マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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広告主関係の協会団体でセミナーをしたり、招かれて勉強会などでお邪魔したりする際に、
フリーセッションの時間があり、よく出る話を今日はしたいと思います。

広告主が広告代理店に思う本音です。

広告主は、広告代理店を完全に信頼できるプロフェッショナルとして、いつも捉えているわけでは
ありません。広告主が広告代理店を起用する一番の理由は「煩雑な作業をやってくれるから」なのです。
つまり、自分たちでも出来ないことはないければども、かなり煩雑になり、時間も労力も使うので、
広告会社という便利なシステムに任せようという流れが今の多くの流れです。
もちろん、広告会社にも優秀なクリエイターやコミュニケーションプランナーがいて、時には
企業にとって大きな利益をもたらす素晴らしいアイデアを持ってきます。
しかし、私の感覚で7割くらいの広告主が「楽だから」というベネフィットを広告会社起用の理由
にしているのです。

本来広告主は、広告会社にエージェント(代理店)ではなく、パートナー(専門家)であって欲しい
と思っています。しかし、実際のところ、プロフェッショナルとしてのソリューション力ではなく、
エージェント扱いを得るために営業力が、代理店決定の大きなポイントにもなっています。
ひとつには、今まで長い間、広告と販売に関する明確な広告効果測定システムは存在しませんでした。
その結果、広告主のキーマンにささった広告会社が扱いをもっていくことになります。

さて、ここでもうひとつ問題があります。企業の中の組織構造です。
上記のように、広告主のキーマンは、広告会社を決定します。この段階で、両社は一蓮托生の存在に
なってしまうのです。広告主の中で、宣伝部という存在は、営業企画部、広報部などとともに
横並びで存在します。こと、対開発部、対事業部ということになると、立場は弱くなることも往々に
してあるのです。この結果、自らが選んだ選択を”失敗”したということは、もともと社内的な立場
が強いとは言い切れない宣伝部にとって、自らの非を認めることになるのです。非を認めないために
広告効果測定が出来ないことは有効に働いてきました。結果が白黒はっきりでないので、調査データの
中から、良かった部分を目立たせてレポートすれば良いのです。この裏には、自社を守る広告会社の
存在も大きいです。つまり、失敗した時の利害が一致してしまうのです。

広告会社が広告主のパートナーになるためには、大きく二つのポイントがあります。

一つ目は、プロフェッショナルとしてのスキルを身に付けることです。広告は、とうの昔に広告という
言葉では収まりきらないものになっています。経営、広報、販促、その他多くの要素を秘めています。
だからこそ、日々ナレッジの習得が必要なのです。ナレッジの中には、プランがもたらす結果について
の推測なども立てられなければなりません。また、それだけでなくプロフェッショナルとしての
プロデュース力なども必要になってきます。

二つ目は、広告主の担当者が当事者意識を持つことです。広告会社をパートナーに選ぶということは、
パートナーを選ぶ目を持たなければなりません。また、そのためには自分がその仕事のリーダーになり、
万が一失敗した時には、失敗を認めるという高い意識が必要になります。
実は、この高い意識が少ないために、なんとなく広告会社任せだったり、なんとなく今まで通りに
広告をやっているということがあるのです。さきほど、広告は広告という言葉ではおさまらないと
書きました。当事者意識を持つためには、宣伝セクションだけで考え、情報共有するのではなく、
広報も、宣伝も、営業企画も、すべての部分をつらぬくことでの戦略つくりが必要になるのです。
また、この全体を統括する立場を現場に負わせるのは現実的ではありません。日本ではあまり
見ませんが、CMO(Chief Marketing Officer)的な立場の人を総責任者として、立てたほうが
各部署の当事者意識、横のつながりを感じる当事者意識など、組織としてしっかりしてきます。
本来は、広報に多くお金を回して、事前にブームを起こすようなパブ展開をしていきたいと思っても、
実際には広告予算ほどはないので、割り振られた予算で広報はやれることをやるというケースも
少なくありません。このような目的を達成するための阻害要因を取り除いていくことが出来るのです。
その結果、本当の力を持った広告会社は、目的達成のためのベストソリューションを提案して
くることでしょう。

広告会社が広告主のパートナーになるためには、御互いの中で多くの努力が必要です。
私の場合、広告主の戦略や進行方法、制作物やイベントに関して、医療におけるセカンドオピニオンの
ように「カイゼンアドバイス」をすることも多いです。課題は企業によって変わりますが、
いきなり大きなことをしなくても、現状に対する小さな改善の積み重ねによって、意識改革につながり、人の活性化につながり、会社の活性化につながってい行くのです。


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