マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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TVCMはつまらなくなった。たしかに以前と比べると面白くなくなったと、長年広告業界を見続けて来た私も思う。その理由は、20年前とも、10年前とも、今とも違う。

20年前につまらくなったのは、高度経済成長からバブルという空前の”ものが売れる”時期が終わったためだ。何をやっても売れていた時代から、何をやっても売れない時代に突入し始めた。その結果、広告主が広告会社に求めるものは、より”ものが売れる”ためのCMだった。つまり、商品名を連呼したり、言いたいことを何個も詰め込んだりした。その結果、消費者はCMから少しづつ気持ちが離れていった。

本当は、プロフェッショナルであるはずの広告会社側が正しい提案をすべきだったのだが、残念ながら、その力が広告会社には足りなかった部分もある。

10年前くらいからつまらなくなったのは、広告会社のクリエイターの感覚が世間の感覚とズレてきたためだ。世間が面白いとか見てみたいと思う感覚と、広告会社の感覚がズレ始めた。この背景にはバブル崩壊とともに、日本全体を覆った就職難時代。その結果、楽しそうで収入の高い広告業界に高学歴の社員が入ってくるようになったことだ。頭が良いけれど、世の中の人がこうしたら笑ってくれるだろう、楽しんでくれるだろうという感覚を持ち合わせていない広告会社の人間が増えたのだ。広告主から見れば、広告会社はプロフェッショナルだから、クリエイターと言われれば、そのクリエイティビティを尊重しようとしたのだが、実はそのクリエイターには、世間を動かす力がそれほど備わってないという時代になった。

そして今。正直、広告会社はたこつぼ状態から抜け出せていない。消費者、人間を一番理解し、一番愛さなければならないのに、それがわかったようでわからない広告会社の人間が今もいる。ただ、広告会社の人間というプライドだけはあるので、なかなか現状をきちんと理解し、修正し、正しい方向に向かって歩むことが難しい。

カンヌでアワードを穫ったという実績をクリエイターが声高に主張しても、一般の人からしたら「そんなの知らないよ、見たこと無いよ」というCMや広告が増えた。私から見ても、業界の自己満足のケースがあまりにも多い。

ただ、そうした中、今も素晴らしい広告はある。
例えば、東芝のCM。

LED電球 「LED10年カレンダー」篇(TVCM)
http://www.toshiba-adscope.jp/?p=4233

ただ、やはり残念ながら、あまり知られていないのだ。

どんなに素晴らしいCMや広告も知られなければ、何の意味もない。今、問題になっているのは、広告のクリエイティブ自体の質だけではない。あまりにも情報が多くなった中で、その素晴らしい広告を伝える適切な手段を見いだせていないことなのだ。

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