マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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日本テレビがAKB48を起用した9夜連続ドラマを3月6日から始めています。日替わりでAKB48のメンバーが主人公になるのですが、内容そのものだけでなくインタラクティブ連動という意味でもいくつかの試みをしている点にも注目です。スマートフォン専用プロモーションとして、アプリをダウンロードした視聴者は、メンバーがユーザーの手のひらで踊る ARコンテンツを楽しめます。また、試聴するとテレビ画面上のスタンプカードにスタンプを押せるというバーチャルスタンプラリーを実施しています。全編見た視聴者は、最終日のエンドロールで卒業生としてエンドロールに出ます。AKB48の勢いがまだまだ止まりません。

http://www.ntv.co.jp/akbsakura/

AKB48の大ブレイクの裏には、プロデュースの必然があります。「会いにいけるアイドル」という秋元康さんがもたらした新しい視点ではなく、普遍的な視点がそこには含まれています。タイトルにも書いた「狭いターゲットスタート」ということです。

AKB48は秋葉原の小さな劇場からスタートしました。当初は観客も少なく、メンバーが自らコンサート告知のビラを撒いて集客をしていました。私もその頃の様子をよく覚えています。その頃の空気は、アキバ系のその他と同じようなニッチな集団というのが大方の空気だったように思います。それが今や、モーニング娘。を超えて、日本ナンバーワンのアイドルの座を獲得しました。

「狭いターゲットから始める」。誰もがすぐに結果を出したい中で、あえて狭いターゲットから狙っていくことに抵抗感がある人達は多いでしょう。実は「狭いターゲット」が成功の道筋になっているのは、人々の趣味趣向が多様化した今の時代に始まったことではないのです。

AKB48の他の例を少し挙げてみましょう。例えば、ジャニーズです。ジャニーズは芸能界で最も成功しているビジネスモデルのひとつと言って良いでしょう。木村拓哉さんを始め、芸能界のトップスターを数々生み出しています。ジャニーズの最も凄いところはジャニーズJrです。原宿のジャニーズショップには毎週土日、数多くの女子中高生が行列を作ります。まだ名も無いJrの時代に中高生、中には小学生は熱狂的なファンとなります。その中から、多くのスターが旅立っていきます。年齢を重ねてスターになれば、ファン層は自然と広がります。ジャニーズは常に、このビジネスモデルを継続しているからこそ、常に芸能界のトップになっているのです。そのビジネスモデルがJrであり、Jrのコアターゲットである女性学生たちなのです。

雑誌の調子が悪くなり、休刊廃刊が増えているのは、もともとセグメントメディアであったはずの雑誌がセグメンテーションしきれなくなったことが一つの理由です。狭いターゲットに向けて専門的知識をもっとも発信しなけばならない雑誌。かつては編集者の思い入れや行動によってそれが支えられてきました。今の雑誌は、テレビやインターネットの後追い的なコンテンツが多すぎます。だから、お金を出してまで買う必要がないという状況が生まれているのです。残念な状況です。

一方、ニコニコ動画を見てみましょう。今や政治から同人的なマニアの番組まで揃えて、Ustreamやyoutubeとともに動画サイトとしては一般的になりました。サービス開始当初は、ニコニコ動画もマニアックな番組ばかりでした。一部の人達が密かに熱狂的に楽しんでいるメディアでした。これは戦略だったのでしょう。狭いターゲットに高い支持を得た結果、一般の人達も「何か面白そうなものがある」と気になっていったのです。その結果、時間の経過とともに一般的な支持を得ることが出来ただけでなく、プレミアム会員という事業の有料化にも寄与したと言えるのです。

大手広告代理店の発想の多くは、広く認知を獲得するという企画が今も多くあります。中堅代理店は残念ながら、ありものメディアの提案がほとんどです。ネット広告代理店は、ネットメディアセールスがほとんどです。なかなかコンテンツ作りの得意な広告会社というものは実は少ないものです。広告だけでなく、コンテンツ作りにもっと力を入れて欲しいと思います。


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