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2015年1月に出版する書籍のために、昨日は自分自身の撮影が行われた。プロフィール写真は、以前からプロカメラマンに撮影されたものを持っている。今回の撮影は「表紙の帯に登場して欲しい」ということで了承した撮影。
■ 広告代理店で経験した女優・モデル・タレント撮影の進め方
かれこれ20年近く、広告のクリエイティブを作るため、女優、モデル、タレントなど多くのスチール撮影に立ち会ってきた。事前に本人や事務所に狙いを伝え、現場でカメラマンのそばでクリエイティブディレクターやアートディレクターとチェックしながら進める。現場は一筋縄ではいかない。当初伝えていた狙いとは別のものが欲しいと広告主が強く希望することがよくある。思いつきの場合もゼロではないのだが、多くの場合、数ヶ月前から固めてきた戦略が、事前に変更になったというものだ。なぜなら競合他社の出方が直前でわかったりするからだ。この判断の良し悪しはともかくとして、こうした中で、事務所の社長、マネージャー、女優やモデルに伝えて行くのだが、すんなり「わかりました」とは言われないことがほとんどだ。
広告主の判断だけではなく、関係者間の意思疎通がうまくいっていないこともゼロではない。いずれにしても、現場はギクシャクする。私が経験したあるケースでは、海外で撮影不能に陥りそうな事態もあった。ヒヤヒヤしたが、事務所社長と本人に誠心誠意説明してなんとかおさめてもらったケースも経験した。
■ 私自身がモデルになり身をもって感じたこと
今回、私自身がモデルになって感じたことは、撮影の狙い、所要時間、バリエーションの必要性などについて教えてもらうことがいかに重要であることだ。今まで述べてきたように、この点については、よくわかっており、最大限留意をしながら仕事を進めてきた。ただ、自分自身が逆の立場になることで、それを実感として感じられたのだ。「どうしてこのカットが必要なのか?」「なぜこの表情のバリエーションがいるのか?」「全体の撮影スケジュールはどうなのか?」「撮影された写真は、他のコピーやデザインとどう組み合わさっていくのか?」などがわからないと、被写体側とすれば撮影に100%集中しづらい。なぜならば、数時間という時間の中で、疲れないようにしつつ、最大限のパフォーマンスを発揮するために集中力とモチベーションを高める必要があるからだ。
特に人気俳優・人気モデル・人気タレントであればあるほど、暇ではない。いかに時間を有効に使うかが重要である。また優秀なプロデューサー、ディレクターと仕事もしており、彼らの仕事のやり方も知っている。比較するわけではないが、同じ撮影でも優秀な人とそうではない人で、やりやすさが全く違って来るのだ。
今回の撮影が悪かったということは全くない。ただ被写体として、普段やらないポージングや表情を作りながら、こんなことを考えた。頭ではわかっていたが、体で感じるというのは本当に面白いことだ。
■ 最後に
何かをやるにあたって「目的」をしっかり伝達し、聞いた人が完全に理解してもらうことは撮影に限らず重要だ。仕事においても「目的」を伝え切らずに、やることだけを指示するのではダメだ。やる人の「これで良いのかな」と半ば不安で仕事をすることもあるだろうし、「よくわからないけれど指示だからやる」という受け身になってしまうこともあるだろう。当然モチベーションを上げることは難しい。
そして残念ながら、頼んだ側にもマイナスが出る。出てきた内容を見て「これは違う」とか「ちょっと足りない」という状況になる確率が上がってしまうからだ。
最初に、しっかりと「目的」を伝えることは時間も労力も要する。しかし、この段取りを怠らないことで仕事のクオリティは格段に上がるのだ。
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2014年12月13日
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