マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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最近の「社会貢献マーケティング」の例としてダノングループの商品「ボルビック」を取り上げたいと思います。ボルビックのケースは、購買を前提(一部、前提としない部分あり)とした「社会貢献マーケティング」のプログラムとしては、日本でもっとも有名なプログラムと言えるでしょう。みなさんにも馴染みのあるプログラムをブレイクダウンしてお伝えします。

ボルビックの「1L for 10L」プログラムです。

支援手法 : ボルビック購入1Lにつき10Lをマリ共和国(アフリカ)へ支援

支援内容 : 支援団体(ユニセフ)を通じて、マリ共和国へ寄付。ユニセフは現地で井戸を作り、10年間のメンテナンスを行う内容。

支援団体 : ユニセフ

協力企業 : ベストウェスタンホテル等ホテル数社(ウェルカムドリンクや専用自動販売機の設置協力)

対象期間 : 6月1日〜8月31日(2010年度)

告知媒体 : TVCMを始めとするマスメディア、ツイッター

1. TVCMでも大々的に告知したこと
2. 「水」を大切にするという企業姿勢を、支援内容とリンクさせていること
3. 本活動に関して、さまざまな情報発信コンテンツをHP上で持っていること
4. 本活動だけではなく、環境教育やパッケージなど、企業として総合的に取り組んでいること
5. 支援団体に高知名度があること
6. 流通各店が協力してくれているため、店頭POPなどでも告知できていること
7. 三洋電機など、ビジネスでの利害関係の無い企業が賛同してくれていること
8. 同プログラムのツイッターフォロー数、ブログ掲載数(1点)に応じても10Lを寄付していること

以上の点が本プロジェクトの特徴的な点です。ボルビック自体の売上げを上げようという目的以上に、企業として社会貢献をしようとする姿勢が強いプロジェクトです。その理由の一つとして、フォローされたアカウント1つにつき10Lを寄付するというボルビック購入と直接リンクしないツイッタープロモーションを展開しています。

本プロジェクトは、マリ共和国という世界の中でも「水」を必要としている国にフォーカスされています。「水」という部分でボルビックと関連性はありますが、ボルビックの原産国とは関連性はありません。おそらく本プロジェクトのイニシアチブをユニセフに委ねている部分もあると考えられます。ボルビックとの関連性をより強化し、プロジェクトにドライブをかけていくためには次のような方法を提案します。

・ ツイッターでリアルタイムな現地情報発信(今を伝える)
・ 10Lがマリ共和国でどれほどの価値があり、ボルビックによって支援された水の総量はマリ共和国にとって、どれだけの効果があったのかの解説(10Lでどれだけの人の暮らしが変わるのか、ボルビックによってどれだけの人の暮らしが変わったのか)
・ 現地視察レポート(現在のものに加え、購入者や原産国でボルビックに携わっている人などのリアルな声を届けるなど)
・ マリ共和国から日本への旅行(研修含)
・ 三洋電機のような協力してくれる他企業との連携によるプロジェクトの更なる活性化、クロスキャンペーン展開

上記のような施策があったほうが良いのは、ボルビックを買ったら社会貢献に繋がると考える人達にとって、自分たちの行動がどのように社会貢献に結びついたのかをわかりやすくさせることが出来るからです。その結果、売上げの向上や活動の推進に勢いがつくことになるのです。

最後に。今まで日本ではあまり感じることがありませんでしたが、水は人間にとって最も重要な資源の一つです。そのことにようやく日本人は気づき始めました。その結果、途上国への支援だけでなく、日本の水源、森林資源を守るという活動が社会貢献マーケティングの一候補として考えられる時代になってきてもいるのです。

「1L for 10L」のウェブサイトはこちら
http://www.volvic.co.jp/csr/1lfor10l/index.html


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