マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

広告の将来

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先日、赤坂近辺のある居酒屋の立ち上げから携わらせて頂いた。
ロゴ、メニュー、外装看板などの他、Facebook、Twitterなどのソーシャルメディアの立ち上げ、運営アドバイス、食べログの立ち上げ、その他、今後の早期黒字化への事業戦略とマーケティングプロモーション戦略策定まで、業務内容は多岐に渡る。

近隣に競合がひしめく中で、今後どのようにして集客し、リピーターになってもらい、安定した黒字経営へと繋げるかということについて携わっていく。

このブログにおいて、リアルタイムで活動についてお知らせするとともに、新井庸志というマーケティングコンサルタントがどうやって安定した黒字経営へとマーケティングを展開していくのかをお知らせしていきたい。

飲食店の方々はもちろんのこと、マーケティングにお悩みの方の一助になれば幸いだ。

仕事上、音楽関係の人達と会うことが多い。直接ミュージシャンの方々とお会いする機会もある。その中で気になることがあるのだ。ミュージシャンが成功の象徴として掲げるものとして、番組であれば「紅白歌合戦」というものがある。ライブであれば「ドームツアー」「日本武道館」などでの公演があがる。

全世界的にCDの売上げが悪いだけではない。ダウンロード音源数も伸び悩みを見せている。一方で、音楽共有サービスのSpotifyが間もなく日本でサービスを開始する。おそらく2014年から2015年にかけて徐々に人気は出ることになるだろう。このように「音楽を売る」ということが、ますます難しくなっていっているのだ。

当然ながら、音楽業界が目をつけるのはライブだ。ライブは活況を呈している。CDやダウンロード音源とは異なり、ライブはライブにしかない良さがある。それは心揺さぶられる時間と体験とでも言うべきか。ただ、ライブは活況であるが、音楽業界はそれほど儲からない構図になっている。なぜなら、ファンからの要求などによって、ライブ演出がどんどん凝っていっているからだ。それに伴って、当然ながら費用も嵩んでいく。ミュージシャンのマネジメント会社にとっては、グッズ販売による売上が重要な要素になっているのだ。

また別の角度から見れば、ジャニーズやAKB48など一部のアイドルグループ以外で、スマッシュヒットを飛ばすことが難しくなった。音楽業界は、大人まで見るようになったアニメ系の番組の主題歌に、事務所を代表するミュージシャンを起用するようになってきている。アニメが子どもだけのものだった時代は終わり、世の中すべてにアピールするのに有効だと考えているのだ。

さて冒頭で、成功の象徴としてドームや武道館での公演をあげた。しかし、私はここに疑問を感じている。ミュージシャンにとって、東京ドームを始めとするドームや武道館の音響設備がベストなわけが無いのだ。東京ドームはあくまで野球のための施設であり、武道館も室内武道やイベントのための施設だ。国立競技場もそうだ。都内には、ミュージシャンが最高のパフォーマンスを出来るステージがないのだ。音楽のためのステージと言えば、サントリーホール、劇団四季の劇場、渋谷オーチャードホールなどがある。しかし、どれもクラシックやミュージカルのためのものであり、ドームや武道館を目指しているミュージシャンのための施設ではない。彼らの音楽に合うのは、ZEPPを始めとする中小規模のライブハウスになってしまう。

これから2020年の東京オリンピックに向けて東京は変わって行くだろう。ぜひスポーツの施設だけでなく、これらのミュージシャンがベストのパフォーマンスを発揮できる施設を都内に作ってもらいたい。ロックやポップスミュージシャンのための最高の音響設備を整えた施設だ。出来れば開閉型の方が良い。このような施設が出来れば、日本の音楽シーンはもっと盛り上がると思うのだ。
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2013年に話題になったコンビニエンスストアのコーヒーバトル。
コンビニコーヒーは2013年のヒット番付に挙げられるほどだ。

セブンイレブンのアイスコーヒーは売り切れ続出。ホットコーヒーも好調だ。

これに負けじと、ローソンのMACHI Cafeをはじめ、ファミリーマートやサークルKサンクスなど
コンビニエンスストア各社はコーヒーに力を入れた。

この背景にあるのは、コーヒーが来店への大きなフックになるという点だ。都心部では、2010年代に
入ると、スタバやタリーズなどのカフェブームが一段落した。そして、登場したのがマクドナルドのプレミアムコーヒーだ。いかにも安いというマクドナルドのコーヒーのイメージを一新し、値下げをしつつ、クオリティを上げて来た。くしくも、マクドナルドはこのプレミアムコーヒーが良かったからこそ、カフェブームに乗って、マックカフェ戦略を拡大させ、現在の苦境に陥ってしまったのだが、プレミアムコーヒーそのものは良いものだったのだ。

結果的にコンビニエンスストア各社が良質なコーヒーを安価で発売するようになったことで、ウチ食ブームにも貢献するようになったとも言えよう。コーヒーの存在は「来店促進」の意味でますます大きくなって来たのだ。

いよいよ、そこに気づいた他業態もコーヒーをメニュに取り入れるようになった。二つほど例を挙げたい。

一つは、牛丼チェーンだ。低価格競争の激しかった牛丼業界。低価格競争ですべての企業が倒れるのを避けるよう、各社は工夫を始めている。吉野家は、鍋メニューを入れることで、客の滞在時間を多少長くしても、客単価を上げる方向を試し始めた。全店舗で統一してやるべき施策ではなく、また結果を語るには早いのだが、現段階ではまずます良い結果が出ているようだ。

一方、ライバルのすき家の方は、コーヒーとスイーツをメニューとして取り入れるようになったのだ。吉野家に対して、コーヒーを軸にして来店促進を図っている。すき家は、吉野家と比べてファミリーニーズをつかみたいという狙いが以前より強く、子供向けのメニューやキャンペーンも実施している。幅広い客層をつかむためにコーヒーは有効なフックになると考えたのだ。

さて、コーヒーを活用しようというのは牛丼チェーンだけでない。回転寿司のくら寿司もコーヒーの提供を始めた。すでに一部の回転寿司チェーン(例:すかいらーく系列の魚屋路)などではドリンクバーを設置している店舗もある。ただ数年前には1時間待ちも珍しくなかったくら寿司が、コーヒー販売をするようになったということに、回転寿司業界も厳しい戦いになってきたのだということが感じられる。

2014年は、さまざまな業界において、コーヒーが重要なファクターになってきそうだ。引き続き、注目していきたい。

「場力」とは何か?

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ここ最近、マーケティングコミュニケーションにおいて重要なキーワードがいくつかある。以前のブログで「写メられ力」について書かせて頂いたが、今回は「場力(ばりょく)」について書かせて頂きたい。

「場力(ばりょく)」とは、人々を引きつける「場」の持つ力のことで「写メられ力」とともに私がつった造語だ。

今年のハロウィンを思い出して欲しい。一昨年くらいまでは、外国人が多く住んでいる地域である六本木や代官山あたりでハロウィンパレードが行われていたが、今年は一気に広まり、いろいろな地域でハロウィンパレードが行われた。また、それだけでなく、ハロウィンを活用したプロモーションもコンビニを始め、多くの店舗で行われた。ここ数年間に、ワイキキでのハロウィーンウォークを体験していた私の感想として、今年の日本でのハロウィンの盛り上がりをみると、大変な盛り上がりを見せるワイキキに肩を並べて抜くのは時間の問題だ。ハロウィンは日本に定着するだろう。

海外で有名だが、日本では有名でなかったイベントが、最近になって大きくブレイクした例としては「オクトーバーフェスト」が挙げられる。ご存知ドイツを代表するビール祭りで、日本でも長い間、日比谷公園を中心にイベントが開催されてきた。「オクトーバーフェスト」は今年になってブレイクの兆しを見せている。いくつかイベントが開催されている中で、大きいものは東京ドームでフェストを開催した。ちなみに日比谷公園での「オクトーバーフェスト」の後援にはドイツ観光局が入っているのだが、同時期に東京ビッグサイトで行われる「旅博(JATA主催)」には出展していない。「旅博」は名目上、政府観光局が一同に集まるイベントなのだが、近年マンネリ化しており、出展しない観光局も少なくない。これらの状況から推測するに「オクトーバーフェスト」も、これから1,2年の間に、より大きな盛り上がりを見せ、日本に定着していくだろう。

面白い「場」を作れば人は集まり、人が集まればその流れはどんどん加速する。企業が消費者を動かしてモノを売ろうと思っても売れない今、「場」を作るということは消費者の心を動かし、行動を促すというきっかけにおいても重要なものになって来たのだ。

海外とは関係ない事例も紹介したい。

ヘッドフォンの愛好者が集まる「ヘッドフォン祭」というイベントがある。あるヘッドフォン販売店が主催して一年に二度、東京で開催しているイベントだ。ホテルやイベント会場に国内外のヘッドフォンメーカーがずらりと集まり、ヘッドフォンの試聴機会を設けるというものだ。期間中、3000人以上を超える人が日本全国から集まる。ただモノを売るのではなく、イベント仕立てにすることで、人は集まり、話題になり、市場は広がり、そしてメーカーや販売店にもプラスになっている例だ。

B-1グランプリ」や「ゆるキャラグランプリ」にも同じことが言える。一つ一つのB級グルメやゆるキャラでは、その地域への集客力は低い。それらが集まるイベントを設けることで、人が集まり、話題になり、結果として、それぞれの地域のグルメやゆるきゃらや地域そのものの認知度が上昇する。地方自治体が単独でPRするよりも、多くの地方自治体が集まって、一度大きな流れを作るからこそ、良い効果が生まれている例だ。

これらの流れに共通して言えることは次のことだ。

小さなものが集まれば、大きな力になる。大きな力になったものは、大きくなって話題になったものは、集まった小さなものにより大きな力を還元する。これが現在における「場」の力だ。企業や自治体が、何かのプロモーションを仕掛けるならば、この「場」というものを強く意識した方が良い。「場力」を意識することは、現在のマーケティングコミュニケーションに欠かせないポイントだ。

※現在のマーケティングコミュニケーションにおける欠かせないポイントとして、以前のブログに「写メられ力」について書いた。お時間があれば、こちらも参考にして頂きたい。

「写メられ力」

「写メ」は多くの人が知っている言葉だろう。もともとは、携帯電話で撮影した画像をメールで送ることを意味していた。TwitterやFacebookが出て来た今、「写メ」の意味は拡大して、単に携帯電話で画像を撮影することも「写メ」と呼ばれるようになっている。

「写メられ力」。つまり「写メ」される力。
これは、今のマーケティングに欠かせない要素を説明する上で、私が作り、使っている言葉だ。

今の時代、テレビCMを始め、新聞広告も、雑誌広告も、ラジオ広告も、広告と呼ばれるもののほとんどに消費者は反応しない時代だ。企業側から押し付けられる情報の中に、消費者が欲しい情報はほんの一握りしかないのだ。ほとんどの場合、消費者の欲しい情報は、消費者自身が能動的に検索したり、調べたりする。

価格や製品力ではなく、プロモーションで消費者の行動を促すポイント。
簡単にまとめれば、次の2つに集約される。

一つは、消費者の信頼を得るもの。
もう一つは、消費者の心を動かすもの。

前者については、情報の信頼度という点から、友人知人の口コミや広告ではないレビューサイトの評価などが挙げられる。消費者は広告の構造を理解していることが多くなったので、記事広告が広告主の意図をくんだものであることはわかっているし、CMに出て来たりするタレントがCMの商品を愛用していないことなどわかっている。だからこそ、友人や知人の意見、企業と利害関係のないレビュワーの評価を重視するのだ。

後者についてが、今回ブログに書いている「写メられ力」だ。ブランド認知度やブランド好意度はもちろん重要だ。しかし、それらが大きな効果になるのは、もともと知っている人達に対してのものだ。その企業、製品、サービスを気にも留めない人達へのアプローチとしては、従来の広告手法で認知度を高めることは難しい。やるべきことは、消費者に自らアプローチしてもらうことだ。

ソーシャルメディアが定着し、多くの人が食事、風景、交友関係、イベント、自分の好きなものなどを写真に撮って発信するようになった。世界を見ても、ここまで写真を撮影しコミュニケーションをする民族は日本以外に無い(余談だがプリクラの流行、エコノミックアニマルと呼ばれた時代に海外旅行する人は首からカメラをぶら下げていたシーンも日本人の写真好きを物語る)。消費者の心を動かすには、彼らに注目されるようなシーンや被写体を作ることが近道なのだ。

どうやったら「写メられる」シーンや被写体を、広告やイベントに入れることが出来るのか?広告やイベントをする上でコンセプトは大事なものだ。ただ、逆転の考え方で「写メられる」にはどうしたら良いか?というところから考えていく方が、結果として成功に導ける可能性も高い。

広告というものは、本来フレキシブルで、楽しくて、人を感動させるものだ。ROIや理論などももちろん大事だが、あえて自分たちで崩していっても良いのではないか?広告代理店などの提案側も、広告主などの受け手側も、「写メられ力」の可能性を信じ、楽しんでみてはどうだろうか?きっと、良い結果と新たな発見が生まれるはずだ。


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