マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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本日は新型iPhone発売日だ。ニュースでも報道されている通り、銀座アップルストアには数日前から行列ができている。今朝、原宿のau スタジオ前を通りかかったのだが、やはり行列は出来、多くの報道陣が待機していた。iPhoneの発売は、いまや一つのイベント、エンタテイメントの様相を呈している。

趣味嗜好が多様化する中で、また情報や製品が溢れかえる中で、行列してでも購入したいと思わせることは大変なことだ。強いブランド力があって、信者と呼ばれる人がいて、初めて成り立つものだ。当社で担当している音響ブランドでも、数ヶ月間待っても購入したいというものがあるが、それもアップルと同じで、強いブランド力があって、信者と呼ばれる人がいる。

かつて、マイクロソフトのWINDOWS95発売時は、日本中が沸いた。秋葉原をはじめ、各地でイベントが催された。iPhoneや当社が関わる音響ブランドの場合、製品性能だけでなく、自分のスタイルやアイデンティティを表現するという意図が多かれ少なかれ存在する。しかしWINDOWS95の場合は、そうではない。では、iPhoneもWINDOWS95も、熱狂を巻き起こすものは何だろうか。

それは「期待感」の他にならない。

今まで無かった製品、世の中の話題の製品、自分が愛して止まない製品。それらに共通するのは「期待感」だ。

製品だけではない。例えば原宿にギャレットというポップコーン店がある。またパンケーキで有名なエッグシングスという店がある。クレープで有名なマリオンクレープという店がある。これらの店は大抵行列している。これらの店の客には地方からの観光客が多い。つまり、行列が出来るほどの人気店という触れ込みが期待感となり、さらに行列を長くしている状況を作り出すのだ。

これら行列の素、熱狂の素となる「期待感」を醸成するのが、いまPRに求められている大きな要素の一つだ。かつてPRは、単純に情報である事実をメディアや消費者に届けることが仕事であった。しかし、今はそれでは不十分だ。メディアや消費者にとって「期待感」を与えてくれない情報は、スルーされる時代だ。

「期待感」をいかに生み出すかを考えなくては、情報発信の意味は無いと言っても過言ではない。

そして重要なのは、一度の成功で満足してはいけないということだ。言うまでもなく、企業の活動は長年の活動の積み重ねだ。どんな企業でも、製品でも、一回は「期待感」を醸成し、話題にすることは難しいことではない。重要なのは、「期待感」を実際の行動に変えてくれた人達の期待を裏切らない実態を提供することだ。決してしてはいけないことは、「期待して買ってみたものの、まったく期待はずれだった」ということだ。こういう状況になるのであれば、当初から「期待感」の醸成そのものをすべきではないのだ。その場合には、製品そのものを改良するという根本的な処置が必要だ。会社の事情で、どうしても発売しなければならないならば、無理に「期待感」を醸成せず、次の製品でのチャンスを伺うべきだ。もしくじゃ、行動してくれた人の期待に応えるべく、状況を改善させていくべきなのだ。

iPhoneは長い間、「期待感」を生み出し、そして消費者の期待に見事に応えて来た。今回のiPhoneも今のところ大成功だ。次のiPhoneもその「期待感」が醸成出来るかどうかの戦いは、すでに始まっているのだ。

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