マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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ヤマト運輸と佐川急便。

この両者はBtoC宅配便市場において、常にライバル関係にある。もちろんBtoB業務も多いのだが、他のBtoB業者がBtoC市場において存在感がないことを考えると、この2社+日本郵便がBtoC市場の主役と言って差し支えないだろう。

先日、佐川急便がamazon配送業務と決別したことをブログで書かせて頂き、大きな反響をいただいた(All About Good ! 150以上、Facebook いいね!150以上)。短期的視点に立ちがちな佐川急便のビジネスの経営判断、手放しで喜べないヤマトの苦悩を書かせて頂いた。


ヤマト運輸は、佐川急便と比べて中長期的な経営判断をすることが多い。そのヤマトが新たな物流拠点として立ち上げた「羽田クロノゲート」。 羽田クロノゲートは、同社が東京都大田区羽田旭町に国内最大級の物流ターミナルとして建設したもので、鉄骨8階建、うち地上6階建ての建物だ。床延べ面積は19万7697.07m2で東京ドーム約4個分の面積を誇るというものだ。国内外の配送スピードが格段にアップする。アジア各国でも最短で翌日配送が可能になった。施設面でも素晴らしいのだが、マーケティングコンサルタントとして注目したいのは次の点だ。

1 地域への貢献
2 消費者利便性向上

◆ 「地域への貢献」
羽田クロノゲートは物流センターだけでなく、地域の方々も自由に利用出来る体育館や託児所を併設した。単純に配送にとって適切な立地、宅配力向上のための設備増強だけでなく、施設全体を地域にひらいた場所とし、そこに体育館や託児所など地域の方々が使える施設を設けることで地域社会との共存を打ち出した。すなわち地域への貢献だ。これによって、地域の方々はヤマトを自分たちの仲間として扱ってくれることになる。

◆「消費者利便性向上」

すでにいくつかの宅配業者は家電の宅配設置サービスなどをオプションとしてやっている。これは消費者から望まれるものではなく、電機メーカーや販売店との契約によるものだ。今までは主にメーカーや販売店にとって、使い勝手の良いというメリットがあった。このクロノゲートで手がけるサービスは、それをさらに超えて、消費者の利便性が一気に向上する。それは、消費者から引き取った家電修理をクロノゲートで行えるというものだ。つまり、消費者にしたら、今まで以上に家電修理にかかる時間が少なく済む可能性が高い。もちろん、今まで以上に配送設置に関してもヤマトが携わっていく可能性も増えて来るだろう。その他、医療機器洗浄もクロノゲートで行えるのだ。

もともと、地元への交通安全教室を定期的に開催する他、ヤマトはCSR活動に積極的な企業だ。宅配をしてくれるドライバーの質も、宅配業者の中でもトップだと感じている。宣伝やPRなどのイメージ戦略に頼り過ぎず、実際の中身をきちんと作り、一つ一つ着実に伝えていく。

ヤマトはブランドイメージを急にアップさせることはしないが、このクロノゲートを見ても、着実に向上していくことは確実だ。

amazonの配送を一手に引き受け、羽田クロノゲートを稼働させたヤマト。今まで通り、人材育成を続けることが出来れば、ヤマトの一強時代が始まるかもしれない。
  
店頭ゲーム関係のマーケティングプロモーションの相談がありました。

企画の前に、ターゲットに対する事前アンケートを行いました。その後、販売店頭での行動観察。そして最後は、ターゲットにお金を渡して、自由に遊んでもらいました。

一般的な大人への調査よりも、数倍も濃いデータが取れました。子どもは正直ですし、遊ぶ中でゲーム機器に対する改善ポイントを鋭く指摘しました。それだけではなく、踏み込んで経営に関連しそうな話も出ました。

当事者意識が強いのでしょう。調査結果も含め、新鮮でした。

詳しい内容は後日あらためて書きたいと思います。
宣伝やPRの仕事に関わり続けて約20年になる。
大手広告会社では、大手企業の広告アカウントを担当させて頂いたし、自分で会社を起こしてからは中小企業の扱いを頂いている。内容も、大手広告会社の数十億円の予算管理から、数十万円の案件管理までさまざま。業務領域も、プロモーションやクリエイティブ、マーケティング、ネットの企画だけでなく、メディアバイイングまで手がけて来た。その他、タレント折衝やPRなども手がけて来た。国内企業もあれば、外資系企業も手がけて来た。

言いたいことは、宣伝とPRに関しては、酸いも甘いも、表も裏も知っている。ずっと大きな広告主だけを担当してきたり、ずっと店舗のPOPだけを担当してきたわけではない。

そんな私が思う広告の進め方。

通常であれば、広告予算があり、目的があり、広告目標があり、コンセプトがあり、ターゲットがあり、期間があり、エリアがありと、いずれにしても”広告を実施することが前提”だ。しかし、上記のようなさまざまな経験をし、ノウハウを得て来た私にとって”広告を実施することが前提”ということは無い。

まず、考えることは”今までの宣伝活動の中で、削って支障がないものはどれだろうか”ということだ。つまり、広告の目的や目標はそのままに、いかに費用を使わないかから考え始める。その検証をしていると、どうしても広告費を使わないといけない理由のあるものばかりが残る。それが大事なことだ。

やらなくても良い広告、やってもやらなくても変わらない広告。こういうものは、まずばっさりと切り捨ててみる。そこがスタートなのだ。

その上で、本当に必要なものを考える。そして、その時には、マーケティング目標、マーケティングコミュニケーション目標(宣伝、PR)を明確にして判断すべきだ。

今の時点で、宣伝やPRは「足し算」ではなく「引き算」で考えるべきなのだ。そうしたことは、広告会社も、PR会社などの信用出来る企業であっても難しい。なぜなら、彼らのビジネスにとっても宣伝費やPR費を獲得することが目的であり、彼らにも売上目標が存在するからだ。あくまで広告主自身が判断していくか、本当の意味でアドバイス出来る契約コンサルタント(マーケティング分野)に助言を求めるべきなのだ。

それによって、宣伝費の10%〜は削減出来る。削減出来ない企業を探す方が難しい。

最後に。中小企業向けに対するアドバイス。中小企業に宣伝費がないのは知っている。そんな中小企業でも、コンサルタントをしようという広告会社やマーケティングコンサルタントは存在する。ただ、本当に良い人材を確保しておきたいのであれば、やはりフィーでの契約をすべきだ。お金をもらうことによって、コミットメントの度合いが変わる。彼らもビジネスだから、人には言わなくても苦しい時もあるのだ。そんな状況の中、頑張って中小企業の役に立とうとしても、外部コンサルタントや広告会社に少ないなりにでも金を払っておけば、サービスレベルと意識は格段に上がる。ここでケチると、優秀でひっぱりだこの人ほど、その企業から離れてしまう。

まとめよう。
「広告はいらない」というスタンスから入るべきだ。そして、そこで本当に必要なものを見極めることが大事だ。それでも、宣伝やPRが必要だと判断されたものが、本当に必要なものなのだ。

リスクを恐れず、まずやってみてはいかがだろうか。
ご助言が必要な場合には、お気軽にお問い合わせ下さい。
今日の「情熱大陸」はAR3兄弟の川田十夢さんが出演した。

ARとは拡張現実とのこと。ざっくり言えば、被写体となるモノにカメラをかざせば、用意されたプログラムが起動し、被写体と連動した形の映像が画面上で展開されるというものだ。被写体にカメラをかざすことで、静止画やテキストが起動したり、動画や音声が再生されるサービスは存在する。またセカイカメラのように、位置情報と連動することによって、カメラをかざして、情報タグを付加していくことで、その場所の情報を広く提供するというものもある。カメラをかざすことで、カメラが映し出す事実以上の情報を提供するものが多くあるのだ。

私は技術的な話をしたいわけではない。

まず、最初に川田十夢さんとTBSの挑戦に拍手を送りたいのだ。なぜなら番組の中で、AKBのライブ映像を流し、リアルタイム総選挙をするという挑戦を生放送で実施したからだ。一つ間違えれば、放送事故の危険性もある。川田さんにとっては失敗することによって仕事に影響が出る危険性もある。この両者のチャレンジと、その企画を了承した秋元康さんの決断は素晴らしいと思うのだ。

実験の内容は、AKB48のライブ映像を使った「多視点放送」だ。事前にAKB48のライブを16台のカメラを使い、1人1人を撮影。「情熱大陸」番組放映時間中にアプリを起動すると、この16の映像が画面上で分割して表示される。見たいメンバーの映像をタップで選択すると、拡大して視聴できる仕組みになっていた。また、視聴者がタップしたデータはリアルタイムで計測され、その結果がテレビに反映される。いわゆる「リアルタイム総選挙」だ。
番組中にアプリのダウンロードを行う人が多かったせいか、番組中には参加出来なかった人もいたようだ。また、映像の荒っぽさも目立った。しかし、それらは時間とともに技術で克服出来るものだ。

各地の天気などリアルタイムで投票をして、テレビに反映させている仕組みは多い。しかし、単に投票結果を示すだけでなく、その結果によってテレビの内容がリアルに大きく変わっていくというコンテンツは初めてだ。簡単に言えば、製作の絶対的な力を持った存在である放送局から、一般視聴者に製作の主導権が移る未来の可能性を見せたのだ。

これはテレビの可能性を否定するものではない。テレビの活用法を広げるものである。普通に番組を見たい人は見れば良いし、視聴者主導型のコンテンツを望む人はそれを選べば良い。今後は、スポーツ中継などでも見たい人にフォーカスして見るという新しい視聴方法が浸透していくことだろう。政治やお笑いなどにも活用出来るはずだ。可能性はテレビだけに留まらず、オリンピックなどの競技でも期待出来るものだ。

広告コンテンツという視点でも、映像を見ている視聴者の選択によってCM内容そのものを変えていくようなことも今後増えていくだろう。例えば、タップ数によってストーリーがリアルタイムで変わったり、登場人物ごとのストーリーが別に見られるというものだ。

今日の「情熱大陸」は見ているだけで脱力感を感じるほど楽しい放送だった。新しい血、新しい考え方が入ることによって、テレビはこれだけ面白くなるという良い見本を示してくれたのではないだろうか。
ドラマ「半沢直樹」の最終回が終わった。

エンディングに驚いたという声も多く見られる。私は、最終回を見ていて冒頭から、ドラマのテンポがいつもと違っていることや、頭取役である北大路欣也さんの登場シーンが増えていたことで、最後のどんでん返しはある程度予測していた。「半沢直樹」はシリアスな銀行ドラマやサスペンスではなく「時代劇」を現代ドラマに置き換えた形であることは以前のブログに述べた。


時代劇のように、前回まではとてもテンポが良く「半沢vs大和田」という構図、つまり「善vs悪」という構図で進んでいた。最終回はテンポが違っていたので、エンディングはハッピーエンドにならないのだと思いつつ観ていたら、案の定ハッピーエンドにならなかった。「半沢直樹」が世代を超えてヒットした理由には「勧善懲悪」のドラマだからだ。そして、その象徴として「倍返しだ」というセリフがあった。最終回、多くの人が見終わった後、消化不良になるのは「倍返しだ」というセリフはあっても「勧善懲悪」という構図が崩れてしまったからだ。私は原作を読んでいないが、もし原作がこの通りだとしても、最終回は「勧善懲悪」「一件落着」で終わるようシナリオを変えるべきだったのだ。

ドラマ開始当初には予想していなかった高視聴率が取れていたあまり、製作側も奇をてらいすぎてしまったのかもしれない。残念ながら失敗だ。

これも以前のブログで書いたが、

「半沢直樹」が受けていた理由は、時代劇的な勧善懲悪であり、マンガ的なわかりやすさにあった。もし、今回のドラマのエンディングがスパッと悪を切る観後感の良いものだったら、次回以降の作品にも、その要素に視聴者は嫌がおうでも期待する。「勧善懲悪」だけでなく、「あれれ、、、」というわかりにくさに持っていってしまったことで、次回をやるにも期待感はダウンしてしまったわけだ。もちろん、これだけの視聴率を獲得しているのだから、多くの人は見るだろうが、いらぬ小細工をしてしまったのではないか。

物販という視点で言っても、最終回でプラスにはたらくことはない。赤坂サカスでは「倍返し饅頭」が大人気だ。行列してなんとか買えるほどだったという。半沢直樹がヒーローである方が、饅頭をはじめ、グッズ販売にも良いに決まっている。

さて最後に。

実際の社会では「半沢直樹」の最終回が示すような理不尽な部分も数多く存在する。しかし、そんな現実ではなく「勧善懲悪」をマンガのように展開するからこそ「半沢直樹」は良かった。今さら、現実の一面を見せられて、面白かったという声は上がらないのは制作陣は当然わかっていたはずだ。

制作陣としては、どんな壁があろうと立ち上がるよう、半沢直樹を通じてサラリーマンや日本人に伝えたかったのかもしれない。

成否はともかく、いろいろな意図があってトライした結果だろう。しかし、この「半沢直樹」の今までの流れから考えると、返す返すも、この最終回は残念だ。サラリーマンだけでなく、小さな子ども達までが「半沢がんばれ」と応援していたという話を少なからず聞く。正しいことを貫くために、努力して、がんばった結果が、最終回のような結果だったということにショックを受けている子どももいるだろう。「半沢直樹」がサラリーマンに向けたドラマ以上の影響力を持ち、ファミリードラマとも言える領域までのドラマだった。

いずれにしても、多くの人にとって、今日の職場でのランチの話題は「半沢最終回」のことであることだけは間違いない。

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