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2014年の「新語・流行語」大賞が発表された。今年の大賞は「集団的自衛権」と「ダメよ〜ダメダメ」だ。率直な感想として、「ダメよ〜ダメダメ」は妥当だが「集団的自衛権」はどうだろうという印象だ。まずは、あらためてトップ10を見てみたい。
「集団的自衛権」
「ダメよ〜ダメダメ」
「ありのままで」
「カープ女子」
「壁ドン」
「危険ドラッグ」
「ごきげんよう」
「マタハラ」
「妖怪ウォッチ」
「レジェンド」
本当に流行ったのかという疑問の言葉もあるが、毎年いくつかはそういう言葉もある。もともと「現代用語の基礎知識」がやっていた年間アワードに通信講座大手のユーキャンが加わった形である。「現代用語の基礎知識」の認知度を高め、部数を伸ばすとともに、ユーキャンの通信講座への資料請求や申込の増加が目的でもある。多少「えっそうかな?」とか「この言葉はなんだっけ?」といった適度に心を掻立てる要素を作るのは、選考者の運営側への配慮でもあるだろう。
他にも「ゴーストライター」とか「STAP細胞(もしくは「STAP細胞はあります」)」などが入ってもおかしくないような気はするが、このあたりは黒要素が強く、取り上げ方が難しいのだろう。
■ 「ダメよ〜ダメダメ」を登場させた空気
「ダメよ〜ダメダメ」が登場した空気感を考えてみる。これは「明美ちゃん、いいじゃ ないの〜」という言葉とセットだから流行ったものだ。本当はセットで受賞が妥当なのだ。なぜならば、それが世の中の空気を反映した言葉だからだ。
年々、世の中には発言しにくい空気が漂い始めている。2014年の流行語大賞にも入っている「マタハラ」を始めとするハラスメント問題。「セクハラ」「パワハラ」など、今までは大丈夫だった発言が今は許されないということも多々ある。もちろん、基本的には良いことだ。ただ、あまりにも行き過ぎた統制によって、そもそも異性を話すこと自体に気を遣いすぎるという人も増えている現状もある。
「モンスターペアレンツ」「モンスターカスタマー」なども似ている。不適切な発言、気に入らない発言、間違ってしまった発言をすると、すぐに問題化されてしまう世の中だ。
「言いたくても、言えない」モノが多くなった。これが今の空気だ。
その反動として、ソーシャルメディア上において、匿名で誹謗中傷をしてみたり、人格が変わったような発言をする人が多くなっているとも言えるだろう。
■ 「ダメよ〜ダメダメ」が大賞になった理由
「ダメよ〜ダメダメ」が流行語になったのは理由がある。「明美ちゃん、いいじゃ ないの〜」と中年男性の細貝さんが言うシーン。今の世の中の空気感から言えば、こういう言葉自体、なかなか言いづらいものだ。それに対して100%拒否をする明美ちゃん3号の「ダメよ〜 ダメダメ」だ。誰かの言葉を100%否定することは、そもそも難しい。まして今の世の中、はっきりモノを言い過ぎることによって多くのマイナスを被る危険性があるので、ますます難しいのだ。
日本人の誰もが難しくなってきたと感じている否定の言葉。「ダメよ〜ダメダメ」は、完全否定をコミカルにしたことによって、多くの人の共感を得たのだ。現実世界においても”この言い方ならば、波風立てずに断ることが出来る”と感じているのだ。だからこそ、小学生の子どもたちだけでなく、大人までもが「ダメよ〜ダメダメ」を使っているのだ。
まさに東京エレキテル連合の「ダメよ〜ダメダメ」は、言いたいことが言いづらくなった今の時代の空気を絶妙に反映している。「流行語大賞」らしい「流行語大賞」が生まれたと言って良いだろう。
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