マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

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キリンの缶チューハイ「本搾り」のCMが2014年1月24日で中止された。カエルの着ぐるみを来たキャラクターが俳優の大沢たかおさんとやり取りをするCMだ。中止の理由は未成年にアピールするキャラクターやタレントはアルコール飲料の広告に起用してはいけないという部分に抵触する可能性があるということだ。

この中止に対してはいくつもの疑問が浮かぶ

■ そもそも未成年にアピールしているキャラクターなのか?

このカエルのキャラクター自体、そもそも未成年にアピールするキャラクターなのであろうか。確かにゆるキャラブームである。ゆるキャラは子供にも大人にもアピールしている。突っ込んで言えば、地方活性化のために、子供にアピール出来るキャラクターを作り、親にイベントや地元に連れて来てもらおうという戦略だ。ただ、このカエルのキャラクターに関しては事情が異なるのではないだろうか。ゆるキャラっぽいからといって、自治体ゆるキャラと一緒にしてしまうのは間違いなのではないだろうか。

■ くまもんの焼酎は許されるのか?

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そもそも未成年に対してアルコールをアピールしてはいけないとすれば、熊本県のキャラクターくまもんのイラスト入り焼酎を始め、地方自治体ゆるキャラのアルコール飲料は許されるのだろうか。くまもんの焼酎は地域活性化のためだからOKで、カエルのチューハイは企業のためだからNGというのは理由にならない。なぜなら、アルコールを未成年にアピールすることそのものがNGという前提に抵触するからだ。

■ 増え続ける炎上事件、クレーマー

最近、ネット、特にソーシャルメディア上での誹謗中傷が増えているように感じる。企業に対しても、個人に対しても、自分の虫の居所が悪くムシャクシャしているから言っているのではないかと思うくらい、見ていて嫌な気持ちになることが多くある。個人であれば、その誹謗中傷に向き合わずとも無視したり、サービス利用自体を止めてしまえば済む問題だ。ただ企業の場合には、そうはいかない。誹謗中傷と言えど、無視することが炎上に繋がったり、炎上せずともブランドイメージ低下に繋がる危険性をはらむからだ。見えないストレスを抱えたり、人や物事への許容度が狭まった日本人が増加していることが背景に挙げられる。

■ 企業側の苦悩

クレームを入れられた企業は年々、その意見を無視することが出来なくなっている。それは企業側に正当性があったとしてもなのだ。なぜなら、企業側が誠意をもって、正しく対応しても、受け手となる人がやり取りの中の一部を揚げ足を取った形でネット(ソーシャルメディア)上に流すからだ。その典型例がTwitterだ。140文字という制限の中では、企業とその人のやり取りの全貌はもちろんわからない。しかも恣意的に発信された情報だけが一人歩きし、それを面白可笑しく煽る人、背景をきちんと掴むこと無く情報だけを真実と受け止めてしまい拡散してしまう罪なき意識の人によって広がってしまうのだ。こうして企業は袋小路に追い込まれてしまう。

■ 間違ったCM中止をなくすためには

現状ではクレームが入れられた場合には、企業側が自社判断でCM中止を決定する。もちろんJARO(広告審査機構)はあるが、JAROの役割は主に嘘や誇張や誤解を招く広告をなくすというものだ。今回のような案件は審査の対象として適切ではないのだ。

現状では「■ 企業側の苦悩」で述べたように、企業側は理不尽な理由であっても、広告中止を判断してしまいがちな状況にある。それは「企業とクレーマー」という関係、つまり「企業と消費者(クレーマーも企業にとっては消費者の一人)」だからだ。広告が適切かどうかをきちんと判断するために、JAROではない中立の第三者機関が判断する仕組みを整えるべきだ。複数名の有識者、消費者代表などが集まり、その広告が本当に中止にあたるべき事例なのかどうかを第三者的に判断する仕組みが必要だ。

現状では企業側が圧倒的不利な立場にあるのだ。

ちなみに、一つの広告キャンペーンをするのに、少なくとも半年間、CMを作るならば数千万円の金額がかかっている。企業側がは時間も、費用も、労力もムダにせざるをないのだ。

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ANAがオンエアしているCM「日本人のイメージ、かえちゃおうぜ。が人種差別だという理由で変更することとなった。差別だと言ったのは主に外国人の方々だそうだ。なぜ、このような状況になったのかを広告のプロの視点から述べたい。

◆海外ではCM制作において、人種はもちろん容姿にも万全の注意を払っている

CMを見ると、金髪と高い鼻のデフォルメはしているものの、どこの人ということは言っていない。また、日本人のイメージを変えようということで、金髪と高い鼻に対してはプラスに捉えた構成になっている。作り手だけでなく、受け手としても、金髪と高い鼻は決して見下した印象を受けるものではない。

日本人とすれば、日本人が目指すべき対象として、金髪と高い鼻を出したのだから、何の問題があるのだろうかと思う人も多いのではないだろうか。ただ、それでも外国人からNGを受けるのには理由がある。

海外のCM制作においては、人種どころか容姿に偏りも無いようにするのが常識だ。例えば、白人を起用すれば、黒人も、アジア人も起用しなければならない。また化粧品などの会社では、痩せた人だけでなく太った人も出演させ、美しい人だけでなく普通の人も出演させる。

広告制作においては、とにかくいろいろなキャラクターを公平に出すことが基本なのだ。

◆ 「ユーモアだから良いのではないか」という意見への提言

海外のCMは日本のCMよりもユーモアやジョークも多い。国によっても異なるが、例えばフランスのCMのブラックユーモアぶりは、日本では考えられないほどシュールなものもある。

したがって、今回のCM問題を見て、日本でもユーモアだからこのくらい許されても良いじゃないかという意見も多く見られる。ただ、これは人種、容姿そして政治、宗教については触れるべきではないのだ。それはグローバル的に見てユーモアには取られない。

◆ なぜ差別表現は生まれてしまったのか

理由は3つある。

1)日本企業はますますグローバル化している中で、外国人にまで消費者意識がいかなかった
2)日本視点だけでなく、グローバル視点での表現チェックをしていなかった
3)ソーシャルメディアの存在

1)2)は今までに述べた通りだ。3)についてはソーシャルメディアの活用がもっとも上手な企業の一つと言われているANAでも、失敗してしまうことがあるということだ。今回のCM変更決定にあたっては、Twitterをきっかけにソーシャルメディアで議論が広がり、炎上に向かっていったことが一つの要因だ。ソーシャルメディアの重要性をよく知っているANAだが、あらためてソーシャルメディアの重要性を強く認識することになっただろう。

ANAはとても良い企業だと思う。これを良い教訓として、さらに良い企業になっていくはずだ。






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■ 大島優子卒業発表で再燃するヘビロテ人気

2013年の紅白歌合戦で卒業を発表したAKB 48の大島優子さん。2010年に発売された「ヘビー・ローテーション」のyoutubeでの再生回数が卒業発表後に飛躍的に増加している。ヘビロテは総選挙で一位を獲得した大島さんが初めてセンターとなった曲だ。再生回数は、今月中にも1億回を突破する見込みだ。日本人歌手のミュージックビデオで再生回数が1億回を超えている公式動画はyoutubeには存在せず、初めての達成になりそうだ。これを支えているのが、国内外の熱心な大島ファンの存在だ。卒業までに1億回達成をしようというムードが熱狂的なファンの間で盛り上がっている。

■ 熱狂的なファンがライブに行かなくなる時代はすぐそこ

ファンでない人からすれば、youtubeの再生回数が増えようと関係のないことだ。小さな話かもしれないが、むしろ同一の人物が何度も何度も視聴することによって、本当に人気のあるyoutube動画が何かわかりづらくなるという面もある。

この活動の意味するものは、熱狂的なファンでも直接的に声をかける機会ではなく、ネット上でも大いに盛り上がることが出来るというファン心理の変化だ。かつてテレビを賑わせたプロ野球中継だが、球場で見るのがベストかというとそうではない。熱狂的なファンでも、テレビの方が見やすいと球場に行かず観戦するケースは年々増えていった。球場観戦が上で、テレビ観戦が下という上下関係ではなく、そこにあるのは「違い」だ。

ミュージシャンのライブの熱気は素晴らしいものだが、音楽業界においてもライブが上で、中継が下という考え方というはもはやなくなりつつあるのかもしれない。niconicoの盛り上がりもユーザー参加型システムやコンテンツそのもののニッチさだけでなく、中継というものに対するユーザー心理の変化があるのだろう。

これからテクノロジーや中継手法の発展によって、ライブよりもネット中継を選ぶ熱狂的ファンもますます増えていくのだろう。ライブを否定するのではなく、ライブよりもネットに魅力を感じるファンが増えるということだ。

■ ライブとネットが融合した未来

近い将来、ライブとネットが融合していくことによって、ライブ会場の様子を今よりも多くの台数のカメラが、異なる視点で撮影、配信していくことは確実だ。それだけでなく、ネットユーザーの情報がライブ会場に反映されることも増えていく。すでにテレビ番組の中には、Twitterなどを使ってリアルタイムにユーザーの声が反映される試みが見られる。テキストや写真だけでなく、もっとエンタテイメント性をもった反映の仕方が登場するはずであり、それがライブに反映されるだろう。ミュージシャンと、ライブ会場の人と、ネット会場の人が同じ場にいる共有感覚は、今後増えていくはずだ。そして、ライブはエンタテイメントとしての価値を高めていくだろう。

すでに若い人達の間で一般的になっている草食系男子・肉食系女子。

古くは映画「私をスキーに連れてって」から始まったスキー場ブーム。スキー場は、デートはもちろん、友達と楽しみにいくところだった。そして、それまで友達だった男女がカップルになるということも少なくない。

現在、40代の私だが、10代、20代の頃は頻繁にスキー場に行った。どんな男性でも、スキー場にいくと、スキー・スノボファッションを来ている女性に目がいく。全く知らない女性だけでなく、普段気にならなかった女友達が妙に気になったりするものだ。スキー・スノボファッションは、女性の魅力度を何割も持ち上げる効果があったのだ。いわば「ゲレンデマジック」だ。

この「ゲレンデマジック」効果、かつては男性が女性に対して感じるものだった。しかし、草食系男子・肉食系女子の時代となった今、「ゲレンデマジック」効果は、女性が男性に対して感じるものになりつつある。恋愛に消極的になる男性に対して、積極的になる女性という時代になってきている。

広告は世相を反映させるものだ。ターゲット(消費者)のインサイトを見極め、ターゲットの心に刺さるメッセージを届けなければならない。

JR SKI SKIはアルペンのCMとともに、冬の定番CMだ。そのJR SKI SKIの今年のCMが興味深い。川口春菜さん出演のCMだ。


これからますます、女性は積極的になる時代が到来する予感のするCMだ。




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今、話題になっているXmasプロモーションがある。それは、カナダに拠点を置くウエストジェット航空のXmasプロモーションだ。トロント国際空港とハミルトン国際空港からカルガリー行きの便を予約した人々は本当に幸運な瞬間を味合う事が出来た。


プロモーションは搭乗前から始まる。搭乗ゲート前に設置された大きなスクリーン。乗客が航空券をスキャンすると、サンタクロースが映し出され、乗客はサンタと会話が出来る。サンタからの質問は「クリスマスに欲しいものは何?」というもの。大人も子供も、それぞれ答え、会話そのものを楽しんだ。

普通であれば、クリスマスの演出ということでプロモーションは終わるのだが、ウエストジェットのプロモーションはこれで終わらない。乗客からクリスマスに欲しいものを聞いたウエストジェットのスタッフはデパートなどで、乗客の欲しいものすべてを購入し用意し始めた。そして購入後、ラッピングをし、箱に乗客の名前と、もちろんサンタからの一言を添えた。

カルガリーに到着した乗客たち。荷物の受け取り場所で待っていると、クリスマスらしい音楽や雰囲気の演出とともに、ベルトコンベアに運ばれて来たプレゼントを目にする。そして乗客たちは、まさかのプレゼントに歓喜した。


マーケティングのキモは”人々の心を動かすこと”だ。人々の心を動かすとは、人々の”感動””驚き””喜び””笑い”などプラスの感情を巻き起こすことだ。そして、仕掛ける側も、やるなら徹底的にやらなければならない。以前ならば、それなりの仕掛けで話題になったものも、今の時代は話題にならない。ウエストジェットが仕掛けたのは、たった1便の乗客に対してのことだ。ただ、その乗客が何をプレゼントとして希望するかはわからない。ただ、このプロモーションを仕掛ける時点で、それでもやり切るという判断をウエストジェットはしていたのだ。そのたった1便のプロモーションをやり切ったことで、ウエストジェットの企業認知度、好意度は大きく向上した。結果としてプロモーションROI(費用対効果)はかなり高いものになった。やるなら徹底的にやらなければいけないということを仕掛ける側も強く意識するということを、あらためて教えられた事例だ。そして、結果としてROIは良いものになったが、事前にROIを図ることは出来なかっただろう。これを成功させたのは、プロモーションを実施しようというウエストジェットの覚悟と新しいものへの挑戦心だった。乗客も、企業も、社員も、他のステークスホルダーも、ニュースに触れる人達も、みなが幸せになる。

こういうものが、本来広告やPRが持っているべきものなのだ。日本の広告業界、PR業界はどこかそれを忘れがちだ。広告業界、PR業界に身を置くものは、この現実を真摯に受け止めるべきだろう。


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