マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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今日7月22日は、土用丑の日だ。
これは江戸時代に、エレキテル発明で有名な平賀源内が仕掛けたプロモーションだ。
平賀源内は、実は江戸時代を代表する名マーケッターでもあったのだ。

今でこそ、鰻は夏の食べ物だという認識を持っている人が多いと思うが、実は鰻の旬は秋から冬だ。したがって、夏は旬からは外れている。江戸時代、夏場になかなか売れない鰻屋の相談を受けた平賀源内が考案したのが、現代まで続く「土用丑の日には鰻を食べよう」キャンペーンだ。

そもそも鰻は栄養価が高い。鰻を食べるとスタミナがつく、元気になるというのは、さまざまな高い栄養価がそこに含まれているからだ。実は特に豊富なのは、アンチエイジング効果があるビタミンCや眼精疲労に効果があるビタミンAだったりもする。いずれにしても、完全食品と呼んでよいほど栄養価が高いのだ。

そこに目をつけた平賀源内が、夏の暑さのバテ防止ということで、鰻を食べれば夏バテしないというプロモーションを仕掛けたのだ。結果としては、数百年たった今にいたるまで完全に定着するほどのスーパープロモーションになったのだ。

余談だが、そんな鰻も昨今は稚魚の不漁で価格高騰が止まらない。そもそも鰻はその生態がはっきりとはわかっていない(近年の研究で少しづつ解明されているが)。少し前まで、泥から自然発生すると本気で語っていた学者もいたくらいだ。養殖は稚魚を捕ってきて、育てるものだから、天然でも養殖でも、稚魚が取れないことにどうにもならないのだ。ニホンウナギは2013年2月にレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている。レッドリストも危惧レベルがある。ニホンウナギは最悪レベルではないが、いずれにしても危惧種に指定されているのだ。

日本を代表するニホンウナギだけでなく、鰻は世界各国にさまざまな種類がいる。最近は中国だけでなく、フランスやアメリカやマダガスカルなどの鰻も鰻屋では見かけるようになった。しかし、日本だけでなく欧米地域においても稚魚の不漁は報告されている。世界的な傾向を見ると、環境破壊による地球温暖化の影響ではないかと推測することが出来る。

鰻の稚魚の不漁が続けば、養殖も天然も減っていく。稚魚がすくなければ、次の稚魚を生む成体(親)の数も減っていくのは明らかだ。したがって、本来であれば、スーパーで鰻を安売りするべきではない状況なのだ。ファストフードも同じだ。そもそも鰻の漁獲量は多くないので、安く売って大量消費しようという販売形態には向かない食べ物だ。そして、歴史と伝統と技術を持っている鰻屋で食べる鰻とスーパーの鰻ではまったくといって良いほど味が違う。この先、鰻を日本の食文化として正しく残し、いつまでも食べ続けられるようにするためには、業界団体だけでなく政府も鰻保護に乗り出すべきだ。そして、高くても、その価値をわかって食べるという人、食べたいという時に限り、鰻を食べるようにするべきだ。

これこそが、今行うべき新たな鰻プロモーションだ。鰻は、何か嬉しいことがあった時、何かここ一番頑張りたい時、など「特別な機会」と結びつけるべきだ。おそらくマーケティング業界、経営者の中で、もっとも鰻を愛しているマーケッターから、未来に向けての新たな提言をしたい。

鰻レポートはこちら(年間100食は鰻を頂いているものをレポートしています。アップデートし切れていない点、ご了承ください)
http://u.tabelog.com/000404370/

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