マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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ミクシィがソーシャルゲーム「モンスターストライク」の大ヒットを受け、業績が急回復している。2013年3月期の売上高は3.3倍の400億円、営業利益は20倍超の100億円の見通しだ。株価も連日、ストップ高を更新している。1年以上もApp Storeのトップを維持し続けて来た「パズドラ」を抜いてのApp Storeダウンロードランキング第一位ということ。SNSのmixiの低迷、将来の見えない業績不安定感によって限りなく低くなっていた株価とともに、一気に急上昇ということだ。

1年前のガンホーは「パズドラ」で大当たりをし、業績は急上昇、株価も上昇した。コンプガチャ問題以前のGREE、モバゲーの勢いはとどまるところを知らず、ソニーや任天堂といった据え置きゲーム事業を買収するのではないかと思われるほどだった。ゲーム開発会社も同様だ。一つでもヒットを生み出せば、業績は一気に向上する。ミクシィの売上高と営業利益の数字を見ればわかるように、メーカーや販売店と比べると利益率が圧倒的に高い。店舗を持たなくて良かったり、据え置きゲームほどディテールにこだわらなくて良い分、ソーシャルゲーム開発のリスクは高くない。そして当てた時の爆発力は据え置きゲームよりも高い。

一発当てた時の企業業績へのインパクトが強い分、状況が悪化した時のインパクトも大きい。あれほど持て囃されたGREEやモバゲーも今は苦しい状況に陥っている。

電車の中だけでなく歩きながらもスマホをいじる人が多い。LINEをしている人、Facebookをしている人も多いが、それと同程度以上にソーシャルゲームをしている人は多い。そしてその割合は、日を追うごとに増している。ベンチマークとして同じ曜日、時間、場所で調査をすると、人々の中にソーシャルゲームがどんどん浸透していることを確かに感じている。

ソーシャルゲームにハマるかハマらないかは個人の自由であり、とやかく言うことではない。ただ言いたいこと、「ソーシャルゲームのヒット=企業の本当の力」ではないということだ。確かに、ミクシィの業績は上向いた。しかし、だからと言ってミクシィが完全復活したわけではないということだ。それを証明するのがGREEでありモバゲーの今だ。重要なことは、ソーシャルゲームでヒットをし業績が回復したら、その利益や資産を使って、いかに有効な未来への布石を築けるかということだ。企業経営におけるソーシャルゲームとはそんなものではなかろうか。当たればラッキー、外れたら普通くらいに考えておいた方が企業経営としては健全なのだ。

バブル期に絶頂を迎えた「自己顕示」消費。ブランドものを持ち、高級レストランに通い、女性ならば「3高(学歴、身長、収入)」の男と付き合い結婚するのがステータスだった時代の消費だ。バブルを知らない今の若い人から見れば、浮ついた姿にしか見えないだけでなく、滑稽にすら見えてしまうのがバブル期の「自己顕示」消費だ。

ブランドものに興味はない。高級レストランにも興味はない。ただ、自分がこだわるものには徹底的にこだわる。食事や時間を削ることを惜しまない。そういう若い人達が増えた。1Kのアパートに住んでいながらミシュランの三ツ星レストランのような高級店巡りを趣味にしている人。好きなアニメのフィギュアはいくら高くても購入する人。一台数十万円する高級オーディオ機器を大量に所有する人など。一人一人の趣味は多様化し細分化し、一人一人は自分のこだわりを追求するようになった。果たして、今の若者たちに自己顕示欲はないのだろうか?

実は、今の若者にも自己顕示欲はある。ただ、その自己顕示欲はバブル期のような全方位的なものではない。また周りの人達と有無やレベルを競うような比較的なものでもない。自分というキャラクターを彩るための自己顕示が今の時代の自己顕示、つまり「自己プロデュース」と言えよう。

■ ソーシャルメディアの存在

「自己プロデュース」消費を進めるのは、ソーシャルメディアの存在だ。特にFacebookの存在は大きい。自分の交友関係はもちろん、食事のシーン、趣味など、自分が「良い」と思える内容を公開していく。自分が「良い」と思うものを公開するということは、自分のキャラクターを公開していくというものだ。自分にとって望ましいというものだけを見せていく。自分で自分をプロデュースしているのだ。

少し話しは逸れるが、レストランにしても、製品やサービスを提供する店舗にしても、エンタテイメントにしても、Facebookでの見栄えが映える方が、彼らにとっては望ましい。自分をよく見せる自己プロデュース欲を満たすための要素をあらかじめ用意しておく方が、マーケティングメリットが出やすい。特に中小企業・店舗であればあるほど、工夫で解決出来る「見栄え」については留意すべきだ。

話をもとに戻そう。Facebookを始めとするソーシャルメディアの存在によって、意識・無意識問わず、自己プロデュースする人達、行動が多い。実は、この傾向はソーシャルメディアが始まる以前から出現していたのだ。その一つが就職活動だ。

■ 就活と自己プロデュース

バブル崩壊後、2000年に差しかかる頃から、就職活動において履歴書や自己PRをいかに魅力的なものにするかという”自己プロデュース”的な就職活動が増えてきた。自分がいかに人と異なる経験をしてきたのかとか、一生懸命打ち込んで来たものと理由など、不況期で就活に苦しむ就活生は就職セミナーや就職本をたよりに一生懸命作った。その中で、自分の経験や学んだことを”盛る”人も増えて来た。「嘘は無いけれど、誇張は良いでしょう」そんな空気が感じられるようになった。自分の全部を飾るのではなく、ある部分を切り取って飾る。そんな風潮が就職活動には流れている。今や多くの就活生が自己プロデュースをするので、自己プロデュースをする人ほど埋もれてしまったりすることも少なくない。また面接官に見破られていることも多い。

■ プリクラ

自己プロデュースと言えば、最近のプリクラもそうだ。ティーンを中心に人気を保ち続けるプリクラ。プリクラが出て来た当初は、携帯電話のカメラがまだ無かった頃だった。純粋に、気軽に、友達と写真が撮れてすぐにプリントされることが楽しかった。コミュニケーションの手段だった。
現在は友達と写真を撮るだけであれば、携帯電話のカメラで事足りる。それでもプリクラは人気だ。その理由の一つは、撮影した写真が”盛られた”状態になるからだ。目はぱっちり、肌は白く、輝いている写真が簡単に撮れる。実際とプリクラ写真の人物は同じなのだが、別人に見えるほどだ。これも自己プロデュース型消費の一つと言えよう。


自分をすべてさらけ出そうとする人は少ない。悪い部分は見せたくないし、人間誰しも秘密にしておきたいものもある。「自己プロデュース」は決して悪いことではない。徐々に、人は自己プロデュースをすることに疲れてくるだろうし、自己プロデュースを見せられる人も疲れてくるだろう。数年後には「自己プロデュース」型消費は低迷するはずだ。ただ、現在のところ、「自己プロデュース」という観点でお客さんに支持されるかされないかを踏まえビジネスを考えることは有効だ。これはお金ではなく工夫で出来ることだ。中小企業・地方企業などは大いに活用していくべきだろう。

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