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毎日のように渋谷を訪れれる中で、ここ1年くらいでリムジンが急増していると感じている。夜になると渋谷駅宮益坂下あたりには白いリムジンが停車している。
■ 誰が何のためにリムジンに乗っているの?
リムジンに乗っているのは大企業の社長でも、セレブでもない。若い女性のグループか、若い男女のグループがほとんどだ。会社帰りで来ている人もいれば、コスプレで来ている人達もいる。彼らはリムジンに乗ってどこかに行くのではなく、リムジンの中でお酒を飲んで、話しをして盛り上がることが目的だ。女子会や合コンをリムジンで行うリムジンパーティー、言わばリムパを楽しんでいるのだ。
■ リムパが流行る背景
リムパが流行る理由は3つある。
1)パーティーが好きな人たちが増加していること
2)手軽に”プチ贅沢”気分を味わえるトレンド
3)ソーシャルメディアの存在
まず一つ目の「パーティー好きな人たちが増加していること」について説明したい。2014年は日本人のパーティー熱が一気に高まった年と言える。台場で日本初開催となったEDMの世界的イベント「ULTRA」は4万人の人を集め、チケットはSOLD OUTとなった。聞くだけではなく踊るというアクションの盛り上がりを見せた。カラーランというファンランも盛り上がった。5Kmほどのコースをランナーが走るのだが、観客はランナーにカラーパウダーをかけていく。ゴールする頃にはランナーはさまざまな色でぐちゃぐちゃになっているのだが、それをランナーも観客も楽しんでいる。カラーランの参加者の約7割は女性だ。リムパも、ULTRAも、カラーランも、日本人の中にパーティー好きの人が増加していることを示すものだ。特に女性にはその傾向が顕著と言えるだろう。パーティー好きの人を指すパリピという言葉も2015年はますます耳にしそうだ。
二つ目の「手軽に”プチ贅沢”気分を味わうトレンド」だが、これも2014年のトレンドの一つだ。一部の人たちを除き、多くの日本人の給料はそれほど上がらない中、現状から無理をせずに、ちょっとした贅沢を楽しみたいという人が増えている。豪華なレストランや海外旅行に行くのではない。「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」のように、普段食べているものよりは豪華だが手軽なものが人気になった。ファミレスで「フォアグラハンバーグ」を食べるのも、普段よりはちょっと豪華なものを手軽に味わえる。多くの人が”プチ贅沢”気分に浸りたい時代なのだ。リムジンについてだが、日本ではリムジンに乗っている社長やセレブは少ない。これらの人はセンチュリーだったり、ロールスロイスのファントムなどを利用することが多く、ロングリムジンは使わない。また女性のセレブであれば、最近ならポルシェ、ベントレー、アウディあたりに乗る人が多い。しかし、リムパ用のロングリムジンは、海外のセレブが利用しているため、セレブイメージがわきやすい。またグループでパーティーをするにも最適だ。”プチセレブ”気分を味わうには十分なのだ。
三つ目の「ソーシャルメディアの存在」だ。リムパを楽しむ人の多くは、リムパ内での様子をソーシャルメディアでアップする。自分の生活が楽しそうに見えること、充実しているように見えることを、ソーシャルメディアでアピールしているのだ。ソーシャルメディア上で多くのコメント、いいね!を得るためには、人から注目を浴びるインパクトのある投稿の方が効果的だ。ソーシャルメディアでアピールしたいから、リムパを楽しみたいという心理も少なからず働いているのだ。
■ 今後の展望
リムジンの利用料金は1時間で約5万円程度だ。8人で利用すれば一人当たり約6000円。どこかに飲みに行ったり、食事に行くことと比べれば、やや高いように思う。しかし、”日常から離れる”という意味で、旅行と比較すれば安いものだ。ただ、このサービスは定着するようなものでも、大きな盛り上がりを見せるようなものでもない。これから先、もう少し人気は出るだろう。ただ”プチセレブ”気分をソーシャルメディアでアップする人が増えることによって、それは新鮮さを失い”プチセレブ”に見えなくなってくる。2年後にはブームは終息し、細々としたサービスとして残っているのではないだろうか。
最後に、サービス運営業者はまわりへの配慮に気を遣った方が良い。駐停車禁止場所での人待ち、通常速度以下のゆっくりした速度での走行によって、周囲の人や車から迷惑をかけるべきではない。こうした行為は、サービス運営会社だけでなく、利用者までも白い目で見られるようになってしまうからだ。
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2014年12月09日
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