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映画「妖怪ウォッチ」。二日間で興行収入100万人と、爆発的大ヒットを予感させるスタートを切った。すでに夏の段階の前売券販売時、数時間並んでも買えないという状況が起きていた。子ども達の目当ては限定メダル「フユニャン」だ。社会現象化し、前売券が買えないという世の中の批判を解消するため、前売券を買えなかった人でも先着500万人に特別メダル「ダークニャン」を配布することになった。500万というのは凄まじい数だ。「妖怪ウォッチ」のDSソフト販売でも約300万本が良いところだ。DSをやらない子ども達にも行き渡る計算だ。
私が映画「妖怪ウォッチ」を観たかったもっとも重要な理由がある。「妖怪ウォッチ」が「ドラえもん」や「ポケットモンスター」のような10年以上続く定番アニメとして定着するかだ。今の「妖怪ウォッチ」人気は「ドラえもん」や「ポケモン」以上のものがある。ただ、これが続くかどうかには大きなハードルがあると私は考えていた。
■ 10年以上のロングヒットに結びつくために必要な要素
以前のブログ(「3分でわかる「妖怪ウォッチ」)でもご紹介したが、瞬間最大風速ではなく「ドラえもん」や「ポケットモンスター」のようなロングヒットになるための大きなポイントは、そのマンガを親が支持するかどうかだ。そして、そのために重要な要素があるかどうかだ。それは「友情、勇気、努力」などだ。
2014年に大ヒットになった「妖怪ウォッチ」。その大きな理由はレベルファイブの緻密な戦略と用意周到な準備にある。その戦略の中、小学生(やその親)にウケるように新旧のギャグを織り交ぜている。もちろん「メダル」という存在、かわいいキャラクターという要素も大きい。テレビ版の「妖怪ウォッチ」の基本は友情や勇気や努力ではなく、ギャグがベースにあって子どもにウケているのだ。
映画「妖怪ウォッチ」には、この友情・勇気・努力などの要素が入っていなければ、ロングヒットへの道は狭まるだろうと考えていたのだ。
■ 映画版で確認した「妖怪ウォッチ」のしたたかな戦略
テレビ同様、映画でもヒットしている他のコンテンツの要素を随所に織り交ぜている。例えば、AKB48、ドラえもん、スターウォーズ、くまもん。他のコンテンツ関係者にも、視聴者にも笑って許される絶妙な加減で出してくる。
ただ映画はギャグだけではなかった。映画「妖怪ウォッチ」では友情や勇気などが強く感じられた。もちろんギャグがベースのマンガであるから、まだまだ「ドラえもん」や「ポケットモンスター」ほど感動ストーリーで埋め尽くされているわけではない。ただ、確実にうまい方向に舵を切ったと言えるだろう。
そして映画の最後には、2015年冬に映画が公開されることが告知された。「ドラえもん」など季節の風物詩的になっているものはともかく、初上映の映画が1年後の予告をすることは珍しい。逆に言えば、「妖怪ウォッチ」の運営会社であるレベルファイブを中心にしてプロジェクトは着々と準備されているということだ。
映画「妖怪ウォッチ」であらためて感じたのは、レベルファイブのしたたかな戦略だ。未来への布石は万全と見て良いだろう。
■ 単発ヒットとロングヒットを分けるもの
単発ヒットとロングヒットを分けるものは、友情・勇気・努力・愛情など人間が普遍的に美しいと思える心がコンテンツに入っていることだ。なぜなら、これらの要素は人を感動させるものだからだ。子どもと大人で程度の違いこそあれ、大きな部分に違いは無い。単発でウケるものは、必ずしもこれらの要素は不要だが、ロングヒットを目指すならば、これらの要素は軽視出来ない。
■ 最後に
2014年は「アナと雪の女王」とともにヒットの中心的存在であった「妖怪ウォッチ」。2014年の夏を超え、Xmas商戦には、圧倒的なナンバーワンの存在となった。そして、映画でいよいよ10年続くロングヒットの道に入ったと言えるのだ。
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