|
経営者はビジョンやリーダーシップがある方が良い。社員をまとめ、引っぱり、業績を伸ばしていく。そういう姿が経営者には求められる。特に、グローバリゼーションが進展していく中では、調整型よりも主導型のリーダーが求められている。出版される書籍、セミナーも、このようなものがほとんどだ。
しかし、そうだろうか?
確かにリーダーにはある程度の型があるだろう。しかし、人間一人一人の個性が異なるように、リーダーや経営者も一人一人やり方が違っても良い。先日32年間に渡る「笑っていいとも!」の司会を終えたタモリさん。彼は間違いなくリーダーと呼べる一人だ。しかし、表に出るものは、強いリーダーシップではない。
「笑っていいとも!」最終回特番では、明石家さんま、とんねるず、ダウンタウン、爆笑問題、ウッチャンナンチャンなどが同じステージに立った。みなさん実績やプライドも一流だ。それを支える個性の強さも一流であり、だからこそスケジュールの問題だけでなく、その個性の違いゆえに同じステージに立つことは今まで無かった部分もあろう。それが「笑っていいとも!」最終回では同じステージに立った。言うまでもなく、彼らが同じステージに立とうと思ったのはタモリさんがいたからだ。このステージの中でもっとも個性が薄かったのは本来主役であるタモリさんだ。しかし、それこそがタモリさんの真骨頂だったのだ。
タモリさんは決してリーダーシップを前面に出すタイプでも、ビジョンを語るタイプでもない。かといって、真面目すぎるわけでもない。シモネタも言えば、ブラックジョークも言う。だからこそ、そこにいる人達が、それぞれの個性を発揮しやすい状況が醸し出されているのだ。そして、タモリさんの凄さは場の状況を悪いものにしない希有の力だ。誰かが行き過ぎた言動をすると、あるところで絶妙の言動を行い、場をおさめ、より良い方向に自然と進めてしまうのだ。だから、あれだけ個性の強い一流芸人たちすべてから慕われているだけでなく、老若男女の視聴者から嫌われないのだ。
ビートたけしさん、明石家さんまさん、とんねるずなど、みなさん強烈な個性を持っている。その力で後輩芸人や場を引っ張っていく。そういうリーダーシップが出来る人は、そんなに多くはない。これは芸能界だけでなく、ビジネスの世界でも同じだ。
ビジネスの世界でも、自分にはリーダーシップが無いとがっかりしたり、無理に個性を目立たせようとする必要はない。タモリさんのように、他の人の力が最高に輝くような場を作ること、そして方向性だけ正しい方向に向かうようにすることもリーダーシップの形の一つだ。
個性を強めることだけがリーダーではない。タモリさんは、そんな示唆をビジネスの世界にも残してくれたのだ。
|
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]




