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7-9が新鮮な視点を与えてくれそうです。
感謝! 削除

2010/2/21(日) 午前 9:13 [ nomuran ] 返信する

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私はオンラインマーケティングサイドですが、実感を持って同意できる部分が多かったです。 削除

2010/2/21(日) 午後 10:36 [ Keisuke ] 返信する

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要するにコミュニティ−・マーケティングの中で、広告業がどういう形に変化するかということだと思います。 削除

2010/2/22(月) 午前 10:20 [ loku ] 返信する

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広告代理店の勝ち組と負け組がこの2-3年ではっきりとしそうですね。

2010/3/2(火) 午前 9:09 [ ぐりぐら ] 返信する

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素晴らしい。確かに10年ひと昔。時代の流れにいまさらのように気づかされました。

僕も2020年に向けてのキーワードは「コミュニティ・マーケティング」だと思います。
この10年を振り返ると、生活者の商品情報の入手経路はマス広告からWebなどのコミュニティメディアに大きくシフトしてきました。
10年後の「広告」はこのblogみたいなネットワーク型のコミュニティメディアを主体としたものになりそうです。
それはもはや「広告」ではないかも。PRを統合した、トータル・コミュニティ・コミュニケーションとでも言うべきでしょうか。
でもきっとそのコミュニケーションのことを僕たちは「広告」と呼んでいる気がする。PCが計算機から通信手段になってもやっぱりPCと呼ばれているように。

2010/3/11(木) 午後 8:37 [ hayashixnaoki ] 返信する

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勉強になりました。
参考サイトとして
弊サイトでもリンクを張らせていただきました。
ありがとうございます。 削除

2010/6/3(木) 午後 4:53 [ ksk ] 返信する

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ありがとうございます。いい分析だと思います。

2011/11/7(月) 午後 2:39 [ shoujiokazakiasakusa ] 返信する

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